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2009/11/24 ■ Make: Tokyo Meeting 04 (MTM04)行ってきました Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク



Make: Tokyo Meeting 04、通称MTM04へ行ってきました。
01は純粋な来場者として、02は予定が合わず行けず、03、そして今回の04は「ニコニコ生放送」をベースとした技術発表の参加者としてお邪魔させていただきました。

本業の仕事が完全デスマーチ状態になっていてほとんど準備したり何かを製作したりする暇が取れなかったのですが、自分あんまり仕事していないのに大規模な展示の一員にいつのまにか組み込まれておりました。ああラッキー…っていうかありがとうニコ生企画放送局チーム!

前回(MTM03)では「ニコニコ生放送のコメントを電光掲示板に表示するシステム」、そしてこっそり片隅でKETACLOCKを展示しておりましたが、今回の私の役回りは
  • MTM04会場内(ニコ生企画放送局部屋)特設スタジオにて進行役(しゃべる人)

  • Exp.さんとのコラボレーションイベントで使用する、「ニコ生コメントパノラマ投影」(ニコ生のコメントをプロジェクタでパノラマ投影するシステム)の製作

  • ラブプラス結婚式の司会役(笑)

  • そして例によって片隅でこっそり「肉眼では読めない時計」を展示してました。


ニコ生スタジオで喋る人、はいいとして、今回の新作「ニコ生コメントパノラマ投影」が意外とはまってたいへん気持ちよかった。これはほんと大収穫。

実際に使用した時の様子はこんな感じです。





仕掛けはとても簡単だし、新規の技術が何かあるわけでもない、枯れた技術の組み合わせでしかありません。が、見た目だけでライブ感と未来感が感じられるワクワクできる仕上がりになりました。ええ、自画自賛ってやつですw
ライブ演奏で曲がサビに入る→コメント弾幕発生→紗幕がコメントで埋め尽くされ部屋が明るくなっていく、とか、すごく体感的にキモチよく動きました。こういう作品は試作の段階じゃテストしようがないので調整はぶっつけ本番勝負になってしまうのですが、ほんとうまくハマってほっとしました。


実際にはこのように足元でニコニコ生放送のコメントを取得→適当な色と動きで表示→リアルタイムに極座標変換、というアプリが動いていて、それをプロジェクタで投影→アクリル半球ミラー(東急ハンズ)で反射→紗幕に投影、という仕掛けで動いていました。

(自分では写真を撮り忘れていたので、写真は@takeiさん、@mio3さん撮影のものをお借りしました)

これ、ニコ生のコメントのリアルタイム性がすごく合う表現手法ですが、今のご時世だったら
  • Twitterのタイムラインを同じような手法で表示する

  • この紗幕の筒の中に人が入れるようにする

  • 場合によっては筒を横にして覗き込めるようにするのもいいかも

  • 「つぶやきのストリームの渦中にうんたらかんたらで情報の渦を体感でうんたらかんたら」とお題目を用意する

…と、アーティスティックにまとめるとメディア受けするだろうなー、とかちょっと思ったw っていうかそういうバージョンも作るか!w

あと「肉眼では読めない時計」(The Invisible Clock)は全く存在を告知していなかった上に会場でも全く存在を表示していなかったので、片隅にある黒い箱が時計だと気付いた人はいなかったと思いますw
しかもその黒い箱を携帯カメラなりで撮影しないと本当にただの黒い箱でしかない(肉眼では時間が全く読めない)し。


…そしてラブプラス結婚式の司会役ですが、個人的にすげえ面白かった。あれはひとつのメディアアートとして完成されていると本気で思います。うん。

※1日目2日目ともにラブプラス結婚式(+披露宴)の司会として正装したりしたわけですが、そのあと(正装のまま)MTM会場うろついたりしておりました。白いタキシードは新郎(笑)ですが、黒い正装のおっさんを会場で見かけたら、それは私ですw

2009/10/15 ■ The Invisible Clock - 肉眼では読めない時計 Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク



「肉眼では読めない時計」というものをつくりました。
上の写真…は、ちょっとわかりにくいか。中央左側にある黒い四角い物体が時計本体です。これは、肉眼で見てもまったくこのままのとおりで、真っ黒な箱にしか見えません。
ただし、携帯で撮ると時間が読める。人間の目には見えないけど、機械の目には読める時計。そんなコンセプトクロックです。

まぁ、なんというか…実用性が皆無なのは百も承知です(笑)
なんだろう、自分があんまり時計とか時間とか気にしない人なのに、腕時計集めたり変時計を作ったりするのは好きなんですよね。実はblogやサイトの記事にしていない創作時計がまだほかにも数種類埋もれていたりします。

この「The Invisible Clock - 肉眼では読めない時計」、詳しくは特設ページにまとめました。動画もありますのでぜひごらんください。

The Invisible Clock - 肉眼では読めない時計 - MobileHackerz

2009/09/30 ■ FinePix REAL 3D W1で撮ったステレオ画像をそのままblogに貼る方法 Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク


富士フイルムの立体デジカメことFinePix REAL 3D W1は「右目用と左目用の写真を同時に撮って立体視することができるカメラ」です。しかし、撮ったはいいけど公開する方法が難しい!…のは、何度かお伝えしているとおり。

