小保方晴子の告白「あの日から、今日までのこと」
独占手記『あの日』より生き方全部が間違っていたのか
誰かの役に立つ仕事に就くのが夢だった。その道をまっすぐに追ってきたはずだった。
これまでの人生のあらゆる場面を思い出し、いつのどの判断が間違っていたのか、どうしていたらよかったのか、私はここまで責められるべき悪人なのだと思うと、この世に自分が存在してしまっていることが辛く、呼吸をすることさえ悪いことのように思えた。
幼い頃、「どんな大人になるのか楽しみだ」と微笑みかけてくれた母の思い出がよみがえり、「こんな娘でごめん」と自分を責めた。命懸けで戦えと言われた時のことも思い出した。
最後まで戦い抜けず、途中で弱気になってしまった自分を責めた。支えてくれた友人たちにも、最後まで戦いきれなかったことが申し訳なく、合わせる顔がなかった。これまでの生き方のすべてが間違っていたのかと思うと、どうしていたらよかったのかと、見つからない答えを探していた。
私の心は正しくなかったのか。
これまでの生き方全部が間違っていたのか。
そう自問し、ただただ涙がこぼれた。むせび泣くような体力はもう残っていなかった。
「STAP細胞」をめぐる一連の騒動について、これまで沈黙し続けてきた小保方晴子氏が、初めてその胸の内を告白した。28日に発売される彼女の手記『あの日』より、前書き部分を公開する。
あの日に戻れるよ、と神様に言われたら、私はこれまでの人生のどの日を選ぶだろうか。一体、いつからやり直せば、この一連の騒動を起こすことがなかったのかと考えると、自分が生まれた日さえも、呪われた日のように思えます。
STAP細胞に関する論文発表後、世間を大きくお騒がせしたことを心よりお詫び申し上げます。このようなお詫びを申し上げる手段を見出すことができず、これまで心からの反省や謝罪を社会に向けて行えてこなかったことを、本当に情けなく申し訳なく思っております。
重い責任が自分にあるにもかかわらず、自分でその責任を取りきることさえできず、このような自分が生きてしまっていることに苦しみながら日々を過ごしてきました。
あの日に戻れたら、と後悔は尽きません。でも、もう一度、最初から人生をやり直すことができたとしても、私はやはり研究者の道を選ぶだろうと思います。