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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

なぜ新宿紀伊國屋の店員はつまらなそうなのか

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昨日の帰り、娘にプレゼントする絵本を買いに新宿の紀伊國屋(正確には紀伊國屋新宿南店)に寄ってきました。高島屋のタイムズスクエアに隣接するビルで、所蔵数も多くよく利用する書店なのですが、いつも気になることが。それは、「店員さんがつまらなそうな顔をしている」ということ。

昨日は立ち読みしていると、近くに店員さんがやってきて棚をチェック。お客さんに「これを探してきて」と頼まれたのでしょうか、しばらく棚とその下の引出しに収められている本を確認してから、何も言わずに立ち去ってしまいました。その間、終止不機嫌そうな顔。僕が立ち読みしてたからだろ、と勘違いされそうですが、棚の前にいたのは数分なので追い払うための嫌がらせではなさそうです。

そして買う本を決め、レジに向かうとそこには悲しげな顔のオンパレード。確かに接客していないときにニヤニヤしていても気持ち悪いだけですが、一瞬「お会計をお願いしていいんだろうか」という気持ちになります。さらに本棚を整理している人や、在庫を運んでいる人の顔を見ても、とにかく皆つまらなそうな顔……いったいどうした訳でしょうか。

Kinokuniya

そこでふと気づいたのですが、書店でおなじみの手書きPOP。これがまた、イマイチ覇気がないものばかり。上の写真は一例ですが、こんな風にありきたりな言葉を並べただけのものや、印刷にちょっと色をつけただけのものなど、他の書店の手書きPOPに感じられるような「伝えたい!」という気持ちが感じられません。もしかしたら、紀伊國屋ではさほど「現場店員の創意工夫」のようなものが重視されていないのではないでしょうか?

そう思って見ると、紀伊國屋新宿南店の品揃えは一種独特です。他店では決して平積みされないような本が平積みされていたり、意外な本が意外な場所に置いてあったり(例を挙げると問題があるので、実名は出しませんが)。上層部から「この本を売れ!」という指示のもとに動いている、というような印象を受けます。まぁそれも組織運営の一つですが、仮にそうだとすれば、店員さんがつまらなそうな顔をしているのも当然でしょう。

先日、島田紳助さんの『ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する』を買ってきて読んでいるのですが、その中で印象的な部分があります。それは、

いろんな規則や罰則を作って、社員をがんじがらめにしてひたすら働かせるというタイプの経営者も、まあ今時は少ないとは思うが、まだいることはいる。そういうやり方が間違っていると思うのは、たとえそれで社員の労働力を物理的に100パーセント引き出すことができたとしても、そのかわり精神面での労働力を捨てることになるからだ。

精神面での労働力というのは、たとえば創意工夫する能力だ。強制的に仕事させるやり方では、人の創意工夫の能力を引き出すことはできないのだ。人間の心は、自由なときにその本来の能力を発揮する。楽しんで、興味を持って何かをしているとき、人はいろんなアイデアを思いつく。

という文章。個人的に、ここに書かれていることはまったく同感です。紀伊國屋の店員さんたちも、仕事が楽しめずに創意工夫の意欲が失われている……という状態に陥っていなければ良いのですが。

< 7月11日追記 >

このエントリに対して、多数の方からコメントをいただいております。まずは今回のエントリを読んで不快に感じた方に、心からお詫び申し上げます。上記のエントリには、僕が「こういう理由なのではないか」と想像で書いた部分が含まれており、必ずしも「これが正しい」というわけではありません。

はてなブックマーク」等でのコメント、ブログ内での言及などにも目を通しておりますので、「これは間違っている」というご意見のある方は、ぜひご指摘下さい。

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