100均で購入可能という入手性の良さとコストパフォーマンス、そしてペラペラした素材の加工性の良さから、数々の素人工作に使用され続ける人形界の初音ミクこと「エリーちゃん」という人形があるのですが
— メルセデスベン子 (@nomolk) 2014, 9月 18
使われるたびに腕を切断され尖った貝殻を取り付けられたり首をもいで電車に連結させられたりと残虐な目にあいながらインディー工作家たちのクリエイティブマインドを支え続けているのに、ドールカルチャー展にラインナップされておらずカルチャーとは何 pic.twitter.com/839EncJSva
— メルセデスベン子 (@nomolk) 2014, 9月 18
ダイソーにエリーちゃんっていう人形が売ってるんですけど、これのご紹介をします。
こういう風に無課金アバターみたいな格好で売られています。ちゃんとした衣装は別売りです。
工作において「人形を改造したい」「人体のパーツを使いたい」という場面は結構あって、そのさいに100均でこういった人形が手軽に入手できるというのはとても重宝します。
全国2,800店舗(2014/03現在)を展開するダイソーで買えるということで入手性は抜群。また、加工に失敗しがちなアマチュアの工作においては、100円でいくらでも買いなおせるというコストパフォーマンスの高さも心強い。
さらに、安いということは買いやすいだけではなく、また別のメリットもあります。
手前の足の上端を見てください。断面が見えていますね。中は中空になっており、非常に薄いビニール素材でできています。そのため、カッターナイフ等での加工が非常にしやすいです、低コストで作られているため、結果的にこのように素材として使いやすいものになっています。
このような利点があることから、現在、エリーちゃんはアマチュア工作家に好んで使われています。
上記の作品は僕が編集をしているデイリーポータルZというサイトに掲載されたものです(クリックすると出展記事に飛びます)。
製作者はド素人から美大出身者まで。使う人の力量に依存せず、幅広い層に利用されています。
また用途としても、そのまま使っているもの、パーツだけ素材として使用しているもの等いろいろあって、こうして一度に見てみると、エリーちゃんのポテンシャルの高さに驚くことと思います。
ほかにも、多くの人がエリーちゃんを使用した工作を楽しんでおり、googleの検索窓に「エリーちゃん」と入力すると「エリーちゃん カスタム」とサジェストされるほどです。
先日開催した「技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)」にも、エリーちゃんを使用したロボットが何点か出場しました。
このようにアマチュア工作界で広く愛されるエリーちゃん、いまや工作界の初音ミクいっても過言ではないのではないか、と感じています。
なお、注意点としては、エリーちゃんは髪の毛の生え際が雑に作られているので、髪をカットする加工(スキンヘッドにするなど)をすると一気に猟奇的な感じになります。それだけは避けましょう。
エリーちゃんを使用した作品だけを集めたエリーちゃん展を開催したいけどエリーちゃんを使用する者は全員初期衝動だけで制作しており完成度を高めるという意識が希薄なのでただ人形切って物くっつけただけみたいのが多くそのクリエイティブマインドは全く伝わらずただ残虐で悪趣味なイベントになりそう
— メルセデスベン子 (@nomolk) 2014, 9月 18
追記:
2chに100均人形のスレッドがあり興味深い情報交換が行われているのを発見しました。エリーちゃんもモデルチェンジして品質が落ちたとか書いてある。