米Apple Computer主催の開発者カンファレンス「Worldwide Developers Conference(WWDC)2006」が米カリフォルニア州サンフランシスコで、8月7日(現地時間)より開催されている。WWDC初日には米Appleのスティーブ・ジョブズCEOによる基調講演が行われ、同社のIntel CPU移行作戦最後の製品となる「Mac Pro」「Xserve」が公開された。さらに来年登場予定となっている次期Mac OS X「Leopard」のプレビューが行われた。まずは基調講演の概要を写真で紹介し、詳細記事は追って掲載していく。
今年1月のMacBook ProとiMacを皮切りとした「AppleのIntel CPU移行大作戦」は順調に進み、残すところはハイエンド製品のみとなっていた。今回発表された「Mac Pro」と「Xserve」の登場をもって、すべての製品のIntel CPUへの移行が完了したことになる。ジョブズ氏は「1年以内を公約していたIntel CPUへの全製品の移行は、1年を待たずに210日で完了した。開発スタッフの努力の成果だ」と述べ、一大事業が一段落ついたことを報告した。
Mac ProとXserveでは、Intelが今年6月末に発表した5100番台のXeon(開発コード名:Woodcrest)を採用している。パフォーマンスもさることながら、消費電力あたりのパフォーマンス(PPW:Performance Per Watt)が大きく向上した点が目を引く。またMac Proでは拡張性が強化されており、デュアルコアXeonを2基搭載して4-wayのクワッドコア動作に対応するほか、8つのメモリスロットで最大16Gバイトのメモリ、4つのHDDドライブベイにより最大2Tバイトまで内蔵可能なストレージベイなどを実装する。一方のXserveでは冗長化電源に対応するなど、信頼性の向上が図られている点が特徴だ。
同社によれば、Mac Proは2基の2.66GHzデュアルコアXeon、DDR2-667 FB-DIMM 1Gバイトメモリ、250GバイトのSerial ATA HDD、NVIDIA GeForce 7300 GT(グラフィックスメモリは256Mバイト)、2層書き込み対応SuperDriveの構成で2499ドルとなり、ライバル製品だけでなく、自社の従来製品の標準構成価格(3299ドル)と比較しても値ごろ感のある設定になっているという(日本での標準構成価格は31万9800円)。また、Mac Proは即日出荷な一方で、Xserveはやや時間がかかって10月出荷予定だという。
Mac Proのスペック | ||
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項目 | 標準構成 | BTO内容 |
CPU | Xeon 5150(2.66GHz)×2 | Xeon 5130/5160(2.0GHz/3.0GHz)×2 |
メモリ | DDR2-667 FB-DIMM 1GB(512MB×2) | 2GB(512MB×4)/4G(1GB×4)/8G(1GB×8)/8GB(2GB×4)/16GB(2GB×8) |
HDD | Serial ATA 250GB | 160GB/500GB/最大2TB(500GB×4) |
グラフィックスカード | GeForce 7300 GT(256MB) | RADEON X1900 XT(512MB)、Quadro FX 4500(512MB)、GeForce 7300 GT×2/3/4 |
光学ドライブ | 2層書き込み対応SuperDrive×1 | 2層書き込み対応SuperDrive×2 |
通信 | ギガビットLAN×2 | AirMac Extreme、Bluetooth 2.0+EDR |
拡張スロット | PCI Express×4 | 同左 |
ドライブベイ | 5インチベイ×2、3.5インチベイ×4 | 同左 |
拡張コネクタ | FireWire 800×2、FireWire 400×2、USB 2.0×5、光デジタル音声入出力各1(角形)など | 同左 |
OS | Mac OS X v10.4 | 同左 |
本体サイズ | 206(幅)×475(奥行き)×511(高さ)ミリ | 同左 |
本体重量 | 約19.2キロ(標準構成) | 構成により異なる |
同梱物 | Apple Keyboard、Apple Mighty Mouse、USBキーボード延長ケーブル、DVI-VGAアダプタ、電源コード、システムインストール/リストアDVDなど | 同左 |
価格 | 31万9800円 | 〜217万6890円(アップルストアの最大構成) |
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