いろいろと試行錯誤はしたのですが、やはりWebで公開するのであれば平行法配置で公開し、裸眼ないしはそれなりのビューアで見てもらうというのが結局いちばんリーズナブルなのかな、という結論に個人的に達しました。

となると次は「じゃあ、どうやってその“平行法配置”の画像を作って公開するの?」というステップ。
いちばん高機能かつ高品質なのは、ステレオフォトメーカーという素晴らしいフリーソフトウェアを使って調整しつつ出力する方法です。が、やはりPCで調整して変換して…となると外出先でサクっと公開するのには手間がかかる。現地で撮影したステレオ写真が、その場でぱっとTwitterにでも公開できればそれはそれで楽しそうです。

というわけで、そんなことができるようなゲートウェイサーバを作ってみました。

ゲートウェイサーバは「特定のアドレスに.mpoファイルをメールすると、平行法配置に並び替えた写真を添付して指定の宛先にメールする」という動作をします。つまり、メールを使って写真を投稿することのできるブログやマイクロブログなどへ、.mpoを添付してメールするだけで平行法配置として投稿できるというわけ。
この際、平行法配置への並び替えは.mpoファイル内の視差調整情報(FinePix REAL 3D W1で調整した視差情報)も利用して自動でトリミングし並べます。

使い方は以下のとおり。

(※spam避けのため画像で記述しています)

上記のように、最終的に送りたいメールアドレスを加工し.mpoファイルを送信するだけで、.mpoから平行法の画像を生成し表題・本文はそのままで指定のアドレスへJPEGを添付送信します。

その際いくつか注意点があります。

・サーバ負荷対策のため、フルサイズの.mpoは受け付けません。横640または320にカメラ本体でリサイズしてから送信してください
・同時に受け付けるファイル数は1ファイルだけです。複数のファイルを同時に添付しても無視されます。
・.mpo以外のファイルを添付しても無視されます。
・変換、転送処理の前にGmailの迷惑メールフィルタを一度通しています。迷惑メールと判定されてしまった場合は変換されずに破棄されることがあります。


と、一見いろいろ面倒そうですが、これがFinePixの赤外線機能と組み合わせると意外と便利だったりします。
たとえば…

1. 出先でステレオ写真を撮影する
2. 再生メニューからリサイズ→スタンダード(640)を選択
3. 戻って、リサイズ済の画像を表示したら「F」キーを押し赤外線通信
4. 携帯電話を赤外線受信モードにして、FinePixから赤外線送信
5. 一瞬で転送が終わるので、そのファイル(.jpgに見えます)を「そのまま」添付してメール送信

少なくとも、FinePix REAL 3D W1とau W63CAの組み合わせではこの手順で(「デジカメ」と「携帯」だけで)Twitterやmixiなどに平行法画像の投稿ができました。実際にやってみればわかりますが、(携帯電話単体でのリサイズが意外と遅く面倒なこともあって)携帯自身で撮った写真をメールするのとたいして手間は変わりません。

これでランチに食べた飯をその場でステレオ写真のままblogへ投稿、なんてことも簡単に可能になりました。また理想の環境に一歩近づいた…!

なお、この変換サーバは私が自分用に作って運用しているものです。誰でも使えるように公開運用はさせていただきますが、永続的にサービスを提供しつづけることをお約束するわけではないのでご注意ください。


おまけ:
上記ゲートウェイサーバのアドレスの冒頭「mpo」を「mpojps」にすると、全く同じ変換動作をしつつ再送する添付ファイルの拡張子だけ「.jps」にして送信します。たぶんこれでau H001で立体視可能な画像になると思…うのですが、実機を持ってないので本当にこれでいいのかどうかはわかりません。あくまでもおまけということで。

2009/09/25 ■ どんどん増える3Dグッズ Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク


FinePix REAL 3D W1を買ってからどんどんと立体写真データが増えているわけですが、そのデータを視聴する方法がいろいろ大変だというのは前回エントリに書いたとおり。

立体写真自身は100年以上の歴史を持つものなので、「立体写真の視聴方法」としてはかなりいろいろなアイテムがあります。が、それがデジタル時代に生成される大量の写真の鑑賞に合うかどうかはまた別の話。
PC上での画像の取り扱いも含めて、試行錯誤しているうちにずいぶんと「3D視聴グッズ」が溜まってしまいました。(上の写真に出ているものはその一部)

いまのところ、画質面で最強なのはIBM T221のフル画面に平行法で表示してステレオミラービューワで鑑賞する方法。特殊な環境すぎてなんとも言えませんが(笑)たいへん美しいステレオ写真が楽しめます。
ステレオミラービューワはアマダ光機さんでも買えます。ちなみに私が注文した時にはびっくりするくらい通販の対応が早かった。夜に注文して翌日(祝日)には発送、翌々日午前中には届きました。

手軽さで最強なのはSTEREO eYeさんで買える「ステレオプリント用プラスチックビューア」。500円で買える割には使い勝手はかなり良いです。ステレオミラービューワは簡単な調整で大きい写真が立体視(実体視)できるかわりに小さい画像・写真が立体視できない(たとえば、L判サイズにステレオカード印刷したものはサイズ的にうまく立体視できない)のに対し、手ごろなサイズの平行法画像が非常に手軽に視聴でき、かつコンパクトで安く大変便利。

