米インテルは2013年9月4日(米国時間)、同社が提唱する垂直統合機「ラック・スケール・アーキテクチャ(RSA)」の開発で、米マイクロソフト(MS)と提携すると発表した。インテルが同日開いたサーバー向けAtomプロセッサなどの発表会で明らかにした(関連記事)。米インテルはRSAの開発で、米フェイスブックや米ラックスペース・ホスティング、中国アリババなどとも提携しており、大規模なデータセンターを運用するクラウド事業者との直接の関係を深めている(写真1)。
インテルのRSAは、サーバー、ストレージ、ネットワークのハードをラック単位で集約し、それぞれを光回線で相互接続する垂直統合機である(関連記事)。光接続には、光通信機能を内蔵した半導体チップ「シリコン・フォトニクス」を使用する。インテルは今回の発表会で、シリコン・フォトニクスの動作デモを初公開したほか、米コーニングと共同開発した「MXC 光学コネクター」や「ClearCurve 光ファイバー」を発表(写真2)。最大1.6テラビット/秒のデータ転送速度を実現できることや、最長300メートルのケーブル長に対応できることなどを発表している。
MSは「Windows Azure」などのクラウドサービスを運営するデータセンターで、シリコン・フォトニクス技術や、インテルのRSAを利用することを検討している。インテルは2013年1月に、RSAの開発で米フェイスブックと提携しているほか、2013年7月には米国のIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)事業者であるラックスペースが、RSAの製品化第1号になる予定であることなどを発表済みである。