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ICHIROYAのブログ

元気が出る海外の最新トピックや、ウジウジ考えたこととか、たまに着物のこと! 

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若者の失業率65%のギリシャを変えつつあるのは、やっぱり、若者たちだ!(ギリシャの希望の光がここに)

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先日、ギリシャの若者の失業率が、64.9%に達したというニュースがあった。
若者の3分の2が失業している社会ってどんなものなのか、日本からは、ちょっと想像しがたいものがある。
若者たちは、ただただ、怒りに震え、デモをし、海外へ職を求めて国を去ってしまうのだろうか。
いや、そんなことはない。
今朝、こんな記事をみつけて、明るい気分になった。

People Power: Young Greeks Team Up to Combat Crisis (ピープル・パワー:ギリシャの若者たちが危機に立ちあがる)
By Julia Amalia Heyer

若者たちの中に、今回の危機を乗り切ろうと、様々な自助努力を促す運動を始めるものが出てきており、それは、無料の医療だったり、灯の消えた街路に電燈をともしたり、公共部門の支出を監視したりしているそうだ。

この記事で紹介されているのは、Image the Cityという非営利団体を立ち上げたふたりの若者。ひとりは33歳のデザイナー、Mary Karantza さん、もうひとりは、26歳のStephania Xydiaさん。

マリーさんと同じビルで仕事をしていたデザイナーふたりはすでに海外へ移転。ステファンさんも、国外で学び、ロンドンで得た職を投げ捨てて、アテネに帰ってきた。

「いったいアテネで何をしようとするの?」と呆れられたステファンさんは、こう答えたそうだ。「Change things」(モノゴトを変えるのよ)。

かれらのImage the Cityが、政府や地方自治体の支出をに関する情報を広く公開、共有しているため、どこぞの市長が無用のホールを建てようとしても、ノーを突きつけられるらしい。
また、彼女たちは、去年の冬、アテネの街に、200のライトをつけた。ボランティアたちの手になるものだが、その活動に賛同したコカ・コーラ社の協賛も得ることになり、彼女たちは、市長から礼状をもらうことにもなった。

とくに、ここ数か月で、ギリシャの人たちは変わり始めたという。デモやストライキをするだけでなく、新しい助け合いと自助独立の動きが芽生え始めているという。

たとえば、テッサロニキでは、人々は、水道事業の私営化に反対するだけでなく、共同体をつくり、みずから水の使用料金を提案したという(136運動と呼ばれている)。

循環器専門医Giorgos Vichas氏(この人は55才)は、アテネで90人のほかの医師たちと無料の病院をつくった。その施設、機器や薬はすべて寄付されたものだという(1か月3000人以上の患者を診ているという)。

たしかに、親の代のギリシャ人は、なかなか変わろうとせず、政府に頼って、未成年のように生きていくのが習い性になっている。
だけど、若い人たちのなかには、彼女たちのように、自ら汗を流して、ギリシャを変えようとする機運が生まれつつあるのだ。
この3年間で、なんと3000もの、彼女たちのような運動が、ギリシャ全土で始まっている。
彼女たちの運動も、街レベルから、国政レベルへの脱皮を目指していて、医師Giorgos Vichas氏の賛同も得て、この秋、「Politeia 2.0」というギリシャを変えたい、すべての人たちのための運動を始めるそうだ。

ギリシャ人が、骨の髄までナマケモノで、悪いのかというと、もちろんそうではない。
たとえば、外国で暮らすギリシャ人は、その国の常識に従って暮らし、ギリシャで暮らしていたときのように、お上に頼る未成年者みたいな振る舞いをするわけではない。
でも、人間はなかなか変われないものだ。
とくに、何十年もそのやり方で生きてしまった後では。

が、マリーさんとステファンさんは、ギリシャ人は変わることができると信じている。
そして、それを牽引するのは、やっぱり、若い人たちだと。


(内容は元記事を大幅に要約、意訳したものです。詳細は元記事で)

(Photo by solidnet_photos )