安さと画質が両立しているのは、同じくSTEREO eYeさんで買える「ステレオプリント用紙製ビューア」。300円なので、紙に印刷したステレオカードとともに視聴用として配布するのに使えます。先のエントリのように老眼鏡を使ってもらうのも手ですが、この紙製ビューアが収められたビニール袋にちょうどL判の写真が同梱できるので、親戚などに立体写真を見てもらう手段としてはぴったり。ただ紙製だけあって耐久性に難があるので、自分用の常用ビューアには向きません。

ほかに、アマダ光機さんのステレオウィンドウもずっと気になっていたのですが、ちょっと気軽に買うには高すぎて(約8000円)躊躇していたところ、B級品が格安で出ていたので思わず購入。アマダ光機さんのページでは外観がわかりにくいですが、こんな感じの商品です。
これはリビングに立体写真を飾る用途に使おうと思っていますが、レビューはそのうち。

とまぁ、視聴する手段に関してはいろいろ集めてみましたが、肝心な3D写真のハンドリングがまだちょっと面倒くさい。というわけで、「立体視 .MPO画像ファイル用 Susie/エクスプローラプラグインパック」というものを作ってみました。
ステレオビューアを使うとたいていは平行法で視聴することになるので、.mpoファイルをワンクリックで、使い慣れたビューアで平行法として開くことができるように作ったようなものです。
こういう視聴環境が揃ってくると地味に便利に使えますので、FinePix REAL 3D W1ユーザのかたはぜひお試しいただければ。

2009/08/12 ■ フルカラー立体動画を105円で楽しむ方法。または、FinePix REAL 3D W1で撮った立体写真を格安で人に配る方法。 Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

「立体デジカメ」ことFinePix REAL 3D W1を買ってしまいました。
以前「立体ウェブカメラ」ことminoru 3Dを買ってしまってからというもの、立体写真・立体動画というものの面白さに(いまさらながら)目覚めていったわけですが、そのなんというか現在の完成系といった感があるカメラです。
初物・際物なりの詰めの甘さみたいなものは随所に感じるし、いわゆるコンデジとしてはゴツく重い(ステレオカメラとしては驚異的に小さいんですが)特殊なカメラではありますが、それをひっくり返すくらい面白い写真や動画がいとも簡単に撮れてしまいます。

一方、Youtubeが3D対応したりなど、どうも2009年は「立体写真界」にとってターニングポイントと言っていいくらいの出来事が集中しているような気がします。

…という話を見聞きしていても、ほとんどの人は他人事だと思っていることでしょう。わかりますわかります。
なぜか?そりゃ、「立体(3D)コンテンツなんて言われたって俺見えねえもん」って人がほとんどだから。


3Dコンテンツを3Dとして楽しむためには、視聴側にも特殊な環境が必要です。
そんな「特殊な環境」の中で一番手っ取り早くみなさんがピンとくるのは「赤青眼鏡」(アナグリフ)じゃないでしょうか。


昔は3Dといえばこれ!でした。言い換えれば、枯れたというか成熟した技術ともいいます。私が「ニコニコ生放送」で「立体放送」を実施した時も、この赤青眼鏡式でやりました。
この赤青眼鏡、通販なら80円くらいからあったりします。…が、問題は、通販以外にあんまり手軽に手に入るところが無い、ということ。あとはセロファンを買ってきて自作するという手もありますが、それも「多くの人が簡単に手に入る視聴環境」という面ではちょっとハードルが高い。実際、ニコニコ生放送で立体放送!とぶち上げても、感想の大多数は「赤青眼鏡なんて持ってねえよ!」「どこ行けば買えるんだよ!」でした。

さらに、アナグリフには色が不自然になり目が疲れるという欠点もあります。色の面はカラーアナグリフという技術を使えば結構いい線行くんですが、それでもフルカラーの美しい映像、とはちょっと違う。

せっかくもとの画像はフルカラーであるのだったら、フルカラーで楽しみたい。


…前置きが長くなりましたが、
そういう人向けの、簡単に手に入る、格安の、ちゃんとフルカラーで立体視できて、いろんな3Dコンテンツに対応している3D視聴方法がありますので今回はそれをご紹介したいと思います。




用意するものはこれ!
ダイソーなどの100円均一で手に入る、+5.00という超強い度の老眼鏡、です。105円。

この老眼鏡を使って、左右に並んだ(平行法用の)3D写真に対して



このように

写真-(15cmくらい)-老眼鏡レンズ-(5cmくらい)-

という風に、焦点があうように隙間をあけて覗き込みます。(おのおのの距離は写真の大きさによって変化します。最適なところはなんとなく動かしながら覗いて見つけてください)
するとあらふしぎ!写真が立体に見えてくるはずです。もちろんフルカラーで!

