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モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

インプット過多では自滅する。消化の時間を確保しよう

以前、「地頭力を鍛える」について触れました。地頭力のカギ。抽象化思考と具象化思考の使い分け


地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

今、求められる頭の良さは、博識ではなく、地頭の良さが求められていると思います。

それなのに、今の勉強ブーム、学習ブームを見ていると、何か違う方向に勉強している人が多いような気がするのです。勉強する時間なんて、限られた時間しか皆さんないですよね。ただでさえ短い時間しか確保できないのですから、それを大切なセンターピンに向けて投資をしていかないと、全く成果がでてきません。(成果とは、「稼ぐようになれない」「稼ぐ能力まで高まらない」ということ。)





今、多くの方々がやっている勉強法は、「正解のある問題」を解くための勉強法ではないでしょうか?「たくさんの事を知っている」という博識な人は、「正解のある問題」を解くことには向いています。「正解のある問題」であれば、それを解く為の公式はどこかにある場合が多い。また、同じような問題がどこかに前例として存在する。その為には、「たくさんの事を知っている」「たくさんの事を覚えている」「たくさんの中から検索できる」という事が重要になってきます。





「正解のある問題」を解くためには、必要な知識を記憶したり、本をたくさん読んだり、インターネットで調べたりする事がとても大事になってきます。記憶術も大事でしょうし、たくさんの本を早く読む速読術も大事でしょうし、英語を早く覚える技術も大事になってくると思います。





もちろん、最低限の「正解のある問題を解く力」は必要だと思います。今時、ネットで素早く検索ができないとか、全く本を読まないであるとか、記憶していこうという意欲がない等は問題外だと思います。





「正解のある問題を解くため力」をつける為の努力は最低限は必要ですが、私達が市場での評価をアップさせる為に、あるいは学習した結果、もっと稼ぐ為にはを出す為には、それ以上にもっと大事になってくるものがあるのではないでしょうか?





稼ぐための能力の一つのキーワードが地頭力という事になるかと思います。私は、「正解のない問題に答えを作る能力。問題のない所に、新たに問題を設定していく能力」だと考えます。そのような力をつけていく為には、最も大事な事は「自分の頭で考える力」をつけていく事が大事なのではないでしょうか?「知り得た情報」を鵜呑みにせずに、自分の頭で消化する力が最も大事なのではないでしょうか?

インプットのスピードばかりに目を向けるのではなく、インプットしたものを消化する事にしっかりと時間を取ることが大事なのではないでしょうか?インプットの時間20、消化の時間80くらいの時間配分くらいがちょうど良いと思うのです。





ほぼ日刊イトイ新聞 - 日本の子ども
で学校・先生のあり方、子供の教育について、哲学者の吉本隆明さんが語っている中で、次のような一節がありました。

自分だけの心の中に問答も反省も絶えずある、ということが、「自分そのもの」にとって大切なんです。



問答の道の行き帰りの回数が多くなればなるほど、そこが豊かになります。

それは、最も価値あることです。

先生だけじゃなくて、何の職業であっても、問答をくり返したそのことは、ひとりでに、自然に出てくるんです。

無理なんかちっともしてないところで、完全に出るし、わかります。

子どもは鋭敏だから、なおさらよくわかるんだけど、大人にだってわかられますよ。



自分の中の問答の行き来が豊富になって、自分の中にたまっていくことが、いちばんです。



先生は、子どもに何か教える必要もないし、「おまえ、こうしろ」なんて言う必要もありません。

問答の道を豊かにくり返している先生が、ただ自然に振る舞っていること、それが子どもにはいちばんいいんです。

まさに、インプットよりも、「自分の中での問答の行き来」にしっかりと時間をとっていく事が大事だと思うのです。

消化をしていくには、いろんな方法があります。カンタンにできるものから紹介すると、

  1. ブログを書く
    私もインプットしたものを、自分なりに消化する為がこのブログを書いています。ノートは別に存在しますが、それをブログにまとめるという事で、頭の中に整理がされていきます。週に1度でいいですから、自分が学んだ事をブログに書いてみませんか?
  2. 上司による質問
    私が好きなアメリカンフットボールのプロリーグNFLNFLは、「戦力均衡が面白い試合を作り、ファンを熱狂させる」という基本理念がある為に、サラリーキャップ制(各チームの選手給与総額に上限を設ける)という他のプロスポーツにない仕組みが存在します。読売巨人軍のようなチームは作れないようになっています。強いチームは、素晴らしい選手がいるからですよね。素晴らしい選手になれば、給料アップを要求する。しかし、サラリーキャップがある為に、強いチームは、素晴らしい選手を何年も囲っておく事はできず、手放すしかなくなる。そうなると強いチームは弱くなるという制度です。


    NFLに、ニューイングランドペイトリオッツというチームがあります。このチームはそんな中8年の間に4回もスーパーボール(優勝決定戦)に進出しています。次から次に良い選手が育てていっては、その選手達が高い給料をオファーされチームを離れていく中でこの実績です。肉体の鍛え方には限界がありますから、この勝利を生み出しているのは、「コーチ力」です。


    ビル ベルチックという人が監督をやっています。その監督を称して、他のチームから移ってきた選手達は、その監督と他の監督との違いを、質問の量だと答えるのを聞いたことがあります。練習している最中に、常に質問をして、選手に考えさせるそうなのです。
    「あのワイドレシーバーはなぜ外に出たんだ?」等という具体的な質問から
    「君はどうチームに貢献ができるのか?」等という抽象的な質問まで。答えは、なかなか与えないそうです。正解のない問題なのでしょうね。


    徹底して、選手に質問して考えさせる。自分の頭で答えを考えるという事をさせる事で、フットボールのインテリジェンスを高めていく。私達の周りにも部下に考えさせる質問に溢れているのではないでしょうか?


    部下が失敗した際に、叱って説教するより、叱ってそれについてしっかり質問を行い、徹底して考えさせる。あるいは、必要な常識についても説教するだけでなく、質問をして考えさせる等です。このような上司に恵まれれば、能力向上も早いのです。
  3. 人に教える(新人研修など)
    2の問題は、上司によってできる事。自分の意志でできるブログと同じような位置づけにあるのが、「人に教える」という事。「人に教える」効果としてある第1は、「教える為に、学んだ事を自分なりにまとめる」という作業が必要になってくる事です。また、教えている最中に、インプットした時は感じていなかったような新たな事を気づきを得ることができたりするのです。


    教えるといっても、大袈裟な場でなくてもいいのです。同僚や後輩とランチを食べるとき、或いは新人がヒマそうにしている時などを捕まえて、教える場を作っていく。「貴重な情報」をくれた事に周りにも喜んで貰えるし、自分にも役立つ。一石二鳥です。

あなたは、どれくらいインプットに対して消化の時間を作っていますか?あながたリーダーだとすると、どれだけメンバーに質問をして、考えさせていますか?「答え」よりも「答えを考えるプロセス」という消化の時間が自分を鍛えるのです。本物の力をつけていく為にも、「消化の時間」を創造していきましょう。

PS

私の本、「モチベーションが上がるワクワク仕事術」。増刷が決定しました。皆様のおかげです。
これからも応援よろしくお願いいたします。
めざせ!仕事のプロ モチベーションが上がるワクワク仕事術

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