毎分 200 ページ読み込めるブックスキャナ、東京大学が開発 30
ストーリー by reo
悔しいがこの発想はなかった 部門より
悔しいがこの発想はなかった 部門より
ある Anonymous Coward 曰く、
東大の石川正俊教授らが開発した高速ブックスキャナが 本家 /. の記事で取り上げられている。
このスキャナは高速カメラの下で本のページをパラパラとめくっていき、その情報をキャプチャしていく仕組みだそうだ。撮影対象には 2 種類のライトを当てており、500 fps という高速フレームレートで画像をキャプチャしていく。真上からのライトで文章や画像などの情報をキャプチャし、レーザープロジェクタによってページの行や 3D 形状をキャプチャするとのこと。キャプチャされた変形ページから、平坦なページが再構築される。
ページを「めくる」というよりは「本をパララっと素早く一通り開く」という動作で、毎分約 200 ページという高速スキャンを実現している。元記事の IEEE Spectrum の記事に動画がある。
研究者らは、将来的に小型化してスマートフォンなどに搭載できればと考えているそうだ。研究者の一人は特に漫画をスキャンすることに興味があったそうだが、出版社からは著作権の問題から自社の漫画をスキャンしないよう言われたとのことで、現在は自作のモックアップ本を使って実験しているとのことだ。
対抗策 (スコア:1)
前にWBS内のトレたま [tv-tokyo.co.jp]で見た。
トレたまの動画と今回の動画で大幅な改良とかは見当たらないけど、実はソフトの性能が上がってたりするんだろうか。
ページを自動で捲る、といえばロバート・レッドフォード主演のコンドル [goo.ne.jp]の冒頭で出てきた装置を思い出す。
そうした場合に出版側が取り得る対抗策を考えてみた。
小口に特殊な裁断加工をしてページをめくりにくくする
赤外線を吸収する紙とインクを使ってスキャナ側の形状補正を妨害する
そんな感じで新書が一冊3000円くらいになって両者共倒れ
ページめくり自動化に期待 (スコア:0)
Re:ページめくり自動化に期待 (スコア:3, 興味深い)
> 例えば国会図書館が行っている蔵書の電子化や、正倉院に眠ってる書物の電子化で、原本はなるべく触らないまま多くの人に見てもらう機会を増やすための活動には嬉しいことだと思う。
原本の保存に配慮するような希少な本に,こんな乱暴なページめくりは許されないと思います。
Re: (スコア:0)
>原本の保存に配慮するような希少な本に,こんな乱暴なページめくりは許されないと思います。
動画を見ていて気がついたのだけど大事なのは曲面になっている書籍のページをフラットな情報に再構築してくれる所なのでは?
大切な原本に無理な力を加えず、曲面を維持した状態でも取り込める所に価値があると考えるのもアリだと思う。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
こういうスキャナー、出版社はほしがるんだろうね。
受注生産にして1台300万くらいにしちゃえば、個人で買おうって人は減るだろうから。
そのくらいの金額なら、数千点の書籍を読み込ませばペイできる金額だし。
実際出版社は、過去の出版物を電子書籍化するにも、少し古い書籍は紙媒体や印刷の製版フィルムしか残ってない。
だからこーゆーアナログデータを何とかしてデジタル化するのに、早くて簡単に読み込めるスキャナがあると便利。
大手出版社やその印刷を請け負う大凸印刷会社が目を付けると思う。
#ほんの少し中の人で、iBook対応とかでマジで欲しいと思うAC
日本古来の速読法 (スコア:1)
実はお坊さんもちゃんと読んでいたのですね……!
諜報機関御用達になったりして (スコア:1, すばらしい洞察)
機密文書を盗んだり、1枚1枚写真を撮る必要がなくなって便利なんじゃないかな。
二の腕につけたビーム光源と、胸ポケットに入れた高解像度カメラを用意して、
キャビネットからちょっと取り出して目の前でパラパラっとめくったらコピー完了。
こりゃスマートだよ。
Re: (スコア:0)
印刷する前のデジタルデータを盗めよ……
Re:諜報機関御用達になったりして (スコア:1)
ああかなしきかな日本人の宿命 東大生といえども・・・ (スコア:1)
this and this is the... just normal light... and this light...
# "these lights... hanging out from both sides... are just normal and the one in the center is..."
# というようには、どもりながらであってさえもいえないのが悲しいところ
# そして僕もその一人
# ふだんから英語を使い慣れていないので、こういうものをどう説明すればいいのか分かっていない
新人。プログラマレベルをポケモンで言うと、コラッタぐらい
Re: (スコア:0)
本当に悲しいのは
> # "these lights... hanging out from both sides... are just normal and the one in the center is..."