いわゆる裸眼立体視の平行法(寄り目じゃなくて遠くを見るやつ)とやってることは同じことなのですが、焦点をあわせる補助として老眼鏡を使うことで格段に楽になりますよ、という仕組み。というか、私は裸眼立体視はできたためしがありませんがこの方法なら非常に快適に立体映像が楽しめます。

まずは本blogエントリーにあがっている写真はすべてこの平行法用になっていますので、これらの写真で試してみましょう。そして、発端であるこのYoutube 3D動画をはじめとしてYoutubeの3D対応動画なら「Parallel」に設定すればこの視聴方法が可能です。

で、ここからが大事なんですが


この立体視方法を使うと、誰でも紙に印刷しただけのステレオプリントを立体で見ることができる、ということなんですね。そのための道具も、ダイソーで買えちゃう。
つまり、FinePix REAL 3D W1で撮った写真を人にプレゼントしたい時に、普通のプリンタで印刷したものを渡すだけで、この方法なら相手にそれほどの負担なく立体コンテンツとして楽しんでもらえる、ということなんですよ。
立体で撮っても立体で見てもらう手段が無い、コンテンツを生産できてもコンテンツを消費できない、というのが「3D・立体」コンテンツをめぐるひとつの課題でした。でも、ダイソーの105円老眼鏡はその課題を(裸眼じゃない、という点を除いて)かなり解決してくれるような気がします。

…と、ここまで読んであいかわらず他人事だなあと思っているみなさん!
だまされたと思って100円ショップ行ったら+5.0度の老眼鏡買ってきてみてください!騙されてもたった105円!
で、ぜひ上の写真を眺めてみてください。ほんと、たった105円なのにおもしろいほど簡単に写真がフルカラー3Dになりますよ!





※「ステレオ立体写真ビュアー」には、もうちょっとちゃんとした立体視用レンズが入ってます。

2009/07/28 ■ ニコンUP300を遊びつくす本 Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク


いつの間にこんな本が出てたんだ!?
…というわけで、早速買ってみました。内容は普段からUP300/UP300xを使い倒している人にとってはあまり新規性は無いですが、片眼HMDでこんなことができますよー、ということをいろいろと紹介しています。個人的には、ライフルの照準として使う用途には萌えました(笑)

しかし、そんな私のUP300xは…故障したのはもちろんすぐに(修理出して戻ってくるまでほんの数日で)直ってきましたが、ただいまちょっとお休み中。今は移動時間がDQ9に吸われてます…

2009/06/25 ■ インターネット双方向コミュニケーション書道 Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク


ニコニコ生放送にはいろいろなユーザによる、いろいろな番組があります。その中でいま一番私が面白いと思っているのが、「LIVE書道」コミュニティ・書道家さんによる放送です。(blogはこちら

基本的に番組の流れはシンプルで

書道家さんと視聴者が、雑談しながらコメントで言葉のリクエストを挙げていく→面白かったり、「書きたい」と思えるリクエストを拾って実際に紙に書として即興で書く(ライブ書道)→ライブ書道で書きあげた作品は、希望があれば通信販売で購入できる(500円/1枚、送料80円)

という感じです。まだ放送による作品の通販は軌道に乗っているとまではいかないようですが、「ニコニコ生放送」(とスティッカム)という場でのライブであること、書道家の先生が現代語の書を専門とすること、ノリがいいこと、などから、書を通じた・ネタも含んだ「ライブ」となっていて非常に面白いのです。

たとえば先に挙げた「もばいるはっかーず。」なんてのもリクエストで放送中に即興で書かれたものですし(※これはリクエストしたのは私ではありません。リクエストしてくださった方ありがとうございます!)
ほかにも

とAAを織り交ぜてみたり


絵を入れてみたり


よく見ると時事ネタだったり


普通に作品的なものまで、その場でさらさらと書かれていく様子はそれだけ見ていても実に楽しい!(ライブ書道の作品集はこちら
また、こういうライブ書道の合間には、先生の書へのこだわりや批評、あたらしいチャレンジへの解説などが語られることもあります。普段接しない世界であるだけに、こういう話もとても興味深い。

ライブストリーミングサービスの中でも、特にニコニコ生放送は「視聴者のコメント」がサービスの軸になっています。これはどういう意味を持つかというと、従来の「放送」とよりも視聴者と放送者(生主)の距離が近く、双方向性が高い、ということです。
1→多数の一方向でもない、1←→1のコミュニケーションでもない、1←→多数、というあたらしいコミュニケーションスタイルがそこにあります。そして、この「ライブ書道」という放送は、見事にそのスタイルの一番「おいしい」ところを使えているように思えます。

で、やはり、自分がリクエストした言葉が目の前で「書」になると、現物が欲しくなるのですが(笑)というわけで、いくつか注文させていただいたので、届いたら飾ったりしようと思っています。

こういう、最終的な「バーチャル(放送)からリアル(現実)への連携」も含めて、これは本当に理想の「インターネット時代のライブパフォーマンス」のひとつの形なんじゃないかなぁ、と思うのでした。

ニコニコ生放送(ニコニコ動画)「LIVE書道」コミュニティ



2009/06/24 ■ MEDIAPORT UP(UP300x)故障! Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

すっかり言及しなくなって久しいメディアポートUPことUP300xですが、言及しなくなったのは飽きたからではなく完全に生活のサイクルに組み込まれてなにごともなく普通に使っていたから、だったりします。
発売当初(真冬)と違い、その日の気分によって自転車通勤を選ぶ日も増えてきた昨今では毎日みっちり使い込むというほどではありませんが(自転車移動時はさすがに危なくて使えない)、それでも電車通勤時などたいへん重宝しています。
借り放題のネットDVDレンタルなどと組み合わせていままで(自宅ではなかなか時間が取れずに)視聴することができなかったコンテンツを実に楽しく、楽に、移動中に消費しまくっています。あまりにもの楽しさに「みんなこっちの世界に来ればいいのに!」と本気で思ってたりするのですけどねー。UP300xで24(TWENTY FOUR)はシーズン2,3,4,5まで見たし(1は以前に視聴済)プリズンブレイクは1,2と観て3を現在視聴中。映画もドラマもどんとこい!ってなもんです。

