まず言っておきますが、今から話す内容は大真面目です。
わたしが尊敬してやまないのは「エスカレーターの手すりを動かそうと最初に言い出した人」です。
は?なにそれ?と思ったあなた、正常です。就活でそんなこと言ったら速攻おとされるよ?と思ったあなた、正常です。
が、いったん落ち着きましょう。いったん話を聞きましょう、いったん、いったん。
世界初のエスカレーターがいつできたかは知りませんが、それはおそらく難事業だったことでしょう。
ていうか階段を輪っかにして動かすとか、発想からしてわりとマジキチ事業だったのではないでしょうか。
- 階段をどうやって動かすか。
- どうやって階段を輪っかにするか。
- どうやってステップをフラットに保つか。
- 乗り口降り口のかたちはどうすればいいか。
- 速度はどれくらいがいいか。
マジキチ事業において、このような技術的難題が山積みの中、「あれ?でもこれ手すりも動かさなきゃだめじゃね?」と考えつける発想力がまず凄い!凄まじいユーザー目線!マジ尊敬!ブラボー!
そしてよく考えてみてください。
もし昇りエスカレーターの手すりが動いてなかったらどうなるでしょう。動く階段の上でバランスを崩し、うっかり手すりを触ろうものなら、後ろに引っ張られ一気に階下まで身体を持ってかれることは十分考えられます。
そうです!エスカレーターが今のように老若男女問わず安全な乗り物になっているのは!この人の発想がかなり重要な要素となっているのです!!!
この人がいなければ!エスカレーターは!危険なキワモノ発明になっていたかもしれないのです!!
もしエスカレーターの発明が工学的な賞をもらうとしたなら、その対象は機械を設計した人たちでしょう。困難を乗り越え、ピースの大部分を完成させたのはもちろん、彼らです。
しかし!どんなに大部分が完成していても!最後のピースをはめたのは手すりを動かそうとしたこの人です!そして!パズルというものは!どれだけ大勢が決していようとも!最後にピースをはめるまでは完成ではないのです!!!
そんなことを想いながらわたしは!名前も知らない、世間に認知もされていないこの人のことを!お慕い申しあげているのであります!!*1
*1:まあ実際は試作品の段階まで誰も気づかず、テストしてみて初めて手すりを動かさなきゃだめなことに気づいた、という可能性もかなりありますが、まあそんな無粋なことをいうもんじゃないよ^^