作家。
1936年12月17日、高知県に生まれる。本名は川村光暁。ファンには「シミタツ」の愛称で呼ばれている。 公務員、出版社勤務、雑誌のライターなどを経て、1981年に『飢えて狼』でデビュー。 1985年『背いて故郷』で日本推理作家協会賞を受賞。 1991年『行きずりの街』で日本冒険小説協会大賞受賞。 1994年『いまひとたびの』で日本冒険小説協会大賞最優秀短篇賞、「本の雑誌」年間ベスト1に輝く。 現在は札幌に在住。 独特の筆致は‘志水節’と呼ばれる。
昨日はとある花火大会がありました。近所なので、マンションの隙間からちらちらと見ておりました。綺麗に舞い上がり、そして消えていく花火。あゝ日本の夏だなと思いましたね。なんと、4年ぶりですからね。ご主人様は楽しまれたようですよ。 さて、ご主人様の本便りです。 「82年生まれ キム・ジオン」チョ・ナムジュ 著 キム・ジオンとは韓国で一番多い名前だそうです。多くの女性が感じている、女に生まれたことの不条理、男子崇拝の世の中などなど、多くを掲げ、そして、女たちは壊れていく様を描かれています。よくぞ、書いてくれました!とやはり多くの女たちは絶賛するのでしょう。かなり売れた本ですね。 「限界から始まる」上野…
あんちゃんこと小説家の志水辰夫さんのこと、父親のように兄貴分のように、ながらく私淑してきました。何十年もつかず離れずでお世話になっています。 が、直近かれこれ2ヶ月以上も音信不通に。 これはちょっとヘンだ、と思って安否確認を。 音沙汰がないので、さらに今日にも、と思っていたところ、最前元気いっぱいのメールあり、ご健筆とのこと、祝祝祝祝!
志水辰夫氏の新蔵唐行きを読んだ。以前読んだ疾れ、新蔵と同じ主人公が登場する小説だったので、読んでみた。この小説の中で新蔵は三国屋を一時離れ、諸国を回って見聞を広める旅をしていた。実は新蔵には心に秘めたる旅の目的があり、それは三国屋の宰領でいずれ小此木家を継ぐことになっていた義孝の消息を探すことであった。義孝は五年前に船が難破して行方不明になっていた。新蔵は長崎で無頼の徒に襲われそうになっていたななえという娘を助けた縁で、ななえを中国商人の父親である周士斐の許に連れて行って戻ってくるという役割と引き換えに、清国に行く伝手を得た。縁あって知遇を得た五島列島の福江島の六兵衛の話だと、西の方に流されて…
志水辰夫氏の「疾れ、新蔵」を読んだ。時代小説という体裁をとっているが、読んでみた印象では、どちらかというと冒険小説だと感じた。目指すは越後岩船の春日荘。主人公の新蔵は酒匂家での須河幾一郎の急死の報に接し、かねてから打ち合わせていた通り、江戸から急ぎ帰国することになった。ただし、一つだけ予定外のことが起きる。十歳の志保姫を一緒に連れて帰ることになったのだ。志穂姫は、春日荘の主、小此木唯義の孫娘。小此木唯義の娘佐江に酒匂家の殿様の手が付き、産んだ子なのだが、当初酒匂家ではその志穂の存在を知らなかった。それがひょんなことから酒匂家は志穂のことを知り、そしてその美しい志保が後々縁組により酒匂家に利する…