で、
そんな感じで日常的にUP300xを使い倒していたわけですが
累計視聴時間が200時間を超えたある日(=昨日)、事件は起こったのです…


いつものように動画を視聴してたら、いつものようにバッテリー残量警告が表示されたんですね。
UP300xはエネループ(単三充電池2本)で動作するので、いつも替えバッテリーは持ち歩いています
というわけで、ほんではバッテリーを替えるかー、と、いつものように電源オフの操作をしたんですよ。
すると…UP300xは電源を切ると(=スタンバイにすると)動画のレジューム位置を本体に記録しつつ画面がフェードアウトしていくのですが…そのフェードアウトしている最中に「ブツッ」と画面が消えました。

「ブツッ、と画面が消える」ことそのものは、これもわりとよくあることで、バッテリー電圧が本気で電源の維持に足りなくなった時の現象です。もともと充電池って電圧の変化がリニアでないので、電圧から電池残量を測るのが難しいんですよね。なので、「残量警告」を表示した段階で既にもう限界ぎりっぎりだったりすることもままあります。今回も、そんな感じだったんでしょう。

というわけで、いつもの光景(残量警告)によくある現象(突然の電源断)が重なっただけ、だったんですが…
どうやら、このタイミングがものすごく運が悪い、最悪なタイミングだったようです。管理エリアにレジューム情報を書き込んでる最中の、一番良くないタイミングだったのかな。

電池を入れ替えて、次に電源を入れたら…
動画一覧に入ろうとした瞬間に、上のようなエラーメッセージが><



この段階では「あー、初期化しなきゃ」くらいに思ってたんですが(レジューム位置の記録に失敗したのだろう→その情報を初期化するか、レジューム対象の動画ファイルでも消せば直るだろう、と思ってた)その後、
  • 電池を抜いて電源を入れ直す
  • 電池を替える
  • 最後に視聴していた動画ファイルを削除する
  • PCに繋いで内蔵メモリをフォーマットする
  • 設定初期化も含めたフルリセット操作をする
どれをやっても結局復活しませんでした。とほほ。
ほかのメニュー(動画以外のメニュー)には普通に入れるし操作できるので、ほんと、物理的な故障ではなく論理的な(内部メモリ上の)エラーだなーという感じなんですが…操作で治せないのがたいへんもどかしい。。。(笑)

結局、サポートに問い合わせたところ修理対応とのことでした。
うーん、ほんと、UP300xという製品そのものが毎日の(主に電車通勤時の)生活パターンに完全に組み込まれてしまっていたので手元を離れるのが地味につらいです。はやく直ってきてほしい!



2009/06/22 ■ 透過型ニコニコ生放送コメント表示システム Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

ニコニコ動画に「車載動画」というジャンルがあるように、ニコニコ生放送にも「車載生放送」というジャンルがあります。ところが、同じ「車載」をやるにしても「動画」なのか「生放送」なのかでセッティングに大きな違いが出るポイントがあります。そう、他でもない、コメントの処理です。

ニコニコ生放送というサービスは視聴者のコメントがリアルタイムにフィードバックされる点が大きな特徴となります。他のライブストリーミングサービスでももちろん視聴者がコメント・チャットすることができますが、ニコニコ生放送はストリーミングを視聴するという行動の中で「コメント」の比重がサービス的にも視聴者の意識的にも非常に大きくバランスされているのです。
つまり、この「(視聴者の、リアルタイムの)コメント」をきちんと捌かないことにはニコニコ生放送という枠組みを使う意味が無い。しかし、放送している本人は車を運転しているわけで、通常の配信体制ではなかなか「安全に、リアルタイムにコメントを読む」ことが難しい。車載生放送を実現する時のひとつのハードルがここにあるわけです。

従来の車載生放送主は、「コメントを音声で読み上げさせる」ことでこの問題を解決しているケースが多いようです。通称「ゆっくり」と呼ばれる手法で、SofTalk(通称ゆっくりボイス)という音声読み上げアプリケーションに生放送のコメントデータを渡し、スピーカーで読み上げさせるというものです。これなら、画面を注視しなくともコメントを拾うことができます。
が、この手法では大量のコメント(読み上げ速度を超える流量のコメント)に対応できない、音声の聞き取りが苦手な人(=私です)には厳しい、読み上げ音声で「遊ぶ」人が出てきて(読み上げられる音声が放送を経由して視聴者にもフィードバックされるので、視聴者が放送越しに遊べる)番組の方向がそちらへ固定されがち(これはこれですごく面白いのでそういう方向へ特化していくのもアリなのですが)、などの問題があります。

安全に、カーナビの地図や各種メーターを見るのと同じ・ないしはそれ以下の視覚的コストで、コメントを「読む」ことができないだろうか。
というわけで、車のフロントガラスに半透過でコメントを表示するヘッドアップディスプレイを作ってみました。



