はてなブックマークエントリーページの「参考になった」ボタンは何故利用されなかったか
「参考になった」ボタンとは
エントリーが参考になったかどうかを「はい」「いいえ」で選択して可視化することにより、該当エントリーの参考度を計る機能です。
去年の11月7日に、はてなブックマークの新しいバージョンが公開されるとともに、上記の機能がリリースされました。
ところが、それから約半年後の14日に、はてなから以下のような発表がありました。
昨年11月のはてなブックマークリニューアルから、試験的にエントリーページ(コメント一覧が表示されるページ) にて「参考になった」ボタン機能を提供してきました。
半年間運用してみましたところ、想定していたよりも利用されていないことが分かりましたので、本日本機能を停止いたしました。ご了承ください。
このような結果となってしまった訳ですが、これを受けてのはてなブックマーカーの反応はというと‥
tomioka_hiroshi ほぼ毎日見てるのに存在自体気付かなかった
ryuzi_kambe 『そんな機能あったんだ!』誰もがこう思ったに違いない。
uxoru ( ゚Д゚) そんなんあったんや・・・どこにあったんやろ・・・(誰か、当時のキャプチャ画面、もってますか・・・?)
ekken 俺、実はたまに使っていたよ!
multi12 間違えて押したことなら何回か。でもいつも自分ひとりしか押してなかった。
vantguarde Hatena 技術系で「ないわー」って思ったエントリとか積極的に「いいえ」にしてたのに。あーあ。
itochan えー?!使ってたのに〜 確かにほとんど0で、あっても3くらいだったけどさ…
Kamekiti 個人的にめっちゃ使ってたけどなあ・・・残念
kalmalogy そういえばあったような気がしないこともないでもない
(はてなブックマーク - 「参考になった」ボタンの廃止について - はてなブックマーク日記 - 機能変更、お知らせなど)
一部使用していた方もいたようですが、機能の存在にすら気づかない方がいるほど、この機能はあまり使われていなかったようです。*1
そこで、今回はなぜこの「参考になった」ボタンが、これほどまで利用されなかったのかについて、考えてみたいと思います。
インターフェースの目立ちにくさ
インターフェイスを参照して下さるとわかると思いますが、このボタン、実に目立たない。ボタンの文字色や評価バーの色が、タグやリンクに使われているものと同じだったりと、見事に周りに溶け込んでいます。これでは、誰も機能の存在に気づきません。
そもそも何を評価するのか(機能のわかりにくさ)
ウェブサイト(エントリー)自体について評価をすれば良いのか、それともブックマークページ(エントリーページ)にあるブコメ等の内容を評価すれば良いのか、このインターフェイスではとてもわかりにくかった点が挙げられます。
始めに引用した公式の解説を読めばわかるのですが、この機能がブックマークページにしか表示されていなかったり、
このボタン1user以上つかないと現れないみたいだし。
はてブの「参考になった」ボタンの謎 - KAZAANATOMY
といった事を考えると、コメントや関連記事へのリンク等を「参考になった」と評価するべきなのか、とても迷います。
はてなスターの存在
ウェブサイト上の様々なコンテンツを気軽に評価できるはてなスター。特にはてダやブコメに対しての評価は盛んに行われており、とても成功したシステムであると言えます。
あるコンテンツが良いと思った時に、ボタンを押すだけで評価が完了し、その証として表示される、黄色でかわいく認識性の高い星形アイコン*2や、それらを気分や考えに応じていくつでも付けることができる仕組みがウケたのだと思います。
その反面、「参考になった」ボタンはどうでしょうか。
はてなによる積極的な機能宣伝が行われた様子はほとんどなく、はてなスターと機能が被っていることから、需要が奪われた感が否めません。
また、はてなスターと唯一被っていない評価機能であった「いいえ」ボタンによる評価は、非常にはてならしいと言えますが、プラス面しか評価しないはてなスターのシンプルな評価方法を考えると、評価指数上のマイナス要素に魅力が感じられなかった点も、少なからずあったのかもしれません。*3