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迷宮学入門 (講談社現代新書 1532) 新書 – 2000/12/1

4.5 5つ星のうち4.5 5個の評価

古代クレタの大迷宮から中世ヨーロッパの教会迷宮、ヴェルサイユ宮殿の庭園迷宮まで
迷宮と迷路はどう違うのか。古代クレタの迷宮神話に秘められた「死と再生」の意味するものとは。歴史の闇に潜む迷宮の謎に迫る。

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商品の説明

著者について

1951年、広島県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。専攻は、ドイツ表象文化論。現在、慶應義塾大学文学部教授。主な訳書にJ・ピーパー『迷宮』(監訳)――工作舎、R・R・ベーア『一角獣』――河出書房新社、J・ブムケ『中世の騎士文化』(共訳)――白水社――などがある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2000/12/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2000/12/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 228ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4061495321
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4061495326
  • カスタマーレビュー:
    4.5 5つ星のうち4.5 5個の評価

著者について

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和泉 雅人
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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2016年11月5日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    西洋古代~中世の迷宮伝説と、その建築・庭園・美術等への浸透ぶりがよくわかりました。日本では八幡の藪不知があると思いますが、発生史的にだいぶ違いますね。西洋のほうが幾何学的、構成的な要素があります。その相違は創世神話の東西比較を見ても明らかです。民族的な体質の相違は大きいですね。本書には比較文化史的な要素はないが、手頃な本だと思います。
    1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2011年7月12日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    タイトルのように、「この本を"入門"として、世界各地の迷宮イメージに好奇心を伸ばそう」という気を出させる一書。『クレタ型迷宮図の描き方』など、興味深い挿絵も多い。
    1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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  • 2003年7月19日に日本でレビュー済み
    自分は「迷宮」と「迷路」の違いはただの言い方の違いだと思っていた。本の中でもそうした混同が古代にはすでに始まっていたと述べられている。さぁ、この本を読んでスッキリしようではないか。
    一本路をたどり、最奥まで到達したら同じ路を引き返す構造を持つ迷宮は、原始宗教的な意味合いを持つ。それは大地母神の子宮であり、そこに入ることは死(地中・洞窟への埋葬)、そこから出ることは誕生または再生となる。
    著者はさまざまな史料から、迷宮が神話伝説の英雄たちの成人儀礼のため使われてきたこと、また、死と再生の装置としての力を持つことから封印・魔よけ・都市攻防のまじないとして利用されたことを紹介する。さらにはキリスト教世界での変遷の歴史、旧世界のみならずアメリカ大陸でも迷宮の存在が確認されたことなど、興味深い記述は尽きない。
    8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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  • 2004年6月10日に日本でレビュー済み
     迷宮(ラビリンス)と迷路(メイズ)は似て非なるものである。迷路が人を迷わすことを目的としているのに対し、迷宮は一本道であり、迷うことなく中心へ到り、帰ってくることが出来る。人を迷わすためではないとしたら、何のために迷宮はつくられたのか。その疑問を解き明かすのが本書の狙いである。
     新石器時代の迷宮紋様から、クノッソスの宮殿、中世の教会の迷宮に、近代の庭園迷宮。迷宮の歴史と変遷をたどることで、迷宮の持つ象徴的意味、すなわち成人への通過儀礼、死と再生、キリスト教的な救済などが明らかになる。
     本書は西欧を中心に行われている迷宮学の研究成果をまとめあげたものであり、細大漏らさずポイントが提示されている。やや急ぎ足過ぎて物足りない部分も多いが、「入門」としての役割は十分に果たしてくれるだろう。
     それにしても、ヨーロッパの迷宮研究がこれほどまでに盛んだとは思わなかった。
    6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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