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jQueryがパッケージ名を変更、2系の後継を「jQuery 3.0」、1系の後継を「jQuery Compat 3.0」としてリリースへ

 JavaScriptライブラリ「jQuery」の開発チームは10月29日、jQueryライブラリのバージョン番号付けルールや名称の変更を行うことを発表した。「Internet Explorer(IE) 8」などの古いWebブラウザをサポートする「jQuery 1.11.1」の次期版は互換性(Compatibility)を強調した「jQuery Compat 3.0」となり、新しいWebブラウザのみをサポートする「jQuery 2.11.1」の次期版は「jQuery 3.0」としてリリースするという。

 jQueryは2013年より2つのバージョンを平行してリリースしている。主としてIE8以前に対応するかどうかが違いとなり、バージョン8以下のIEなど古いWebブラウザもサポートするバージョンを1系(最新版はバージョン1.11.1)、コード合理化のためにそれらのサポートを廃止したバージョンを2系(最新版は2.1.1)とする。2つのバージョンは内部での実装は異なるものの、APIは互換性がある。「過去のバージョンとの互換性維持と最善のWeb開発手法のバランスをとる」と開発チームは説明している。

 今後1系と2系に分かれていたバージョンの番号を揃えるため、バージョン番号とパッケージの名称を変更する。1.11.1系の次期版は「jQuery Compat 3.0」、2.1.1の次期版は「jQuery 3.0」としてリリースする。これらは異なるパッケージとして配布されるが、バージョン番号をそろえることでAPIの振る舞いが同じかどうかが分かりやすくなるとしている。次期版については、IE8、Opera 12、Safari 5といった古いバージョンのWebブラウザをサポートする必要がある場合はjQuery Compat 3.0を利用することを推奨している。

 2つのバージョンを平行してリリースするという方針は今後も継続する。Webブラウザ対応のポリシーについては、メイン(jQuery)のパッケージは軽量さを保つため現行およびその1つ前のバージョンのWebブラウザのサポートにフォーカスする、市場シェアに基づきサポートを追加するかどうかを決定する、jQuery Compatについては対応するブラウザの対象を拡大するが、その代償としてファイルは大きくなり性能も劣ることになる、と説明している。

 それぞれの最新版へのマイグレーションについては大きな問題はないだろうとしている。また、最新版で非推奨となった機能などの変更事項を検出できるjQuery Migrateプラグインも提供する予定だ。

The jQuery Foundation
http://jquery.org/