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企業におけるPinterestの効果的な使い方と活用事例

Kita | 2024/12/27

企業におけるPinterestの効果的な使い方と活用事例

1. はじめに
2. Pinterestの基本概要
3. Pinterestの基本の使い方
4. Pinterestのメリットと注意点
5. Pinterestで成功するためのポイント
6. 企業活用例事例7選
7. まとめ

 

1. はじめに

 

Pinterestは、画像や動画を保存・共有できるツールの一つです。
世界中で幅広く利用されており、自分の好みを具体化して、次の行動を起こすためのアイデア収集に役立つツールとして人気を集めています。

本記事では、わかりやすいようにPinterestの特徴や他のプラットフォームとの違いを説明します。
ユーザーは、自分の興味やアイデアを整理するために「ピン」を集め、「ボード」と呼ばれるテーマごとのフォルダにまとめます。
例えば、料理レシピ、ファッションコーディネート、インテリアデザインなど、さまざまなジャンルで活用されています。
Pinterestはユーザーが具体的なアイデアを探す場として利用されるのが特徴で、そのため購買意欲の高いユーザーが多く集まる傾向があります。
企業にとっては、商品やサービスを視覚的に訴求する絶好の場です。
広告を活用すれば、ターゲットユーザーに関連するコンテンツを効率よく届けることができます。

 

2. Pinterestの基本概要

画像検索・アイデア収集プラットフォーム

具体的には、以下のような用途で活用されています。
• DIYや料理のレシピ
• ファッションやインテリアのデザイン
• 旅行先のアイデアやプランニング

検索機能が充実しており、ユーザーはキーワードや関連画像を通じて、自分が求める情報に効率的にアクセスできます。

 

ビジュアル重視のコンテンツ設計

Pinterestの最大の特徴は、ビジュアルを中心としたコンテンツ設計です。
ユーザーが視覚的にアイデアを探せるため、文字よりも画像や動画のインパクトが強いコンテンツが重要視されます。
また、縦型の画像が最適化されており、スクロールしながら多くのアイデアに触れることができます。

 

世界および日本のユーザー動向

2024年現在、Pinterestは世界で5億3,700万人以上の月間アクティブユーザーを抱えています。
日本国内でも利用者は増加しており、アイデア収集や商品購入前のリサーチとして活用されています。

 

他のプラットフォームとの違い

PinterestはInstagramやTwitterなどのプラットフォームとは異なる特徴を持ちます。その中でも特に注目すべきは以下の点です。

 

長期的なコンテンツ活用が可能な点(ストック型)

多くのはタイムラインに基づく「フロー型」の情報提供が主流ですが、Pinterestは「ストック型」の特徴を持っています。これは、投稿したコンテンツが長期間にわたり検索され続ける仕組みを指します。

 

Pinterestのストック型の特徴により、企業やブランドは長期的に顧客にリーチすることが可能です。例えば、季節性のある商品やサービスの投稿も、次の年の同時期に再度検索される可能性があります。
Pinterestは、視覚的にインパクトのあるコンテンツを長期的に活用できる点で、他のプラットフォームとは異なる価値を提供しています。

 

3. Pinterestの基本の使い方

◯アカウント作成と設定

Pinterestには個人用アカウントとビジネス用アカウントがあります。
今回はビジネスアカウントの作成方法をご紹介します。
ビジネスアカウントは、マーケティングや広告機能を活用できるため、企業やブランドにおすすめです。

 

1.ビジネスアカウントの作成

Pinterestのビジネスアカウントは、メールアドレス、パスワード、年齢を入力して作成します。その後、プロフィール名やサイトURLを入力し、ビジネスの目的を選択します。

 

 

2. プロフィール設定と最適化

 

作成したビジネスアカウントのプロフィールを整えることで、ブランドの信頼感を高めます。

プロフィール写真: ロゴやブランドイメージを代表する画像を使用。
説明文: キーワードを含めつつ、ブランドや提供する価値を簡潔に説明。
リンク設定: 自社ウェブサイトや他のSNSリンクを追加。

