米Microsoftは現地時間2012年5月19日、次期OS「Windows 8」のユーザーインタフェースに関する方針として、「Aero」を廃止すると発表した。
Aeroは「Windows Vista」で初めて採用した視覚効果で、ウインドウのタイトルバーなどを半透明で表示することで、下に重なったウインドウやデスクトップがガラスを通したようにぼんやりと見える(図)。
Microsoftは「われわれの主要な目的は、現行OS『Windows 7』のデスクトップでユーザーが使い慣れた多くのものを維持し、既存アプリケーションとの相互操作性を損なわないようにしつつ、Windowsにおける視覚的調和を実現すること」とした上で、Aero廃止を決めた理由として「Windows 8のデスクトップを『Metro』スタイルの美意識に近づけることに決めた」と説明する。
同社Windows担当のSteven Sinofsky氏は歴代Windowsのユーザーインタフェースを振り返る中で、「Windows Vistaは今となっては時代遅れで安っぽく見えるが、当時の流行にぴったりだった」と感想を述べている。
また同氏は、Windows 8の「Snap」機能をARM版Windows 8「Windows RT」でも実装することについて触れた。Snapは画面を分割して2つのアプリケーションを同時に表示する機能で、これによりAMR搭載タブレット端末でビデオを視聴しながらWebをブラウズしたり、地図を表示させながらメッセージをやりとりしたりできる。
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