仕掛けは実に簡単で、液晶ディスプレイに黒地・単色緑文字・フルスクリーン・左右反転の状態でコメントを表示し、その液晶ディスプレイをダッシュボードに置いて窓ガラスに反射させているだけです。なので、夜専用。昼間は外が明るすぎて反射が全然読めません…。
が、夜であれば非常によく見えます。外の景色も写真以上に良く見えますし視界にも全く邪魔になりません。コメントも一瞬、一瞥で判読可能です。(そのかわり長い文章は途中で切れてしまいますが)
読み上げさせるのを聞きとるのか、こういう形で一瞥するのかどちらが「安全」か、というのはいろいろと議論があるとは思うのですが(言葉の聞き取りが苦手で、かつ時々ピンポイントでコメントを「拾う」放送スタイルの私の場合この形式のほうが意識コストが圧倒的に小さいのですが、これは人によると思います)こういうやりかたもありますよ、というご紹介でした。

というか、やっぱり「半透過ヘッドアップディスプレイ」ってのが単純に男の夢だよね、って話です(笑)

なお、使用ツールはSimpleLive。Version 0.03から「フルスクリーンコメント表示モード」として、このような運用が可能な機能を付加してあります。

2009/06/20 ■ 電気自動車 三菱「i-MiEV」試乗 Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク


三菱の電気自動車「i-MiEV」に試乗してきました。同乗走行(助手席に乗って体験する)の経験はありましたが、i-MiEVを運転するのは正真正銘これが初めてです。

もともとある意味本気でこの車の購入を検討中(いろいろハードルは高いんですが…。価格とか。)な身として初の試乗にドキドキしつつ乗りましたが、普通に「かなりよく出来た車」という印象でした。
プリウスなどでもそうでしたが、もちろんエンジンの無いi-MiEVではイグニッションをまわしても何もこれといった(エンジンがかかり振動が伝わるなどの)反応はありません。静かに、ただ静かに電源が入るだけ。
そしてギアをドライブに入れて、アクセルを踏むとその静かなままスルスルと前進。

ここまではプリウスなどのハイブリッドカーである程度慣れてはいても、そして頭でわかってはいてもやはり「おおお!」と感じる何かがあります。うっすらとモーター音がする他は外の音しか聞こえません。ブレーキを踏むと、ブレーキのブースターが動作している音がはっきり車内から聞こえるくらい他の音がしない。

軽自動車に大の大人(おっさん)が4人乗車でしたが、それでも加速力などに不安はまったくなく踏めばしっかりと加速。そして加速する時のサウンドも(うっすらとしか聞こえないのですが)モーター独特のヒューンという音。これは萌える!
いわゆる軽自動車のフニャフニャサスペンションではなく、足回りも少し固めに感じましたが、不安感のないシットリとした乗り心地でした。大人4人乗車だったからかもしれませんが。

静かで、小回りが効いて(ベースはiですし)、乗り心地もよく、加速はなめらかで(ギアが無いからシフトショックは皆無)、振動という振動を感じない。高級車っぽい乗り心地と言っても言いすぎじゃないかも。
あとは自宅マンションの駐車場で充電さえできればいいのですが…。

いやー、良い経験でした。

2009/06/18 ■ ナムコ『マイクロマウス』マッピー(初代) Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

日記をお休みしている間にも、Make: Tokyo Meeting 03に参加してみたり(ニコ生企画制作部、というところにコッソリとおりました)いろいろとバタバタはしていたのですが、またぼちぼちと書き始めようかと思います。いやほんとごめんなさい。
最近ニコニコ生放送(を『放送』すること)にちょっとハマっているこ ともあり(このサービス知るまではニコニコ動画のアカウントすら持っていなかったんですが!(笑))、自分の『アウトプット欲』みたいなものが満たされて しまっていてナニかを書こうというモチベーションが出ないのがいかんのかもしれないですね。

ちなみに、「実況スレッド勢いブラウザ」が止まっているのは認識してます>< GD.pmが使えなくなったという単純な理由なんですが、そのうちなんとかしますごめんなさい。。。 直しました!長らくご不便おかけいたしましたm(__)m













と、そんな中でひさびさにヤフオクにて出物を発見、おもわず衝動的に落札してしまったのでご紹介。
知っている人は知っている、ナムコ『マイクロマウス』マッピーの当時の(初代の)キット現物です。

ロボコン」のようなもの、といえばわかる人が多いとは思いますが「自作ロボットで課題をクリアする競技」という技術系の競技ジャンルがあります。そしてその走りである「マイクロマウス大会」。これをクリアするためのロボットが「マイクロマウス」です。

「マイクロマウス大会」の課題は「自作のロボットで、規定サイズの迷路を走り抜けなるべく早くゴールへ到達する」。今の「ロボコン」に比べたら非常にシンプルな課題ですが、それでもこれを実現するロボットを手作りするにはかなりの技術が必要です。ざっと必要な機能を挙げてみても、迷路の形状を把握するための壁センサ、ゴールへ到達したことを判定するスイッチ、ロボット全体を動かすモーター、迷路の全体像を推測してゴールへの経路を計算、モータを制御するコンピュータなどが必要で、そしてそれらをコンパクトな台車にまとめなければいけません。そこで、ナムコが競技用に最低限の必要な機能を備えたキットを製作し販売したのです。これがこの「マッピーキット」。