コンテンツの投稿方法

1. ピン(画像や動画)の作成と投稿方法

「ピン」とは、Pinterestに投稿する画像や動画のことです。以下のポイントを押さえて、魅力的なピンを作成しましょう。

• 画像の推奨サイズ: 縦長の画像(2:3比率)が効果的。例: 1000x1500px。
• タイトルと説明: 明確でキーワードを含む内容を記載。検索に役立ちます。
• リンク設定: 商品ページやブログ記事などに直接リンクを貼る。

投稿手順:
①Pinterestのホーム画面で「+」ボタンをクリック

②画像または動画をアップロード。

③タイトル・説明文を入力し、リンクを設定。

④適切な「ボード」を選び投稿。


2. ボードの作成と活用法

「ボード」はピンをカテゴリー別にまとめるフォルダのようなものです。以下の手順で作成します:

 

①ボード作成 「プロフィール」ページから「+」をクリック。

②ボード名を入力 ブランドや商品に関連する名前を付ける。

③公開範囲を設定 公開または非公開を選択。

④コンテンツを追加 ボードに関連するピンを投稿または保存する。

 

Pinterestは視覚的なコンテンツを効果的に活用できるツールです。アカウント作成からコンテンツの投稿、エンゲージメントまでの基本を押さえ、ブランドの認知拡大や商品の訴求に役立ててください。

 

4. Pinterestのメリットと注意点

Pinterestは画像や動画を使った「アイデア共有プラットフォーム」として、マーケティングにおいて多くの可能性を秘めています。以下では、Pinterestを活用する3つの主要なメリットについて、わかりやすく解説します。

 

1. ブランド認知の向上

Pinterestでは、ユーザーが「興味を持ったアイデア」を保存して共有する仕組みがあります。そのため、自社の商品やサービスの画像・動画を投稿することで、潜在的な顧客に自然とリーチできます。視覚的なコンテンツが中心なので、他のプラットフォームに比べて直感的に魅力を伝えることが可能です。

 

2. 長期的な流入効果

Pinterestは、投稿したコンテンツが長期間表示され続ける点が他のプラットフォームと異なります。例えば、XやInstagramでは投稿が埋もれやすいのに対し、Pinterestでは検索エンジンのように「いつでも見つけてもらえる」仕組みがあります。これにより、一定の手間をかけて投稿したコンテンツが、数カ月後でも新たなユーザーを集める可能性があります。

 

3. 商品購入への直接的な動線

Pinterestの大きな特徴の一つは、ユーザーが「購入意欲」を持っているケースが多いことです。ユーザーは「理想のキッチン」や「次の旅行のアイデア」といったテーマで検索するため、その中で魅力的な商品が見つかれば、購入につながりやすい傾向があります。また、投稿にリンクを埋め込むことで、自社のECサイトや商品ページに直接誘導することができます。

• 活用ポイント
• 商品画像だけでなく、「活用例」や「ライフスタイル提案」を含めた投稿が効果的。

• リンク先のページを簡潔かつ魅力的に整えることで、コンバージョン率を向上。

 

Pinterestは、視覚的なコンテンツでブランド認知を高めつつ、長期的な流入を確保し、最終的には商品の購入にまでつなげられるプラットフォームです。
特に、ターゲット層が明確な場合に効果を発揮します。簡単な投稿作成から始められるため、まずは自社の魅力的なコンテンツを保存してみましょう。

5. Pinterestで成功するためのポイント

ユーザーの関心を引くためには魅力的な画像や動画の作成が不可欠です。以下に、高品質なコンテンツ作成のポイントを解説します。

視覚的に魅力的なコンテンツの作成

 

1. 高品質な画像や動画を使用するコツ

ユーザーのフィードで目立つためには、縦長で高解像度の画像や動画を使用することが推奨されます。

推奨アスペクト比: 縦長2:3(例:1000px × 1500px)
高解像度の素材: 画質の低い画像はクリック率の低下につながるため、鮮明な画像を使用しましょう。
明るく鮮やかな色合い: ユーザーの目を引きやすく、他の投稿の中で埋もれにくくなります。
シンプルでわかりやすいデザイン: 文字や要素を詰め込みすぎず、視覚的に魅力的なデザインを心がけましょう。
短い動画の活用: 6~15秒程度の短い動画が効果的で、動きで注目を集め、詳細を伝える手段として有効です。

 

