日本には古くから「人の褌(ふんどし)で相撲を取る」ということわざがある。自分のフンドシは使わずに、他人の使用済みフンドシで相撲を取ろうとする変態力士……の意味ではなく、“他人のものを利用して自分の利益を得ようとする” ことを言う。
同じような意味のことわざとしては、「人の薄毛で育毛を語る」というものがある。さっき私(筆者)が考えたのだが、絶対にやってはいけない大罪だ。というのも……なぜか私のハゲ写真が、勝手に「薄毛対策メルマガの広告」に使われていたのである!
・Facebookの広告欄に見覚えのあるハゲがいた
数カ月前のこと。まず最初に “羽鳥ハゲ写真薄毛広告” に気付いたのは、当の本人も頭頂部の薄毛に悩み続ける当編集部の「カワラノ」だった。なんでもFacebookをPCでチェックしていたら、右側の広告バナー位置に見覚えのあるハゲがいたとのこと。
異様に興奮しているカワラノは、すぐさま該当バナー広告をキャプチャし、マッハの勢いで当編集部メンバーが集うチャットルームにペタリと画像を貼り付けた。問題の画像を確認してみると──なるほど、たしかに見慣れたハゲ……っていうか、私だ!!
私のハゲ写真が勝手に使われてしまうことは、実はよくある。というのも、Googleで「ハゲ」を画像検索してみると、35番目あたりに過去の私の薄毛写真がヒットする。「薄毛」にいたっては9番目のデコ画像、21番目も私である。別に自分がハゲているとは思っていないが、ハゲ画像界のトップランカーであることは間違いないのだ。
だからといって、いちいちカッカと怒ったりはしない。ストレスでハゲるからだ! しかしながら、今回は違う。“勝手にハゲ写真を” のレベルが違う。広告なのだ。なぜか私が、薄毛に悩む人たちを集めるための “広告塔” になっているのだ。しかも、このバナー広告をFacebookに表示させるには、それ相当の金もいる。すなわち商売なのだ。
・特定のFacebookユーザーにしか表示されない!?
「よりによって私のハゲ写真を選ぶとは……しかもこの文言……」と思いつつ、私もこの目で問題の広告を見てみようと、何度も何度もFacebookページを更新してみたが、出てくる気配は一切ない。となると、この広告は……行動ターゲティング広告? 薄毛対策のことばかり検索していたカワラノだからこそ表示されている広告なのでは……?
──と、彼に対して失礼すぎる推理をしてしまったが、翌日、その疑いは見事に晴れた。なんと、髪の毛がフサフサな私の知人からも「羽鳥さん! Facebookのハゲ広告に画像が使われてますよ!!」と、詳しい画像付きで報告が入ったのである。
この知人の髪量は多すぎるといっても過言ではなく、薄毛対策を検索している気配は一切ない。また、彼は広告業界に詳しく、「プロフィール上の性別は男性、年齢層は30〜40代、あとは既婚者の条件に合致しているFacebookユーザーにだけ表示されている広告なのでは……」という推理だった。なるほど、ならば私には表示されない。
ともあれ、私の身の回りにいる2人の男性に表示されたということは、そのほか多くの男性Facebookユーザーにも、私のハゲ広告が表示されていた──ということだろう。その数、数百か、数千か、それとも数万人のユーザーか。その中には、「GO羽鳥が薄毛対策の商売を始めた」と思った人もいるかもしれない。かんべんしてくれ!
一体全体、この広告バナーを押したら、どんな世界が広がっているのか。そして、一体どんな人物が、この無礼極まりない広告を作ったのか。真意を知りたい、会ってみたい。最終的には「人の薄毛で育毛を語るな!」と一喝したい。ということで、果ては千葉県の某所まで、徹底的に追ってみた! 話の続きは次ページ(その2)へGO!
参照元:Google画像検索「ハゲ」「薄毛」
Report:迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.