会社員や公務員として働いている人が、その企業や組織を辞めるタイミングについて、個人側と組織側のふたつの視点から整理しておきました。
「なるほど、あの人は (2)の (b)か」とか、自己紹介で「私は (4)の (c)でした」などのようにご利用ください。
「ボクは一社目は (1)の (a)でしたが、二社目は (4)の (d)でした」などのようにも使えます。
個人軸)入社後年数
(1)入社してすぐ辞める
就職活動の時に余り考えず、周りに流されて就職。入社してみたら「全く違う!」と気がついてすぐに軌道修正する人。
(2)数年で辞める
入社後すぐに「これは違うかも?」と思ったが、周りの人の「石の上にも3年!」的なアドバイスもあり、
数年後に退職するケース。
非日本人、女性の場合は、日本人男性優位の組織に早めの見切りを付けるタイミングでもある。
もしくは、ベンチャーへの転職や留学、進学のために、このタイミングで退職するパターンも多い。
(3)10年で辞める
30代半ば。基本的な商業訓練、スキルを学んだ後、組織にい続けるメリットが感じられず退職する。
独立して自営開業する人も多い。辞めた直後の 10年くらいは前の会社の名前を売って生きられるので、その間に自分の市場価値を確立する必要がある。
(4)20年で辞める
40代半ば。組織内での出世の可能性の有無が明確になった段階で、敗戦処理キャリアを続けることをヨシとせず退職する。
ローンや教育費支払いのまっただ中での退職となるため、家族の理解が得られず退職を断念する人もいる。
若い頃は「自分はこの会社で勝ち組になれるはず」と思っていたのに、40代半ばにして役員になれないと気づいたショックは大きい。
(5)30年で辞める
50代半ば。早期退職制度などに応じ、早めの引退で第二の人生をやっていこうと決断するケース。
大半の場合、既に経済的基盤ができているため、辞めた後も趣味と仕事が半々の過ごし方となる人も多く同僚から羨ましがられる。
(6)40年で辞める
勤め上げて定年退職でやめる。
60歳から再就職して給与を半額にしてまで働き続けるつもりはない、という人。ボランティアをやる、海外の若者育成に携わる、地域に貢献するなどの夢を持つ人も多いが、最初は会社人間の癖が抜けず苦労する。
企業軸)組織の壊滅度
(a) 組織には問題がない時期に辞める
辞める理由は自分の理由であり、業界、会社(組織)は盤石と思われている時期である。もしくは、非常に長期的な視野をもって業界について考えており、一見なんの問題も見えていない時期に会社を辞める。
(b) 組織の先行きがやや懸念され始めた時期に辞める
学生は気づいてないが、新聞で不安がかき立てられたり、世間から叩かれ始めたりしており、業界の人で集まって話せば、将来性のなさはかなり明らかな時期。
当面の問題はないが、業界や組織の将来性に暗雲がたれこめ始めた時期に辞める。
(c) 具体的な問題が発生した時期に辞める
赤字になる、ボーナスが大幅カットされる、経費削減が始まる、新規採用が抑制・凍結される、など具体的にヤバイ兆候がでてきた段階で辞める。
(d) リストラ開始時に辞める
早期退職プログラムが導入されたので応募して辞める。
早期に受けるほど退職金が手厚く、辞めるタイミングについて苦悩する人が大量に発生するなか、周りの様子を注意深く見守りながら辞めるタイミングを計る。
(e) 部門閉鎖や指名解雇で辞める
会社更生法を申請したり、銀行の債権放棄が行われるなど私的会社更生が始まった後に辞める。退職金割増しもなかったり、持ち株が暴落するなど経済的には厳しい門出となる。
以上です。皆さんはどれ?
そんじゃーねー