写真週刊誌のモノクロページのように
この撮りかたは3年前に人に聞いて、その直後に編集部ブログに書いていた(
こちら)。
最近また思い出したのはニコニコチャンネルのトップのデザインを決めるときだった。適当な素材写真がないか探していたらたまたまこのフォルダを見つけたのだ。
なんだこの写真は
編集部でビアホールに行ったときの写真である。なごやかに飲んでいたのだが、白黒フラッシュ写真が写真週刊誌のモノクロページみたいでおもしろかったのでそれぞれ急に撮られて怒っている人を演じている。
そういえばこの撮りかたを忘れていた。そうしてまた白黒フラッシュブームが僕に訪れたのである。
ちなみにニコニコチャンネルのトップページはとりあえずこの写真で作ってみたが、誰に見せるでもなくお蔵入りにした。
実話系週刊誌のサイトのようだ。こういうサイトではないだろう。
訳ありにするために
撮りかたは簡単で
・とにかくフラッシュを使う
・白黒にする(白黒モードのない方はすいません、あきらめてください)
・近くで撮る
・筋張った顔の人を撮る
ぐらいである。
人が遠いとふつうの白黒写真だが
カメラの近くに人がいると近い人の顔が真っ白になって不自然さアップ
筋張った人が
コツのなかに唐突に現れる「筋張った顔の人を撮る」だが、以下の写真を見てほしい。
当サイト土曜日ライター地主くん
編集部 安藤
どうやら男性の場合、顔が筋張っているほうが陰影がついて訳ありに見えるようである。
ふたりとも21世紀の写真とは思えない。どうみても昭和40年から50年ごろ(の政治犯)である。
訳あり、もしくは昭和
当然だけど白黒で撮ると古い写真のようになる。写っているのも両親が若いころや数十年前の風景のように見えるのだ。
「おじいちゃんの若いころ、かわってないねー」みたいな写真に
大阪万博の開催を記念した盆踊り大会
大阪万博云々というキャプションはうそである。先月に家の近所で撮った写真だ。
しかしこの盆踊りはカラーで撮っても昭和っぽい。
細い道なので縦長の輪になっている。おどりながら行って帰ってくる往復盆踊り
昭和にし放題
どんな景色でも昭和にし放題。その景色の数十年前の景色が見える(気がする)。いまの写真が白黒フラッシュでどれぐらい時間がさかのぼるか見てみたい。
2011年7月13日、ネット生放送企画を終えて(本当)
1973年8月 御宿の民宿で(妄想)
ネット生放送という今日的なキーワードのあとでも、白黒だと古いうえに訳ありである。訳ありの空気の8割は左端のひげの男性から出ていると思う。
2011年7月 ニコファーレオープニングイベント(本当)
1930年代に作られた幻のSF作品(妄想)
六本木にオープンした最新のイベントスペースもレトロフューチャー!といった趣である。白黒フラッシュの台無し力はすごい。
2011年7月 東京カルチャーカルチャー(本当)
1980年6月 当時流行していたカラオケバー(想像)
アナログテレビを撮る
7月24日のアナログ放送終了にあわせてイベントを行った(そのときの様子はこちら)。
会場に集められたアナログテレビ。これだけでも古い景色だが…
白黒で撮ると言い訳しようがない昭和に
後ろのスクリーンに映っているのはただの昔のテレビを録画したビデオなのに、胸に迫る切なさである。カトちゃんケンちゃんおもしろビデオなのに。
奥にいるライター北村さんがドラえもんのTシャツを着ている。最初のブームの時のアイテムのように見える。
パソコンは大敵かも
クレージーキャッツの映画に出てくるような会社はあこがれである。みなで机を島に並べて5時ごろになると「チョット1杯行きますか!」「いいですな!」などと言い出すのだ。
いまの職場も白黒ならばクレージーな雰囲気になるかもしれない。
2011年7月27日。節電の夏。
手にペンを持ってみたが…
訳ありでもないし昔っぽくもない。やはりパソコンが邪魔である。
いっぽうこちらは会議の様子。たまたま応接室のような部屋しかあいておらず、そこで会議を行っていたのだが見事に古い写真になった。またもや編集部安藤が白黒映えしている。
「おれは怒ってるわけじゃないんだよ」「ハァ…(絶対怒ってる)」
むかしはこういう会議室にガラスでできた灰皿があった。白黒にするといろいろ思い出す。
場末っぽさか
iPhoneで撮った写真をトイカメラ風やセピアにして「どこか懐かしい」と言われる写真に加工するアプリが人気だ。
次はリアルに懐かしい「写真週刊誌のモノクロページ」「父親がスナックではしゃいでる写真風」の加工ができるアプリではないだろうか。