「Android×Arduinoでつくるクラウド連携デバイス」という本を書きました
Android×Arduinoでつくるクラウド連携デバイス―Android ADKで電子工作をはじめよう! ―
書名の通り、AndroidとArduinoを使ってクラウド連携するデバイスをつくるための解説書です。
本書の一番大きな特徴は何かと言えば、単なる技術解説だけではなく、
コンセプトとそれを具現化する実装方法の両方に触れている
ことだと思います。
冒頭の0章はAOAで何が出来るのかを説明した章ですが、実はAOAを抜きにしても読んでもらえる章です。ハードウェアのオープン化ムーブメントと、インターネットの新潮流IoT、そういった概念の中でAOAという技術がどういう役割をはたすのか。
誤解を恐れずに言えば、概念さえわかっていれば実装はなんでもいいです。この章はプログラムも回路も出てこないで読むだけなので立ち読みして貰えればと思います。
1章でADKの概要と、Androidでハードウェア連携するためのAOA以外の方法の紹介をし、2章以降は技術的なところを基礎、ハードウェア、Android、クラウド連携と順に実例を通して説明しています。
技術的にハードウェアからアプリ、クラウド連携という広い範囲を実装まで含めて解説しているのも特徴といえるでしょう。オームの法則からプッシュ通信までを一連の流れで紹介している書籍は古今例がないんじゃないかな?
あわせて読みたい
本書はAndroid ADKの解説本の一つとして他書と比較されることが多いと思います。確かにそれらの書籍とは内容が重複する部分はあります。同様にコンセプトについても同じような方向性や考えを持った書籍がありますし、Arduino関係でも比較されるでしょう。
それらは競合というよりは、補完しあうものだと思っています。以下、本書とあわせて読むとよさそうな書籍のほんの一部を載せておきます。
パーソナルファブリケーションなど、モノづくりのムーブメントについて
Arduinoについて
- 全くの初心者なら
Arduinoをはじめよう 第2版 (Make:PROJECTS)
- 電子回路やプログラミングについてある程度知識があるのであれば、こういった作例集が良いでしょう。
電子工作について
電子工作については情報はそれほど情報の更新があるわけではないので多少古い本でもOKです。原理やしくみよりも手っ取り早く動かしたい場合はArduino関係もしくはブレッドボードの解説書が良いでしょう。
- パーツや電子工作の基礎
- ブレッドボード
クラウド連携について
Web系の技術はAndroidにもましてアップデートの速度が速く、Webでの情報収集が欠かせません。書籍はあくまで参考に、Webで最新情報を取得しましょう。
- Ruby on Rails、heroku、githubなど
1人でつくる「Ruby on Rails3」アプリケーション―Webアプリケーションの開発から公開まで! (I・O BOOKS)
初めての書籍で単著ということで、書籍出版にかかるプロセスがわかっていなかったこともあり、至らない点は多々あるかと思いますが、自分が10年間培ってきた知識のほとんどをさらけ出せたと思います。
本書を手にとってもらって、「自分も作りたい!」と思ってもらえれば幸いです。