彫像へのいたずらは「文化」、市民が死守 スコットランド
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【11月14日 AFP】英スコットランド最大の都市グラスゴー(Glasgow)ではこのほど、市内に設置された像の頭にカラーコーンを載せるいたずらをやめさせるための計画が持ち上がったが、反対する市民の署名が1万人分以上集まったことから、計画はあえなく頓挫することとなった。
像は19世紀に活躍したウェリントン公(Duke of Wellington)をたたえて1844年に建立されたものだが、これまで頭に派手なオレンジ色のカラーコーンを載せるいたずらが後を絶たなかった。
グラスゴー市議会は、市のイメージを損なうとして、この「伝統」となったいたずらを阻止するため、6万5000ポンド(約1000万円)の予算を充てて像の台座を1.8メートル高くする計画を立てた。同市議会では「あきらめの悪い不届き者以外、いたずらしようと思わなくなるだろう」との意見も聞かれたという。
しかしユーモア感覚にあふれたグラスゴー市民は、いたずらを「大切な伝統文化」と位置づけ、ネットでの反対運動でも1万人以上の署名を集めた。計画に反対する意見の中には「像を高くしても、いたずらを試みる人がけがをするだけだ」との指摘もあった。
市議会は11日に計画の中止を決定した。当局の話によると、像の頭からカラーコーンを取り除くたびに100ポンド(約1万6000円)の費用がかかるという。(c)AFP