ニコニコ動画が歌舞伎だとすると、VOCALOIDは人形浄瑠璃なんだろうな
っていう思いつき。
前に歌舞伎の映像を見てて、途中で合いの手みたいに「○○屋!」とか観客から掛け声が入るのが面白いなーと思いながら眺めてた。*1
それを眺めながら「これってニコニコ動画と同じじゃないか?」と思った。
変に日本文化に肩入れするつもりはないけど、ニコニコ動画みたいにコンテンツの上にコメントかぶせちゃうなんて大胆なことができるのは、こういう歌舞伎の「掛け声」みたいな日本の伝統があったからなんじゃないかなーってことを妄想した。*2
オペラとかだと一区切り終わったあとに「ブラボー!」とか拍手くらいはあるけど、芝居の真っ最中に「ブラボー!」とか言ったりするとかは聞いたことがない。西洋の芝居の鑑賞スタイルと日本のそれは似てるようで根本から違うんだろうなー。西洋文化圏の人たちはコンテンツの上にコメントかぶせるなんて考えられないんじゃないんだろうか。
この文脈で考えていくとボーカロイドは文楽、人形浄瑠璃か…ってことを考えてたらそういえばとっくの昔にニコニコ動画でやられてましたね。
- 【PV】 曾根崎心中 -full ver.- - ニコニコ動画
- こちらもおすすめ。
原曲→初音ミク+鏡音リンの百合ジナル曲4 曾根崎心中 -Full ver.- - ニコニコ動画
西洋と日本での人形劇の違いっていうのも考えてみると色々面白そうなんだよね。
文楽とかって動かしてる人がモロ見えてるんだけど、西洋のいわゆる人形劇は動かしてる人をできるだけ見えないようにする。
あと文楽だと動かしてる人が胴体と手足で3,4人くらいで役割分担されてたり、人形の声を出す人が動かす人と違ったりする。この分業っぷりとかアニメに通じるように思えてしょうがない。西洋の人形劇でここまでするっていうのもあまり聞いたことないなー。
リアルに対してこだわる部分の違いがこういうところでも見えてくるんだね!おわり!
言ってみれば、アニメーションはみんな人形劇みたいなもので、
声を入れて音を入れて、やっと魂が入る
ちなみに今回の記事はここのブクマのb:id:yukky2001さんのコメントで紹介されてたこの記事を読んでなんとなく書いてみました。
→虚構が真実味を生む。近松門左衛門の創作論「虚実皮膜」[絵文録ことのは]2004/06/27
近松門左衛門おもしろいな!
*1:「掛け声」っていうのが正しいらしい→http://kino-ko.tea-nifty.com/tea_time/2006/01/post_051d.html
*2:歌舞伎の掛け声についてはここが詳しい→http://www5e.biglobe.ne.jp/~freddy/