2016年5月15日放送分の
魔法つかいプリキュア15話「ハチャメチャ大混乱!はーちゃん七変化!」で
プリキュア放送回数が通算600回を迎えました。
せっかくなので、何か記念をと思いプリキュア600話分の「サブタイトル」を
テキストマイニングで分析してみました。
サブタイトルってのは
「私たちが変身!?ありえない!」(無印1話)
みたいなヤツですね。
全600話のタイトルは、下記祥太様のつぶやきにすごいまとめがあります。
歴代『プリキュア』シリーズ通算600話までの全サブタイトル #precure pic.twitter.com/eqCdAV5sad
— 祥太(レイフレE13,14「SHOWTIME」) (@shota_) 2016年5月14日
関係ないですけど、今回は600回ですが、2年前の「シリーズ500回記念」の時は、ネット媒体などでの予告文が
【プリキュア】今日あさ8時30分からは「ハピネスチャージプリキュア!」。
— ABC TV NEWS (@asahi_tv) 2014年5月3日
今回のお話は『ヒーロー登場!あいつはいかしたすごいやつ!!』 。
プリキュアハンターの強さを知っためぐみたちは、気分転換に誠司たちと潮干狩り大会に出掛ける。#abc #tvasahi
「プリキュアハンターの強さを知っためぐみたちは、気分転換に誠司たちと潮干狩り大会に出掛ける。シリーズ500回記念。」
という伝説の予告文を残しています。
本当に関係無かったですね。
分析はいつものごとく、600話全てのサブタイトルを抽出、テキスト化し
テキストマイニングのフリーソフト「KH Coder」にて分析を行いました。
KH Coder、本当に素晴らしいソフトです。これがフリーで使えるなんてなんて素敵な世の中なのでしょう。
最も使用されていた語句は
まずは、頻出語上位50語です。
プリキュアのサブタイトルで多く使用されている語句は下記の通りでした。
1位は「!」。
600話中でなんと1070回も使用されてました。ほぼ全てのサブタイトルで2つ使っていた計算です。
プリキュアのサブタイトルは感嘆符で勢いをつけるのが、大きな特徴といえるのでしょう。
ちなみに「アイカツ!」178話までのサブタイトルで「!」が使用されていた回数は52回(29.2%)だったので、いかにプリキュアのサブタイトルでの「!」が多い(1070回/600話:178%)かがわかると思います。
2位は「?」。単独での使用も多いのですが、1位とのコンビで「!?」と使われている回数も多かったです。」
3位は「プリキュア」。そりゃそうでしょう。
4位「ニャ」と6位「♪」はスイートプリキュアのサブタイトルから。必ず「~ニャ」で終わることから頻出ワード入りしました。
5位以降は、「力(ちから)」、「誕生」、「夢」、「新た」といったプリキュアっぽい言葉が続いていますね。
共起ネットワーク図
共起ネットワーク図です。
共起ネットワーク図は「どの語」と「どの語」が関連付けられていたかが解ります。
線と線で結ばれているものが、強い関連があった語句です。
プリキュアのサブタイトルは1作品毎に、作風が変わり使用される単語が異なってくるため、共起線にあまり意味はなかったですね。
しかし、そのサブタイトル中なんて範囲でも「共起線で結ばれたもの」。
これはもはや公式カップルと言ってよいのではないでしょうか(よくない)。
クロス集計
コーディングルールを設定し、クロス集計を行いました。
コーディングルールは下記の様に設定し、「戦い」に関する語句と、「感情」に関する語句および人名(プリキュア名)に分けました。
クロス集計の結果
クロス集計図です。
縦軸の上から「戦い」「感情」「人名」の順で、箱が大きいほど使用されている語句群が多く、
横軸はシリーズ名です。右に行くほどシリーズが新しくなります。
まず、象徴的なのは、
年代と共にサブタイトル中の、
「戦い」に関する語句が、年々減少している傾向にあります。
逆に
「感情」に関する語句は、年々増えてきている傾向にありました。