2. カラーパレットやレイアウトの工夫

統一感のあるカラーパレットと整理されたレイアウトは、ブランドの認知度向上に寄与します。

• ブランドカラーの活用: ブランドのイメージカラーを基調にすることで、一貫性が生まれます。
• コントラストの強調: 明るい色と暗い色を組み合わせることで、視覚的なインパクトを高められます。
• 読みやすいフォントの使用: テキストを入れる場合は、視認性の高いフォントを選びましょう。
• 重要要素の配置: 誘導ボタンやキーワードは、ユーザーの目に留まりやすい位置に配置しましょう。

これらのポイントを踏まえ、視覚的に魅力的なコンテンツを作成することで、Pinterestでの成功につなげましょう。

 

6. 企業活用例事例7選

Pinterestはさまざまな業界で効果的に利用されています。
今回はPinterestを活用している企業の実例を7つ紹介します。

 

1. H&M(エイチ・アンド・エム)

 
アカウント名:hm
アカウントURL:H&M (hm) | Official Pinterest account
フォラワー数:142万人
 
ファッション業界の大手であるH&Mは、Pinterestを活用して自社の最新のファッションコレクションを紹介しています。
Pinterestはファッションに興味のあるユーザーが集まりやすいプラットフォームであるため、H&Mはシーズンごとの新商品やコーディネートの提案を視覚的に整理し、ボードに保存していきます。
特にユーザーが自分の好みに合ったスタイルを簡単に見つけられるように、カテゴリごとにボードを作成しているのが特徴です。
例えば、「秋の新作」「デイリーコーデ」「トレンドアイテム」といったボードを用意し、そこで自社の最新アイテムを紹介することで、Pinterestユーザーが簡単にアイデアを得られるようにしています。
またPinterestのピンを活用して、ターゲット層に向けた広告を展開し、オンラインショッピングに直接誘導しています。これにより、Pinterestから直接購入につながるケースが増え、売上向上に貢献しています。

 

2. L’Oréal(ロレアル)

 
アカウント名:lorealparisusa
アカウントURL: L’Oreal Paris (lorealparisusa) – Profile | Pinterest
フォラワー数:42万人
 
化粧品業界の、L’OréalはPinterestを活用して、美容に関心があるユーザーと積極的にコミュニケーションを取っています。
Pinterestには、スキンケア、メイクアップ、ヘアケアに関連するボードを多数作成し、自社の製品を効果的に紹介しています。
例えば、「メイクアップのヒント」や「肌質別スキンケア」といったテーマごとにボードを整理し、それぞれに関連する製品を保存して、ユーザーが自分のニーズに合った商品を簡単に見つけられるようにしています。
さらに、Pinterest上で「メイクのチュートリアル」や「ビフォーアフター」の画像をシェアすることで、ユーザーが自分の美容アイデアを実際に試したくなるように仕向けています。Pinterestの検索機能を駆使して、ユーザーの関心を引き、製品への関心を高め、最終的にオンラインでの購入を促進しています。

 

3. Etsy(エッツィー)

Etsyは、ハンドメイドやヴィンテージ商品を扱うオンラインマーケットプレイスで、Pinterestを非常に効果的に活用しています。
Etsyでは、自社のマーケットプレイス内で販売されているユニークで創造的な製品を紹介するボードを作成し、それをPinterestに保存していきます。
特に、結婚式のギフト、カスタマイズ可能なジュエリー、ホームデコレーションなど、Pinterestユーザーが共感しやすい商品を多く取り扱っています。
Etsyは「ビジュアル」を最大限に活かしたコンテンツをシェアすることに重点を置き、商品写真を魅力的に見せることで、ユーザーがPinterestを通じてサイトにアクセスし、購入を検討する流れを作り出しています。
また、Etsyのセラー(出品者)も自分の商品を保存することができるため、個々の店舗がPinterest上で認知度を高める手助けにもなっています。

 

