10年以上前に情報処理技術者試験を受けた際、全く歯が立たなかった苦い思い出があります。
SQLだけに特化して説明されている書籍も当時はありませんでした。
今ではリファレンス的な本を買って利用していますが、使いこなせていませんでした。
書くことにより、記憶が定着します。
問題を解くことにより、間違えた！というショックで記憶が強まります。
毎回参照するサンプルデータベースは、コピーして栞のように挟んでおくと使いやすいです。
MySQLのインストール方法とコマンドの使い方もわかりやすく書かれています。
関数も何でもかんでも、でなく、実用的なものが厳選されています。
また、実用的なサンプルをベースに書かれているので、親しみやすいです。
SQL 2003 に準拠して、実践に必要なSQLの使い方がカバーされています。
陳腐化する内容ではないので、今でも十分に役に立つ本です。
ドリル形式ながら、SQLに必要な以下の内容が網羅されています。
命令(SELECT, INSERT, UPDATE, DELETE, CREATE, ALTER)、
句(WHERE, ORDER BY, LIMIT, GROUP BY, HAVING, INNER JOIN, RIGHT/LEFT JOIN, UNION)、
キーワード(DISTINCT, AS)、演算子(LIKE, HAVING, CASE, 論理)、サブクエリ。
また、リレーショナルデータベース（RDB）の基本も体系的に理解できます。
DML、DDL、DCLの分類、第1, 第2, 第3正規化もわかりやすく説明されています。
それでも第2, 第3正規化の違いがピンと来ないのは、私の頭のせいかも？
主要5製品（MySQL, PostgreSQL, SQL Server, Oracle, Access）をカバーし、
データ型や関数の微妙な違いが5製品について表形式で整理されて、まとめられていますので、
ドリルだけでなく、辞書的な使い方も可能でしょう。
MySQLを対象に書かれていますが、他4製品のサンプルも同梱されているだけでなく、
説明、問題、解答で、その都度、MySQL以外の場合も補足されていて親切です。
phpMyAdminでもエクスポートされたSQL命令を理解することは必要になります。
Accessではクエリ作成画面、SQL ServerではVisual Web Developerのクエリビルダーなど、
GUIで問い合わせ命令が作れてしまいますが、デバッグ時はSQL命令を見直す必要があります。
PHP、PerlのDB抽象化レイヤーを使っても、具体的な命令部分は、SQLの知識が欠かせません。
例えば、GROUP BYの書き方違いでエラーになり、デバッグに意外と時間をとられていました。
（取得列は、一意に決まっても、集計キーに入れなければならないこと）
SQL(Structured Query Language)という言語の威力にも気づかされます。
SQLで解決できるものを、配列やワークテーブルに一旦読み込むなど、余計なことをしていました。
SQLが身に付くことで、コードの節約と、開発作業の効率アップができそうです。
GROUP, ORDER, HAVING, WHEREの書き順に規則はあるのか、
JOINでの結合法則は成り立つのか、COUNT(列名)と COUNT(*)の違いは何か、
などわからない部分もあるので、自分で試して確かめたいと思います。
細かく読むと、あまり知られていない、便利なコマンドもちりばめられています。
練習問題の答にも新しい知識や、ちょっとしたノウハウも見つかり、お得です。
このような、斬新なドリル形式の本を提案、企画、出版した方々の勇気に拍手！
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