プリキュア開始当初は、「戦い」に重点を置いていたのが年を重ねるうちに「感情的」なサブタイトルがつくようになってきている傾向が伺えます。
プリキュアはもともと「女の子だって暴れたい!」から始まったシリーズですが、やはり時代の影響なのか、徐々にサブタイトルから戦闘描写が減っていっているのが面白いですね。
また、人名(プリキュア名)に関する語句はプリキュア5~フレッシュ、スマイルで多く見受けられ、近年のハピネス以降ではまた少なくなっている傾向にありました。
更に、この人名をさらに細かく見てみました。
キャラクタ別のクロス集計
コーディングルールを再設定し、
「プリキュア名」「敵」「妖精」「サブキャラクター」に分けて更に分析しました。
結果、下記の表が得られました。
簡単な解説入れるとこうなります。
初期の2004年「ふたりはプリキュア」~2006年「スプラッシュスター」までは、比較的、「敵」や「サブキャラクタ」がタイトルに使われることが多かったのですが、
初代11話「 亮太を救え! ゲキドラーゴ・パニック」
SS33話「 筋肉全開キントレスキー現る!」・・・等
中盤の2007年「Yes!プリキュア5」~2009年「フレッシュプリキュア」位までは「妖精」キャラにスポットが当たっていたことが判ります。
Y531話「 のぞみとココのラブレター事件!」
フレ32話「 さようなら! タルトとシフォン!!」 ・・等
2012「スマイルプリキュア」は「プリキュア名」自体にスポットが当たっていました。
スマ35話「 やよい、地球を守れ!プリキュアがロボニナ〜ル!?」
スマ36話「熱血!?あかねの初恋人生!!」
スマ37 話「れいかの悩み!清き心と清き一票!!」
スマ38 話「ハッスルなお!プリキュアがコドモニナ〜ル!?」
スマ39 話「どうなっちゃうの!?みゆきのはちゃめちゃシンデレラ!!」 ・・・等
ハピネスチャージ以降では、これらをひっくるめた「キャラの名前」がサブタイトルで使用される頻度は減ってきている傾向が伺えました。
対応分析
最後に、対応分析にて各シリーズ毎のサブタイトルの位置づけを見てみました。
原点(0,0)近くにあるものはサブタイトルに他シリーズと比較しても特徴が少ないシリーズです。
ここから見えてくる事は、
サブタイトルが
「戦い」 :マックスハート
「戦い」+「感情」:スプラッシュスター、ハートキャッチプリキュア
「戦い」+「人名」:プリキュア5(GoGo)、ドキドキプリキュア
「人名」 :フレッシュプリキュア
「人名」+「感情」:スマイルプリキュア
「感情」 :プリンセスプリキュア、魔法つかいプリキュア
バランス型:スイートプリキュア、ハピネスチャージプリキュア
、になる傾向が見受けられました。
こちらも徐々に、サブタイトルが「戦い」から「感情」に移行している傾向がみられます。
まとめ
プリキュアのサブタイトル600話分をテキストマイニング分析を行った所、
1:プリキュアサブタイトルには「!」が特に多く使用されている。
2:初期(2004~2006)は「戦い」をイメージする語句が使用されていた。
3:同じく初期は、敵キャラ、サブキャラクタがサブタイトルに出てくる傾向にあった。
4:中期(2007~2012)は「妖精名」が多く使用されていた。
5:近年(2013~2016)は「感情」に関する語句が多く使用されている。
6:年代と共に、サブタイトルが「戦い」から「感情」をイメージするものに変遷している。
という傾向にあることが判りました。
(おわり)
(追記)
ちなみに、最初で出てくる頻出語句トップ10の
1位:「!」2位:「?」3位:「プリキュア」4位:「ニャ」5位:「力」
6位:「♪」7位:「誕生」8位:「夢」9位:「新た」9位:「登場」
すべての単語を使用し、
「最もプリキュアらしいサブタイトル」を作ると、
「夢の力!? 誕生!!新たなプリキュア登場ニャ♪」
になりました。
うん。
何かを言っているようで何も言っていない素敵なサブタイトルですね。
(おわり)