僕がここ数年で学んだこと、そのひとつに時間の使い方があります。
カナダ人は基本的に、仕事よりも家族を大事にする風習に溢れていて定時には絶対に帰り、自分のライフスタイルを大事にする人が多いと思います。
そのおかげか、日本に比べると色々な意味でルーズな人もぶっちゃけ多いですが、その一方で、時間の使い方がうまい人も多いなと僕は思うわけです。
そこで、今日書きたいのは僕が時間の使い方をどう変えたのかということ。どうすれば家族や友達との時間や、自分の勉強のための時間を増やせるのかという点で意識してきたことを5つ、ご紹介したいと思っています。
はじめに.僕の「時間」に対する考え方
1日は24時間ですね。それは万人に共通した事実なのですが、同じ時間でもどうして人によって出来ることに差がでるのでしょう。
WEB屋でも同じクオリティの物が提供出来る人間が2人いたとして、それを完成させるために1日を費やす人と、1時間を費やす人とでは雇う側は当然、短い時間で高いクオリティを提供できる人間を選びますよね。
では、2人の間には何が違ったのか、それは単純にそれまで時間を節約する努力をして来たか、して来てなかったかの違いだと思うんです。
時には、30分あれば100時間分の価値を生むほどの生産性を身につけることだって出来きます。次項から、僕の考え方の基盤となっている物をご紹介。
Time Saving1.キーボードショートカット
意外と多いと思いますが、パワーポイントでもフォトショップでも全部そうですが、全然ショートカットを使わない人って多く無いですか?僕はずっとそうでした。
これ、ちょっと考えてみるとすごい時間の短縮だと思うんです。便利だから使うんじゃないんです、時間が節約できるから使うんです。
たとえば、僕が考えた時間割(?)で考えると、
一回のマウス操作 平均2秒 or 一回のショートカット動作 平均0.5秒
で、こういうツールを使って仕事をする人にとっては何度同じ動作を繰り返しているか分からない。試しに僕がフォトショップで1分間ショートカット無し作業をしてみても、考えたり何たりしながら10回はツールバーとカンバスを行き来しました。
で、僕の場合は一度作業すると1時間は離れないから
10回×60分=600回 ← 一時間の作業で行うマウス操作の回数
600回×2秒=1200秒(20分) ← 一時間の作業で費やすマウス操作の時間
これが仮に全部ショートカットで済んでいたら、
600回×0.5秒 = 300秒(5分)
実に一時間の内に15分は短縮できたかもしれない計算になりますね。
バリバリのWEBデザイナーさんとかだと、8時間くらいは軽くPCの前でしょうから一日120分(2時間)くらいの節約でしょうか。
これが1年になったらどうでしょう。
一年の就労時間が250日程度だとすれば、
250×2時間 = 500時間
一年の内、たかだかショートカットを使いこなすだけで500時間は短縮できるんじゃないですか?
アプリケーションのよく使うショートカットを覚える位なら、30分もあれば主要な物は覚えられるかなと思いますが、このまとまった30分を惜しむばかりに、貴重な数百時間を無駄にしてるんじゃないかと思う人がやっぱり多い気がします。
ちなみに、この計算は僕の頭の中の計算であって自分でもさすがに500時間は言いすぎじゃないかと思っています(笑
でも、合っているかどうかはさほど重要視していません。見てくれている人の中で、その行いがどれだけの時間を生むかということに着目するのが重要なのだと思います。
もし価値があると思ってくれたのであれば、ショートカットのまとめ記事なんか本当に腐るほどあると思うので、是非目を通してみてはいかがでしょうか?
ショートカットを覚える時参考になりそうなサイト
- PowerPoint ショートカットキー一覧
- Microsoft キーボード ショートカット キーの一覧
- 時短:覚えちゃえば便利なPhotoshopショートカット 40+
- アドビフォトショップショートカット一覧 AdobePhotoshopShortcutList
- 新人デザイナーのためのillustrator+αショートカットキー一覧のまとめ
- Dreamweaverのコードビューでよく使うショートカット
- Dreamweaverのスニペットを使ってショートカットを設定
Time Saving2.読書
「なぜ読書をするのか?」その考え方は人それぞれですが、僕は完全にカンニングペーパーを見るイメージに近いです。もし、試験を受ける時に、カンニングOKなんて言われたら、そりゃカンニングしますよね?