4. IKEA(イケア)

 
アカウント名:ikeausa
アカウント: IKEA (IKEAUSA) | Official Pinterest account
フォラワー数:77万人
 
世界的な家具メーカーIKEAは、Pinterestを活用して「インテリアデザイン」のアイデアを提供しています。
IKEAのPinterestアカウントでは、部屋ごとのインテリアの提案や、特定のテーマに基づいたデザインアイデアをボードとして整理し、顧客に役立つ情報を提供しています。
例えば、「狭い部屋のインテリア」「北欧スタイルの部屋作り」など、ユーザーが自分の部屋に合ったデザインを簡単に見つけられるように工夫されています。
また、IKEAは自社製品を使った具体的な部屋作りのアイデアを保存して提供し、ユーザーがそのアイデアを自宅に取り入れるための参考になるようにしています。
これにより、Pinterestを通じて「IKEAの製品を使いたい」と思わせる効果があり、店舗への来店やオンラインでの購入促進に繋がっています。

 

5. National Geographic(ナショナルジオグラフィック)

 
アカウント名:natgeo
アカウント: National Geographic (natgeo) – Profile | Pinterest
フォラワー数:132万人

National Geographicは、Pinterestを使って自然や旅行に関する美しい写真やインスピレーションを提供しています。
Pinterestのボードには、世界中の絶景や動植物の写真が集められ、「冒険旅行」や「野生動物」「風景写真」といったテーマで整理されています。
これにより、ユーザーは自分の旅行計画や次の冒険のインスピレーションを得ることができます。
National Geographicは、ビジュアルコンテンツが主力であるため、Pinterestと非常に相性が良く、フォロワーを引きつけるために定期的に新しい写真や記事をピンとしてシェアしています。
さらに、これらのコンテンツに関連した記事や書籍、ドキュメンタリーなどのリンクを共有することで、Pinterestを活用したコンテンツマーケティングに成功しています。

 

6. Whole Foods(ホールフーズ)

 
アカウント名:wholefoods
アカウント: Whole Foods Market (wholefoods) – Profile | Pinterest
フォラワー数:50万人


アメリカのオーガニック食品チェーンであるWhole Foodsは、Pinterestを活用して食生活に関連するアイデアを提供しています。
Whole Foodsは、「健康的なレシピ」や「オーガニックライフスタイル」などのテーマでボードを作り、オーガニック食品や健康に良い食材を使ったレシピをピンとして紹介しています。
また、季節ごとに合ったレシピや食材を提案することで、Pinterestユーザーが実際に試してみたくなるような内容に仕上げています。
Whole Foodsは、Pinterest上で料理のレシピを共有するだけでなく、自社の製品や食材をピンすることで、ユーザーに「この食材を使いたい」と思わせ、実際の購買に繋げています。
レシピや食材のアイデアを通じて、ブランドへの認知度を高め、顧客を引きつけることに成功しています。

 

7. Home Depot

 
アカウント名:homedepot
アカウント: The Home Depot (homedepot) | Official Pinterest account
フォラワー数:312万人


Home Depotは、DIYプロジェクトに関するアイデアをシェアすることでPinterestを効果的に活用しています。
ユーザーが自宅のリフォームや装飾を計画しているときに役立つ情報やチュートリアルを提供し、それに関連する製品を紹介することで、商品の購入を促進しています。
こうしたコンテンツは、Pinterestユーザーにとって価値のある情報となり、ブランドへの信頼感を高めます。

 

7. まとめ

Pinterestは、画像や動画を通じてアイデアを発見・共有するプラットフォームで、ユーザーが「インスピレーション」を得る場として人気を集めています。
その魅力は、視覚的で直感的なコンテンツ体験にあり、検索や閲覧が感覚的に行える点が特徴です。
特に「何を買うか」「何を作るか」といった具体的な目的を持つユーザーが多く、購買意欲の高い層をターゲットにするのに最適です。
企業にとってPinterestは、ブランドの認知度を高めるだけでなく、直接的な販売促進の場としても有効です。
また、広告機能を活用することで、ターゲット層へのアプローチが可能です。特に、ライフスタイル、ファッション、インテリア、料理などの業界では、ユーザーが検索を通じて自然にブランドと接触することが多く、集客や売上向上に大きな可能性を秘めています。

Pinterestを活用することで、企業はビジュアルを通じて顧客との深いつながりを築くことができるでしょう。

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AUTHOR PROFILE

  • 著者:Kita
ループスコミュニケーション所属。現在は企業のソーシャルメディア活用支援などに従事。興味関心は映像×デジタルマーケティング。

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