【7月28日 AFP】男子ゴルフ米国ツアー、カナディアン・オープン(RBC Canadian Open 2013)の2日目が終了した時点で単独首位に立っていた米国のハンター・メイハン(Hunter Mahan)が27日、妻の第1子の出産に立ち会うため大会を棄権したことが明らかとなった。

 嵐の影響で3日目のラウンド開始が遅れていたメイハンは、グレンアビーGC(Glen Abbey Golf Club)の練習場にいる時に、携帯電話で妻キャンディ(Kandi)さんの陣痛が始まったとの知らせを受けた。

 メイハンはすぐさま大会を棄権し、コースを後にしてトロント(Toronto)の空港へ移動すると、キャンディさんのそばに駆けつけるため、ダラス(Dallas)行きの2時間半のフライトで飛び立った。胎児は女の子と分かっており、2人はゾーイ(Zoe)ちゃんという名前を考えて、3週間後とされていた出産に備えていた。

 メイハンは出発後に声明を発表し、「少し前に大変嬉しい知らせを受けました。私たちの初めての子供を授かっている妻のキャンディが、陣痛を起こしたのです。そのため私はカナディアン・オープンを棄権し、ダラスに戻ります」とコメントした。

「メイハン家に家族が増えることに、キャンディも私もワクワクしています。近いうちに、カナディアン・オープンにまた参戦できることを楽しみにしています」

 2日目を終えてメイハンは、2位のジョン・メリック(John Merrick、米国)と2打差の通算13アンダーを記録して単独首位となり、自身通算6度目、今季は初となる米国ツアー優勝を目指していた。メイハンの棄権によってメリックが首位に繰り上がった。

 メイハンの棄権で思い出されるのが、1999年の全米オープン選手権でのフィル・ミケルソン(Phil Mickelson)のエピソード。

 ミケルソンは、この大会でゴルフバッグにポケットベルを入れ、妻のエイミー(Amy)さんの分娩の知らせを待ちながら始終ラウンドに臨んだ。優勝争いを演じたミケルソンは2位に終わったものの、閉幕の翌日に父親となった。(c)AFP