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じゃがめブログ

毒にはなるが薬にはならない、じゃがいもの芽のようなことだけを書き綴るブログです。

新社会人に贈る、仕事の基本 - 仕事の進め方

新社会人に贈るシリーズ。今回は、仕事の基本についてです。

『仕事』と『作業』

まず、『仕事』と『作業』という言葉の定義をしたいんですけどもね。

『仕事』
その日にやること決めたりまとめたり順序立てて準備すること。
『作業』
資料の作成やメール送信、ものづくりなど、実際に手を動かすこと。

要は、『仕事』とはやるべき事を『作業』レベルまで落とし込むことです。『作業』まで落とし込まれれば、後は特に判断を交えること無く淡々とこなしていくだけです。この「淡々と作業をする」状態をいかにうまく作るか、が『仕事』の上手さです*1

上司になればなるほど『仕事』をすることが求められます。やるべき事を『作業』レベルに分解して、部下に投げる必要があるからです。これができずに上司になると、ミスター丸投げと呼ばれて忌み嫌われてしまうわけです。そうならないよう、新社会人になった時から『仕事』出来るように意識しておきましょう。

やるべき事を洗い出す

とにかくやるべき事を書きだします。このとき、既に粒度を意識しておくといいと思います。最長でも2時間で、平均数十分単位で片付くように作業を洗い出します。「○○さんにメールする」などのレベルまで書けるなら、書きだします。

作業の粒度はより詳細に

作業の粒度が大きいと、大きく3つの弊害が発生します。

着手から完了までに時間が掛かる

着手から完了まで時間がかかると、突発の作業が入った際に割り込ませるまで時間が掛かります。
また、1つの作業に時間が掛かりすぎると、達成感を得づらくなります。小さい作業を細かくこなし小さい達成感を積み重ねることで、楽に作業を勧められるようになります。ひとつの作業が完了するまで時間が掛かると、精神的な疲れとストレスが溜まりやすくなります。

優先すべき小作業が見つかりづらい

後述の他人への要請や依頼など、早めにやっておくことで効果がある作業と言うのがあります。作業粒度が粗いと、こういった細かくかつ優先すべき作業が見えづらくなります。

見積もりとのズレが把握しづらい

要は、作業粒度が粗いと自分の見積もりの精度がただしいかどうかが解らなくなる、ということです。
これは重要なことですので、別エントリーに書き出したいと思います。

人を動かす作業を優先する

他人への依頼や要請などは、早めに入れましょう。
他人をより早く動かし始めることで、並列して作業をこなすことが出来ます。逆に、情報や成果が必要になってから他人に依頼をおこなうと、その分だけ待ちが発生してしまいます。不要なストレスの元になるので、依頼や要請は早めにおこなっておきましょう。

作業は固める

人間は基本的にマルチタスク出来ないようになっています。シングルタスクです。
複数の作業を同時にこなせていると思うのは、ただ交互に作業を切り替えているだけです。そして、その切替が実はものすごくハイコストなんです。人間、交互に作業をしようとすると集中力が切れたり作業内容を思い出す必要があります。一度切れた集中はなかなか戻るものじゃありません。思い出すのにも時間が掛かります。
ひとつの作業をおこなうときは集中してやる。間に割り込みを入れない。似た作業があるなら、それも寄せたほうがいいでしょう。

予定は固めて寄せる

作業を固めるのと同じで、人と会う約束などは出来るだけ固めるのがいいです。そして、朝開始か定時終了前までに寄せます。こうすることで、日中の一番長く取れる時間を連続して確保することが出来ます。この連続した時間を確保するのが、とても重要です。
前述ですが、集中力と言うのは一旦途切れるとなかなか戻せるものじゃありません。作業途中でミーティングに出たりすると、戻ってきて「あれ?何やってたっけ?」となってしまうわけです。
予定は固めて寄せる。これが予定を入れるときの定石です。

割り込み作業が発生したら

仕事はナマモノ、いつ何が起きるか解りません。そういう時は、慌てず騒がず、作っておいた作業一覧に、割り込み作業を足すことです。そして、割り込ませた人に確認して、優先度(期日)を付けます。
割り込まれた瞬間から着手というのは決してやってはいけません。割り込み作業に翻弄されるのは、行き当たりばったりの仕事です。そしてそういう作業者は「本来やるべきだった作業」ができないまま時間が過ぎ、残業せざるを得なくなるのです。

まとめ

以上が、『仕事』の進め方の基本です。
やるべき事を細かく洗い出して『作業』に落としこんで、優先度を付けて並べる、というだけの話です。超シンプル。が、シンプルが故に誰も教えてくれません。細かい「作業の進め方のコツ」を教えてくれる人は居ますが「作業の組み立て方」自体を教えてくれる人は、会社にはあんまり居ないですね。

作業を管理するための方法は色々あります。紙付箋やデスクトップ付箋、Outlookサイボウズの予定などなど。方法は何でもいいと思います。自分に合ったものを選んでください。

私オススメは、紙に付箋を貼って、優先度の高いものを紙の上の方に並べて、こなしたら捨てて行くスタイルです*2
これなら、並べるまで『仕事』で、それをこなして捨てるのが『作業』です。解りやすいでしょう?


関連するエントリーを書きました。
新社会人に贈る、最初の半年間で習慣化した方がいい基礎的なこと
新社会人に贈る、『うつ』にならないための心得十箇条

まとめエントリーを書きました。
ここに書ききらなかったことを足して、新社会人の人に贈りたいことを詰め込みました。
新社会人に贈る、言葉のパッケージ

*1:ちなみに、会社でおこなわれているミーティングのだいたい95%くらい(私調べ)は『無駄』です。もちろんムダにしない方法もありますが。どうしても必須参加とかで無い限り、出る必要はないでしょう。とは言え、ブッチしつづけたら社内での立場も危うくなるやも知れません。そこら辺はバランスとりつつで。

*2:一時期はノートに残していましたが、最近はめんどうでやっていません。作業トラッキングのために残しておくのも良いかもね。