自滅した池田信夫 追加
前エントリーに加えて、ちょっと追加。
ちょっと前にid:buyobuyoさんがだいぶノビーに目の敵にされていたようだが、ま、ノビーについては放っておいても良いんじゃないかと思う。
池田先生がやってることと報道スクラムで個人追いつめるマスコミと何が違うの?
http://d.hatena.ne.jp/buyobuyo/20080606/p1
ノビーは、大学教授でアルファブロガーの有名人、って事でその与える影響が懸念されているようだけれど、ノビーの言動を見ていけば、大した影響力を持ち得ない事が解る。
というのも、ノビーは
・地球温暖化懐疑論
・従軍慰安婦否定論
・沖縄集団自決否定論
・捕鯨問題
に首を突っ込むトンデモさんであり、この段階でアカデミズムに影響力を及ぼし得ない。地球温暖化論については、最近も米陸軍研究者が温暖化の人為性を否定、なんて記事が出ているが、
米陸軍の主任科学者:地球温暖化の原因は「太陽」
http://wiredvision.jp/news/200806/2008060623.html
米陸軍の科学者、温暖化理論への疑念を解説
http://wiredvision.jp/news/200806/2008061021.html
米科学者はおろか、米軍自体からも厄介者の扱いだ。世界的に見れば、温暖化に関する論議は既に決着済みであり、懐疑論を口にするアカデミズムは存在しない。日本では未だに懐疑論がもっともらしく述べられたりするが、実は、温暖化に関する論文で、懐疑的な立場の論文は一本も存在しないのである。
科学が白黒つけられないことはたくさんある(その2) 藤倉良の「冷静に考える環境問題」WIRED VISION
その『サイエンス』に興味深い報告が2004年に寄せられた。
著者のオレスケス氏は、重要かつ影響力の高い論文を幅広く収集していることで知られるISIデータベースを用いて調査を行った(注1)。1993年から 2003年までに刊行された論文を、「気候変動(climate change)」のキーワードで検索したら928件がヒットした。このうち、75%は人為的温暖化説を支持していた。残り25%は方法論や古代の気象に関する論文であって、人為的温暖化説の可否とは無関係であった。この残り25%の論文の著者が、温暖化が人間活動とは無関係であると考えている可能性は否定できない。しかし、人為的温暖化説に反対した論文は1本もなかった。
オレスケス氏はこう述べている。
「査読付き論文を書いている科学者は、IPCC、米国科学アカデミー(訳注:ブッシュ政権とは違って、アカデミーは温暖化に警告を発している)や、彼らの所属する学会の公式見解に同意していることを、この調査は示している。政治家、経済学者、ジャーナリスト、その他の人たちは、気候科学者たち(の意見)に対して混乱や反対や不一致の印象を持つかもしれない。しかし、その印象は正しくない。」
権威ある学術誌に掲載された論文に温暖化懐疑説はない。温暖化懐疑説を主張する投稿原稿が、「偏見を持った」査読者や編集者によって、「掲載する価値なし」と棄却されてきたのではないかと言う人はいる。しかし、『サイエンス』の編集者は、そのような論文が投稿されてきたことはないと言う(注2)。
世界の学術団体は合同で、人為的温暖化説を支持している。学術の世界では、ほぼ決着のついた話なのである。今でも温暖化懐疑論を主張する人たちはいる。それがいけないというのではない。ただし、数として圧倒的に少数であることは知っておくべきだ。
http://wiredvision.jp/blog/fujikura/200712/200712281200.html
本になるとやたら調子の良い連中は、しかし、厳正な審査のある論文投稿誌に投稿しようとはしない。この点で、温暖化懐疑論はホメオパシーや水伝、常温核融合などと大差ないのである。もちろん、科学者は皆その事を承知している。だから、アカデミズムで温暖化懐疑論が論議の俎上に載ることはもはやない。それを口にし、自分のブログに嬉々として載せる段階で、ノビーは自分がもの知らずであることを大々的に宣伝しているのも同様だ。
もちろん、従軍慰安婦問題、沖縄集団自決問題についても同じ。
慰安婦問題については自慢げに述べていても、世界中で慰安婦問題謝罪決議が行われた。当初は息巻いて「隼速報の伊勢平次郎氏
隼ホームページ
http://falcon.x.cmssquare.com/
にコミットしているが、連中がグダグダになると*1、おくびにも出さなくなった。
沖縄集団自決についてはさらにお笑い種で、誤読していたことを山崎行太郎氏につつかれた挙げ句、知らぬふりを決め込んでいる。
「無名のネット・イナゴ=池田信夫君」の「恥の上塗り」発言
http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20071129
こういうと何だけど、ネオナチにしてUFO研究家、ズンデルさん*2みたいなものでしょう。世界的有名人ではあっても、現実的な影響力は皆無。
ズンデルさん当人のサイト
http://www.zundelsite.org/
Ernst Zundel (wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Ernst_Z%C3%BCndel
私は経済学に興味はないが、こんなスタンスを取るレイシストが、広い視野を必要とする経済論議に的確な対応が出来るとは思えない。
つまり、以前も述べたけど、「正論」だとか「WiLL」御用達の電波系文化?人が関の山である。
ま、ほら、他にもいるでしょう。藤岡信勝とか、東中野とか、渡部昇一*3とか、クライン孝子とか。この程度の連中のシンパなど単なるお馬鹿さんで、大概の人はネタとしか見ない。であるなら、ノビーが息巻いていようと、別に放っておいても害は無いと思いますよ。

- 作者: NHK取材班
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 1982/11
- メディア: 単行本
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (2件) を見る

- 作者: ジャレド・ダイアモンド,楡井浩一
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2005/12/21
- メディア: 単行本
- 購入: 19人 クリック: 319回
- この商品を含むブログ (202件) を見る

- 作者: ジャレド・ダイアモンド,楡井浩一
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2005/12/21
- メディア: 単行本
- 購入: 15人 クリック: 58回
- この商品を含むブログ (129件) を見る

- 作者: と学会
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 1999/01
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 10回
- この商品を含むブログ (21件) を見る