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仮想通貨Chia Network(XCH)とは 多くの報酬を得る方法

仮想通貨Chia Network(XCH)とは、2021年5月4日に取引が開始された仮想通貨です。

Chiaではマイニングのことをファーミングともいいます。

[関連記事] CentOSでChia Network(XCH)をHDDマイニングする方法(インストールからPlottingまで)
[参考記事] RAIDでストレージを高速化する方法

GPUマイニングやCPUマイニングで採用されているProof-of-Workでは、マイナー(採掘者)はグラフィックボードやCPUの計算量を提供し報酬を得るモデルでしたが、これには大きな電力が消費されます。
膨大な電力量が消費されると、環境への悪影響となるのが問題となっていました。

そこでBitTorrentの創設者Bram Cohenが電力消費量を低減する方法として設立されたのが、Chia Networkです。
Chia NetworkはProof-of-Space-Timeモデルを採用していて、マイナーはディスクスペースを提供することで報酬を得ることができます。
HDDが主要なリソースとなるため、HDDマイニングと呼ばれます。
(HDDマイニング自体は2018年ごろからあります)

2021年2月の創設時にはシードラウンド(Seed round:創業する段階での資金調達)を実施し340万ドルの資金調達をしています。
アメリカのベンチャーキャピタルAndreessen Horowitzも出資しています。

仮想通貨Chia Networkの用語は、農業になぞらえています。
例えば、採掘者マイナーは、ファーマーと呼ばれます。

GPUマイニングやCPUマイニングでは都度計算を行い、より速い処理能力で計算を行うことで報酬が多く得られる仕組みです。
これに対しHDDマイニングは事前に計算を行い、結果をHDDに保存しておくため、多くの計算結果を持っているつまりHDDの容量が大きいほうが多く報酬を得られます。

マイニングの流れ
効率よく報酬を得るために重要なリソース・考慮するリソース
より多くの報酬を得るためには
確実に収益を得るためには
[関連記事] Ubuntu/Debian/Raspberry PiでChia Network(XCH)をHDDマイニングする方法
[関連記事] CentOSでChia Network(XCH)をHDDマイニングする方法
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[参考記事] 各ストレージの速度一覧 規格速度や実効速度(HDD/SSD/NVMe)
[参考記事] RAIDでストレージを高速化する方法
[参考記事] WindowsでソフトウエアRAIDを構築する方法
[参考記事] SSDの現在のTBWを調べる方法(SSDの残り寿命)
[参考記事] Plot(耕作)中の各フェーズの動作
[参考記事] 耕作パラメータの詳細

マイニングの流れ

一時ディレクトリで耕地データを作成し、最終ディレクトリに耕地データを保持し、耕地データに要求ハッシュ値があれば報酬が得られます。

Syncing(同期中)

アカウントの有効性を他のユーザーと同期します。

Plotting(耕し中)

膨大なハッシュ計算を行い、一時領域に一時ファイルとして保存します。
この生成には高頻度の読み書きがされます。
計算が終わると、最終ディレクトリに保存されます。
公式ツールでは「Plotting」が「耕し中」と訳されていますが、「耕す」は「Plow」で、「plot」は「区画を作る」という意味です。

Farming(耕作中)

同期された耕地データを最終ディレクトリに保持している状態です。

Harvesting(収穫)

Chia Networkからハッシュ値の要求があり、このハッシュ値と近いものが耕地データにあれば計算結果として返します。
この結果が採用されれば報酬が得られます。
保持している耕地データ(計算結果)が多いほど、採用される確率が高くなるということになり、得られる報酬の機会が増えます。
くじ引き抽選のくじをたくさん持っていたほうがくじにあたりやすいという感じです。

効率よく報酬を得るために重要なリソース・考慮するリソース

Plottingでは、ストレージへの頻繁な読み書きが行われます。
最終的な耕地データに対しておおよそ倍の容量が必要です。
Plottingの作業を速くするためには、高速なストレージのほうがよいためNVMeのSSDを使用したほうが良いとされますが、SSDは書き込みを行える寿命があります。
この書き込み耐性はTBW(最大総書込バイト数)であらわされます。
最終的な耕地データに対して20倍の書き込みがされます。
100GBの耕地容量だと2TBです。
一般的なSSDで最大400〜600TBW程度で、読み込み7000MB/sの高速なSSDで1TB容量で600TBWです。
600TBWだと30TBの耕地データでSSDの寿命となります。
[参考記事] SSDの現在のTBWを調べる方法(SSDの残り寿命)
30TBを作成するごとにSSDを買い替えるとコストが割高になります。
サーバ向けの高耐久なSSDは6PBW程度ですが、SSDの価格が高くHDDマイニングのために購入すると採算が取れないと思います。
気長に待てるならPlottingはHDDを使用したほうが良いです。
またHDDをRAID0やRAID5にして高速化するという方法もあります。
ファーミング初期でHDDが余っているときにはRAID0でストライピングを行えば、SSDでなくともよいかもしれません。

[参考記事] 各ストレージの速度一覧 規格速度や実効速度(HDD/SSD/M2/NVMe/USBメモリ)

頻繁な書き込みを行うためディスクキャッシュが貯まります。
ディスクキャッシュはメモリが使用され、耕地作成時に指定する最大使用RAMとは別の容量となります。
Linuxでは下記のコマンドで調べられます。

# cat /proc/meminfo | grep Dirty

膨大なハッシュ値計算を行うため、CPUのスペックが重要となります。
複数のPlottingを同時に行うにはスレッド数が多いほうがいいです。

大量に読み書きがされるため、PlottingをWindowsで並列処理で行うと断片化が発生しやすくなり、HDDの読み込み速度が遅くなります。
またWindowsでは無駄にリソースを必要とするので、マイニングはMacやLinux・Unix系のOSで行ったほうが良いです。

Syncingでは、外部のネットワークに接続しデータの送受信をするため、高速なネット回線のほうが早く終わります。
ここではCPUの速度も重要です。
ただこの作業は1度だけなので気にしなくてよいです。

Farmingでは、データ領域が大きいほうが報酬発生確率が上がります。
データを保持して待機しているだけなので、それ以外のスペックはそれほど重要ではありません。
データの読み書きの速度もあまり報酬には関係ありません。
HDDを増設して領域を増やしていくなら、どのように増設を行うかを事前に考慮しておいたほうがいいです。
最終ディレクトリは、耕地ごとに決められるためストライピングにより結合した大きな領域でなくても問題ありません。

より多くの報酬を得るためには

計算結果の当たり判定があることで報酬が得られるため、より多くの耕地データ(計算結果)を保持しているほど報酬が多くなります。
このためには大容量のHDDが必要です。

Plottingの作業は耕地データを作成する段階なので、最終ディレクトリがいっぱいになるまでの作業です。
最終ディレクトリがいっぱいになると、それ以降はデータを保持し待機しているだけの状態となります。

HDDを増設して最終ディレクトリに空きができると、またPlottingを行うこととなります。

確実に収益を得るためには

マイニングで報酬が得られるのは、全体ネットワーク量に対する自身の耕地容量で割り出される確率です。
このため容量が少なければ報酬が得られるまでに何年とかかることもあります。
そこで複数人で容量を共有し、誰かが当たれば報酬を山分けするという仕組みがPOOL(プール)です。

報酬の引き出し手数料はかかりますが、確実に報酬が得られるようになります。

マイニングプールの一覧

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