「マッピー」と言えばあのナムコのゲームを思い出す人がほとんどだと思いますが、実はマイクロマウスロボットのほうが登場が先(1981年)でした。その前年(1980年)「マイクロキャット」として一回り大きいサイズのロボット「ニャームコ」が作られており、それらのキャラクターをゲーム内に登場させたのがアーケードゲーム「マッピー」(1983年)だったりします。
そしてそのナムコ製マイクロマウスロボット「マッピー」のハードウェアを整理し、一般向けにキット化してあらためて販売した(と言ってもマニュアルの写真の通りあくまでも『ロボットを自作できる人向け』のキットで、大変高価なものでしたが)のが今回紹介した「マッピーキット」(1983年)というわけ。

さすがに25年以上前のものだけあって、電解コンデンサが一部膨らんでいたりなどしましたが、全体的には意外ときれいでした。通電テストはこれからなのでどこまで生きているかはわかりませんが、なんらかの形で動かせればいいなあと思います。しかしZ80のアセンブラなんて今から書けるかなぁ…というか、EPROMを焼ける環境が無いよ(笑)!無粋かもしれないけど、Z80を外して今時のワンチップマイコン載せてみるのがいいのかもしれないですね。

2009/03/08 ■ UP×DRAGONBALL EVOLUTION Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク



UP×DRAGONBALL EVOLUTION
というイベントに来ています!
ニコンのスカウターメディアプレイヤー、MEDIA PORT UP UP300/UP300xを使った体験型イベントですね。メインのイベントが参加資格:UPオーナー、というひっじょーにハードルの高いイベントですw(※持っていない人も参加可能なゲームもあります)

これから秋葉原の街中を、UPつけて歩きまわされるわけですが
オレンジ色のジャンパー着ていますので、見かけたら声かけてください(笑)

2009/03/01 ■ 立体(3D)ウェブカメラ minoru 3D Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

本業のほうで「2月末納品」な仕事に追われ、あっという間に2月が終わってしまいました…。
もう3月かよ!みたいな。
10年前ならともかく、この年になると会社泊まりこみとか徹夜で作業とか体がついていきませんね…(><)

というわけで、その修羅場の間に買ったものをご紹介。オンラインで買えるって怖い!

爆安英ポンドフィーバー状態はあいにく終わってしまいましたが、イギリスに発注していた荷物が到着。
firebox.comというお店からです。
オンラインでオーダーした30分後には出荷ステータスになっててびびりましたが、
その後9時間で無事ヨーロッパを出発…したのはいいものの、結局到着までは4日ほどかかりました。いや、むちゃくちゃはやいとは思いますが。


中身はこれ。
minoru 3D、“世界初”を標榜する「3Dウェブカメラ」。
なにげにいま私の中でのマイブームは「立体写真・立体動画」です(笑)マイブームが来ていてもなかなか実践する暇がなかったりするのが難ですが。

minoru 3Dのハードウェアはわりと単純で、内部のHUBを介して普通のウェブカメラが2つ繋がってるだけですねこれ。USBにぶすっと刺すと、ふつうにWebカメラデバイスが2個出てきます ^^;
で、添付のドライバで2つのカメラ入力をまとめて立体画像に仕上げるというわけ。(仕上がった立体画像は、やはりWindowsからは普通にカメラとして見えるようにドライバが作られているので、たとえばニコニコ生放送のようなものにも使えます)

ちょっと撮ってみると、なかなかこれがおもしろい。
当然といえば当然なんだけど、普通に立体に見えるんですねー。



赤青メガネ(アナグリフ、といいます)が5個ほど添付されているので、赤青メガネでの立体視が標準ではあるんですが、最新のドライバを入れれば右目用・左目用の画像を左右に並べることもできます。つまり平行法か交差法の画像ですね。




上から平行法・交差法。

ウェブカメラなので当然こういうスナップショット(静止画)だけでなく動画も撮れます。が、2台のカメラからキャプチャしてソフトで重ね合わせ、その上で圧縮して録画…となると、それなりにフレームレートを確保しようと思うとかなりのCPUパワーが要ります。
それと、屋外で使おうと思うといろいろ難しい(室内専用としてチューニングされているようで、晴天屋外だと絞りが追随できず真っ白になってしまう)ので、あくまでもお遊びという感じですね。

赤青メガネ版で録画すればそのまま赤青メガネで立体視できる動画になりますが、後でいろいろ遊ぶのであれば、平行法の状態で記録しておくといいみたいです。
その状態(平行法状態:横に左目画像右目画像が並んだ状態の動画ファイル)にしておけば、後でStereoscopic Playerで赤青メガネ用に変換しつつ再生とかau H001用の3D動画ファイルに変換するとかいろいろつぶしが効きます。(そういう話は「PCで立体視してみるぶろぐ」が非常に詳しいです)

それと、平行法状態のファイルを普通にPSPで再生するように変換すると、これを使うことで普通に立体に見えます。
ずいぶん前にしまいこんでたのをなんとか発掘しました(笑)