僕が1年考えてやっと出すであろう答えを、一冊の本から半日で解決できることもあったり。
もちろん、全ての読書が、時間の節約につながるわけではないと思いますが、それは蓄えた知識をどう使うかということだと思っています。
本から蓄えた知識をフルに活用して早く出世するという人もいるでしょうし、HowTo本から得たことを実行することでライバルと差をつけようと考える人もいるかもしれません。
下の本は僕が実際に読んで、「あぁ、こりゃ多くの時間をもらったな」と思う本を厳選していくつかご紹介。
ちなみに、僕は速読が苦手です。というか無理です。
うぉーっと思った参考サイト
Time Saving3.情報収集
もはや知っているか知らないかの差でしょうか。上の読書の例と酷使するかもしれませんが、ここではWEB上での情報収集を例にとります。
時間の使い方が上手い人は基本的に、情報を集める力にも長けているように感じます。以前紹介した、北米WEB屋が見てそうなサイトで書いたものを見るというのも手だと思いますが、ここではいかに短時間で、いかに効率よく情報収集するのかという点で、僕が実践しているDeliciousを使った方法をご紹介。
バンクーバーのうぇぶ屋おすすめのDeliciousタグ使い倒し情報収集方
僕が学んだ方法?なのか?とりあえずうぉーー!って思った方法ですが、北米で有名なSBSといえばやっぱりDeliciousかと思います。これを情報収集源としている人ってどれだけいるでしょうか。僕はGoogle Readerを使っていますが、僕のGoogle Readerのフォルダの一個に、Deliciousというフォルダを作っています。
全部紹介するととんでもないことになるので一部だけ紹介しますが。要するに、Deliciousの特定のタグの人気ブックマークだけをRSSで読んでいるんですね。ほぼ英語記事だけなので、敷居高いと感じる人もいるかもしれませんが、単語わかればなんとかなる物も多いと思うので、是非試してみることをおすすめします。
よく見るサイトのRSSも全部が全部自分のためになる情報、重要な情報だとは限りません。ただ、この方法を使えば、“世間一般が重要だと判断した情報”を重点的に情報収集することができます。試してませんが、はてブでも同じことできるのかな?
あくまでも、これは僕の行っている情報収集方法の一例です、もちろん、普通にRSS登録してるサイトもあります。例えば、世界中の今注目されている情報が集まる「popurls(R)」もやっぱ王道かと。
情報収集も、何のために情報収集するのか、その理由の一つには時間節約という考え方もアリだと思っています。
Time Saving4.情報共有
情報収集が上手い人は、総じて共有も上手いです。僕がブログを書く理由のひとつでもありますが、情報を共有することで新たな情報を生むことに繋がります。
Facebook、Twitterなんかは僕にとってもその代表格。情報を共有して、知ってもらうことで新しい繋がりや情報を生むプロセスを知っている人と知らない人で、大きな損益差があるように僕は感じますね。
じゃぁ、なぜそれがTime Savingに繋がるのか。それは情報共有が情報収集の時間短縮に繋がると僕は思うからです。
僕は数年前に、自分の英語の勉強法をブログで投げかけて皆に相談したことがあります。その時、そんなやり方じゃ駄目だと手を差し伸べてくれた人がいるのですが、その人のお陰で今こうしてカナダで生活できていると言っても過言では無いかなと。
でも、それは僕が自分の勉強方法というダメな情報を共有したから起こったこと(自分では最善と思ってた…)。共有をしないと得られない情報を得たからだと僕は思っています。その情報共有がなければ、もしかしたら、未だにどうしていいかわからず無駄な時間を過ごしていたかもしれません。
なるほどなーと思ったサイト
Time Saving5.会議に対する姿勢
Lifehackerさんの記事も参考にしましたが、この中で会議に関することに触れてありました。Googleの例が載っていましたが、会議という物に対する時間の考え方は昔から話題になりやすいかなと思います。
例えば、月に8時間を会議の時間に費やしたとしたら、12ヶ月で96時間。これだけでも大した時間なのに、会議は一人じゃ出来ない物だから、96時間×人数分の時間を使うわけです。その時間を埋めることのできる程、生産性のある会議ならいいのですが、大半は残念ながらそうじゃない。
会議の時間を短く設定する Googleの役員の中には、5分しかミーティングに出ない人もいるそうです。他の人は、その5分のために入念に準備をし、簡潔に報告しなければならないので、おのずとミーティングの内容も濃いものとなります。これは極端な例だとしても、会議の時間を短く設定すると、そのような効果があります。報告系の会議などは、資料やメーリングリストでの情報共有で済むかもしれませんし、他のコミュニケーション方法で会議を減らすことができれば、1週間で数時間は時間を節約することができると思いますよ。
僕も自分都合で会議を開きたい時はできるだけ、「他人の時間を貰っているんだ」と感謝する気持ちを持って会議を開くことを心がけ、そのためならドキュメントだろうが、事前共有だろうが何でもしたい、できるだけ態度で示したいと心がけている次第です。
その他参考にしたサイト
- The Essential Time-Saving Guide for Busy People
- 50 Powerful Time-Savers For Web Designers
- 20 Time-Saving Tips to Improve Designer’s Workflow
さて、項目数の割に長くなってしまった時間の節約(Time Saving)についての記事でしたが、いかがでしたでしょう。
この記事で紹介した考え方も僕の例でしかありません。人によって時間に対する考え方はそれぞれだと思いますが、重要なのは自分の抱える24時間が、努力や考え方次第で他人の100時間にも200時間にもなるということだと思います。
だから僕は、時間は人に平等に与えられている物だとは思っていますが。時間の価値は全然平等じゃないと思っています。自分の1時間は他人の10時間の価値かもしれないし、その違いは日々の努力なんだと思って、今日も明日も、どうすれば自分の時間の価値を上げることができるかを考えながら生活できればなと思います。
追記:
あ、忘れてた。。。健康を維持するっていうのも、大事な時間節約術だと僕は思っています。(あれ?6個になっちゃった……ま、いっか。)