仕事はビジネスパーソンにとって死活問題です。その全体的なトレンドはどのようになっているのでしょうか? 世界と日本のデータを見ながら衝撃的かつ客観的な現実を探ってみましょう。
本連載は「人生の大問題を図解する!」(光文社)の内容からポイントだけをピックアップしています。読者の皆さんのライフプランを見直し、後悔しない人生を送るための手助けになればと願っています。
人生の重大事の中から、「お金」「語学力」「仕事」「家族」「思考力」という5つのテーマで衝撃的かつ客観的なデータを幾つか紹介します。
第2目は「人生の大問題、衝撃的な事実リスト【仕事編】」です。仕事はビジネスパーソンにとって死活問題です。その全体的なトレンドはどのようになっているのでしょうか?
何よりも仕事が順調であることが、ビジネスパーソンにとっての関心事。しかし、グローバル化と激動するマーケットの波に乗れるかどうかで、将来像は大きく変わります。
あまり現在の形にこだわり過ぎると、それが下りのエレベーターの場合、ある日突然、自分のビジネスが消滅することだってあるのです。今日はそんな「人生の大問題:仕事編」です。
半導体の集積密度は18〜24カ月ごとに倍増する――インテルの創業者ゴードン・ムーアが提唱した「ムーアの法則」です。実際にはこの20年で1000倍になっています。
コスト当たりの集積密度が倍増するということは、簡単に言うと同じ価格で倍の性能をもたらすということです。半導体はあらゆる電気製品の頭脳として使われており、高性能で低価格の商品を生み出す原動力となっています。
ムーアの法則を分かりやすく言い換えると、「同じ性能であれば1年半から2年程度で半値になる」ということになります。家電量販店にいけば、1年前のモデルが投売り状態になっているのをよく見ます。
このトレンドは電気製品に限りません。どんなに複雑な業務でも、今後は機械に置き換えられていくでしょう。専門的な機材で専門的な業務をしていた仕事でも、インターネットとスマートフォンで格安に済ませられていくという流れになっていくのだと思います。
また将来的には、産業用のみならず、オフィスや家庭においても、一定の仕事をロボットやセンサー付きのシステムが担うことになるでしょう。
一方、日本人の給与は1997年以降、右肩下がりです。景気の影響(デフレ)もありますが、多くの人が「業務量は増えているのに、給与が増えない」と感じているのではないでしょうか? ムーアの法則によってどんどん仕事が楽になるどころか、仕事が奪われているのです。機械化、自動化される仕事を労働集約的にやれば、当然ながら儲かりません。儲からないから、給与も増えない。その繰り返しなのです。
「将来的に自分の仕事がマシンに置き換えられやしないか?」
ビジネスの突然死が来る前に自問自答してみましょう。
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