ちなみにこのminoru 3D、公式サイトでは89.00USDまたは49.95英ポンドまたは79.95ユーロとなっていますが、それぞれ日本円に換算すると英ポンド建てが一番安いですね。
そして販売サイトも全部見て回りましたが、上で紹介したfirebox.com(英ポンド建て)が唯一日本への発送を受け付けていました。私が購入した(2/16)時で、minoru 3Dを2台+送料(39.00英ポンド)も含めて18386円(カード請求額)。1台あたり9193円でした。ちょっと送料が痛かった。

2009/01/20 ■ 「工作できる」名刺をつくりました Xでつぶやくこのエントリーをブックマークに追加このエントリーを含むはてなブックマーク

MobileHackerzという名でサイトを立ち上げたのが2003年6月。
それ以後ずっとあまり表には出ずぷちぷちと好き勝手なことばかり引きこもってやってまいりましたが、昨年あたりから少しずつ取材を受けたり「ブロガーミーティング」のようなものに(MobileHackerzの中の人として)顔を出したりする機会が増えてきました。

となると、必要になってくるのが「名刺」

いや、ほんと、これまであまり必要だと思ったことがなかったんですよ。なのでこれといった決まった名刺があったわけでもなく、ミーティングに参加する前日にあわてて名刺用紙を買ってきててきとうにプリンタで印刷して持っていったりしていたんです。

でも、別にデザインセンスがあるわけでもなし、毎回あわててデザインしてあわてて印刷するので毎度毎度あまりにも凡庸な名刺になってしまう。これはさすがにもうちょっとなんとかしたいなと。

というわけで、2009年はもう少し対外活動をがんばろう(笑)という決意を込め、やっつけではなく、ちゃんと長く使える名刺を考えることにしました。



で。

「MobileHackerzの名刺」として2009年早々完成したのがこちらです。



そう、ずばり!プリント基板で作ってみました!


以前「KETACLOCK - 桁ごとに独立した時計」の基板を発注した時に(ああ…これもペンディングのまま年を越してしまった…)PCBCartは数がまとまると恐ろしく安い」ということを学習しまして、いつかこれで名刺を作ってやろうとはずっとたくらんでいたんですよ。オンライン見積もりしてみても、100枚とか作っても小遣いでぎりぎりなんとかなる額に収まる、というのが本当にすごい。

「基板 名刺」でぐぐるとこんな実例も出てきますが(ほかに以前どこかのサイトのデザイン名刺特集でもう一例ほど見かけた記憶があります…ってたぶんこれですね)、もっと「普通の名刺」のフォーマットを守って作ってみたかったんですね。一見普通の名刺だけど、実は基板です、みたいな。

そういうネタというか構想はずいぶん前からあったんだけれども、「名刺を基板で作るのはいいけど、じゃあ、何の基板にするの?」というところでずっと引っかかってました。いろいろやりたいことはあるけれども、名刺として配る基板で実際に(基板として)使ってもらうハードル上げてもしょうがないし。つまり、せっかくなら誰でも工作できるような基板にしたい。

で、結局いろいろ妥協するところは妥協して(主に部品代が高騰してしまうのを妥協)、秋月のH8/3664Fボードをベースにした携帯ゲーム機(?)が作れる基板、ということにしました。

組み上げるとこんな感じになります。


そしてもちろん、名刺サイズですので名刺用のプラスチックケースにそのままスコっと入ります。

可能なところはできるだけ「普通の名刺」らしく、ということで、基板の厚さも通常(1.6mm)よりも薄い0.8mm厚(これ以上薄い基板はコスト面で断念)。部品の配置も、作りやすさよりも名前の表記スペース確保が優先(とはいえ先述のとおり「誰でも工作できる」は極力維持)、住所や電話番号の表示のところにビアがたくさん入ってしまったので、配線をわざわざ移動して、ビアをすべて単語と単語の間のスペースの部分に入れるなど、微妙に明後日の方向の工夫が盛り込まれています(笑)

まぁ、出来上がってみればもう完全に自己満足以外のなにものでもないんですが(用としては紙に印刷したでっちあげの名刺で全く問題ないわけですし)、これはこれで面白い…でしょ?


今回かかったコスト(100枚分)
  • 発注先:PCBCart
  • サイズ:91mm×55mm。日本の名刺サイズ
  • レジスト色:黒、基板厚:0.8mm、シルク色:黄色、両面スルーホール+両面シルク印刷
  • 基板単価(100枚) $1.58+初期設定コスト $65.11+送料 $23.91
  • 総計 $246.86、カード請求額は日本円で23461円
  • 2009年1月8日発注→1月16日発送→1月19日着
  • PCBCartへはLead Time in 15 daysで注文しています。ここは指定のLead Timeよりいつも早めに完了しますが今回は特別早かった。一方、発送から着荷まで3日かかっているのは土日を挟んでいるからで、これは普段は翌日着(!)です。
  • 次からの増産は初期設定コストは不要、基板価格+送料のみ。(例:200枚追加で基板+送料$304.88)
あらためて計算するとPaypalの為替レートたっかいなー!(><)
あと、こういう「見た目が大事」な基板をPCBCartに発注する際は「ULマークを入れないでくれ」と発注時に特記しておくと、シルクに余分な表記(UL 94V-0)を足されずに済みます。
そういえば、Make: blogで紹介されている名刺基板にも「UL 94V-0」の表記が… ^^;

ちなみに、基板の「機能」の面を気にしなければこんな製品もあるようです。