と言えないとかひとりで勝手に思い悩んで何も言わずに黙り込んでしまうことです。
PCも速読できるような時代か (スコア:0)
技術の進歩恐るべし。
めくるの疲れる (スコア:0)
本をめくる (スコア:0)
「自動的にページをめくる。しかもきれいに」
ということだと思います。
それができないから、覚悟して本を裁断し、オートフィード付きの
スキャナーで取り込んでるんですよね。
Re:本をめくる (スコア:1, すばらしい洞察)
自動できれいにめくれるのが全自動ブックスキャナとしては理想です。
その上で今回は、
という方法を実現したのがポイントなんだと思います。
個人的には本を買ったら一度は紙媒体で読む派なので、額(または天井)にカメラを付けて普通に一通り読むとスキャンが終わってる、みたいなシステムにも応用できるんじゃないかとおもってみたり。
Re:本をめくる (スコア:2, 興味深い)
ちなみに、「全自動できれいにめくる」に正面から挑まないですむ方法としては、もう一つ
という方法も考えられると思います。
…ちょっと牛刀割鶏な感はありますが(苦笑)。
Re:本をめくる (スコア:1)
紙と紙の間って、どれくらい離れてるんでしょうか?
紙の裏表の間隔よりずっと狭い気がするんですが。
1を聞いて0を知れ!
Re: (スコア:0)
天津飯 (スコア:1)
V・ブッシュのMEMEX [xenotex.com]を思い出した。
65年の時を経て遂に実現するのかと思うと、何か胸が熱くなるな。
Re: (スコア:0)
>* きれいでなくても良い : ページ形状を読み取って補正するのできれいにめくる必要がない
>
>という方法を実現したのがポイントなんだと思います。
三脚に取り付けたデジカメ+普通のパソコンでも実現できるように、
・超高速読み取りでなくも5秒に1回程度の読み取り(インターバル撮影)
・ページ形状を読み取って補正
を自動化できるソフトが手頃な値段で出て欲しいですね。
特に補正機能は、裁断機でばらせない本をスキャンする時の問題点を
クリアすると思うので。
Re: (スコア:0)
せめてタレコミ本文くらいは読もう。
「きれいに」めくる必要無くなったというのが今回のキモ。本当かどうかは分からんが。
Re: (スコア:0)
人間が本をパラパラパラと一気にめくるのでも読めるという
可能性は、そんなにうまくいかないんじゃないかと思います。
本の大きさとかページ数とか紙質にもよりますが、
きちんと1ページが完全に読める状態でパラパラめくるのは
すごく難しいです。
きれいにめくれる機械さえあれば、あとは高速度カメラと
自動画像補正があればできますよね。
Re:本をめくる (スコア:2)
確かに、漫画本のように内側のエッジまで印刷がされていると難しいかも。文庫やペーパーバックであれば使えないでもない、くらいですかね…
Re: (スコア:0)
やはり記事にありますが、スマートフォンへの搭載を視野に入れているということなので
正確にめくる機械というアプローチは現実的で無いのでは。
A4やB5版のページをめくる装置の小型化が可能であったとしても、
駆動部の無い(あってもカメラのレンズ調整程度)装置でないと最終的に携帯デバイスへの搭載は難しいかと。
オフトピで悪いんですが (スコア:0)
動画の最後のほうで何かジョーク言ってますよね。
Are you sure you can take us to New York? と聞こえるんですが意味がわかりません…。
ほんとのところは何と言ってるんでしょうか?
Re: (スコア:0)
Are you sure I can take this to New York? ですね
「これ本当にニューヨークに持って帰っていいんですか?」
ま、月並みなジョークですよ。
Re: (スコア:0)
ああ言われてみれば全くそのとおりだorz
ともあれ感謝です
ありきたりな疑問 (スコア:0)
一般的な本だと、見開きの中心(背表紙のところ)がある程度の明るさを保つためには1分に100枚なんてめくれないと思う。
十分な解像度だと、画像の処理スピードが全然足りないと思うが。
ちなみに、小さめな文字でもはっきり見えるようにスキャンしようとすると、
フラットベットでも300dpiくらい必要。
カメラで写している領域が横40cm縦30cmとして300dpiで計算すると、およそ横5000dot縦3750dot。
そのセンサーは18.7Mピクセル。
デモで出てくるカメラは1000x1000のハイスピードカメラと言っているから、
数十dpi程度であり、漢字は潰れて読めないだろうね。
デモで使われている本も英文の大きな文字の本だし、ブックスキャナとしては
用途が非常に限られる。
リアルタイムで取り込んだコントラストの大きい物を認識して補正を掛けることが
出来たという技術のデモと考えるべき。
(研究室も画像の認識や処理の高速化がメインテーマみたいだし)
# ブックスキャナなら、日本語版のハリポタ(文字がデカい)を漢字が判別できる形で読み込めて初めて及第点。
# 単行本をどれでも読み込めるようになるには、ハリポタから更に解像度を倍以上に上げる必要があるだろうね。
Googleも似たようなことを考えてるみたい (スコア:0)
Googleも形状を同時に取得して、補正をかけてやろうと言う特許を取得してる [techcrunch.com]みたい。
どうも方式が違うようなので特許に抵触はしなさそうだけれど、考え方は同じのようだ。
どちらにせよもうすぐどこからか実用化の話が出てくるんじゃなかろうか。
それから、なんで形状取得のカメラと、文字撮影のカメラをわざわざ一台の高速カメラでやっているのかと疑問に思ったのだけれど、もしかしてこの特許を回避するためなのか?