last update:20111202
■目次
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拠点関係の論文・学会報告
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拠点関連の催し物
■拠点関係の論文・学会報告
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坂本 徳仁・
櫻井 悟史 編 20110722
『聴覚障害者情報保障論――コミュニケーションを巡る技術・制度・思想の課題』,生存学研究センター報告16,254p. ISSN 1882-6539 ※
はじめに 坂本 徳仁 5-9
第一部
第1章
聴覚障害者の進学と就労 ――現状と課題 坂本 徳仁 14-30
第2章
手話通訳者養成における「ろう者のやり方」の提示と学習者の認識 北林 かや 31-55
第3章
“まざる”ことば、“うごく”からだ
――ケニア初等聾学校の子供と周囲の人々の日常のやりとりを事例に 古川 優貴 56-102
第4章
言語の費用負担と言語的正義の問題 坂本 徳仁 103-117
第5章
アメリカにおける障がい者政策 ――実証分析のサーベイ 藤井 麻由 118-142
第二部
第6章
音声認識エンジンを用いた情報保障の現状と課題 坂本 徳仁、櫻井 悟史、鹿島 萌子 144-156
補 論
音声認識を用いた情報保障システム運用の課題 坂本 徳仁 157-159
第7章
手話通訳事業の現状と課題
――3つの自治体調査から 坂本徳仁、佐藤浩子、渡邉あい子 160-170
補 論
手話通訳制度の改善に向けて 坂本 徳仁 171-178
第8章
障害者差別禁止法の経済効果 坂本 徳仁 179-188
第三部
第9章
文字情報支援とインクルーシブな社会
――要約筆記と字幕の活動を通して 三宅 初穂 191-197
第10章
難聴者、中途失聴者への支援 高岡 正 198-206
第11章
手話通訳制度に関する全通研からの提言
――自治体委員会からの提言を踏まえて 近藤 幸一 207-216
第12章
障害者権利条約下におけるコミュニケーション支援の課題 松本 正志 217-222
第13章
パネルディスカッション 障害者権利条約下におけるコミュニケーション支援の課題
近藤 幸一・高岡 正・立岩 真也・松本 正志・三宅 初穂 223-249
あとがき 坂本 徳仁 250-254
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第2回 障害学国際研究セミナー
2011/11/09 水 於:立命館大学衣笠キャンパス
主催:立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点
共催:韓国障害学研究会、立命館大学生存学研究センター、立命館大学人間科学研究所、立命館大学大学院先端総合学術研究科
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安 孝淑 「日本のALS患者の意思伝達方法について」ポスター報告
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長谷川 唯・
山本 晋輔「重度身体障害者に対するITコミュニケーション支援の諸課題と可能性」ポスター報告
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李 旭(イ・ウク)「日本における福祉用具制度の現状と問題ポスター報告」
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植村 要・山口 翔・
青木 千帆子「日本におけるスクリーンリーダー開発の歴史と情報保障」ポスター報告
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グローバルCOE「生存学」創成拠点 国際プログラム
2011/07/09 土 於:京畿[キョンギ]大学 ソウルキャンパス・韓国
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安 孝淑/
AHN Hyosuk「韓国のALS患者の意思伝達道具関連制度及び状況」ポスター報告
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長谷川 唯/
HASEGAWA Yui「日本の独居ALS患者が地域生活で必要な制度について」ポスター報告
・
山本 晋輔/
YAMAMOTO Shinsuke「日本において一人で暮らすALS患者の住空間」ポスター報告
[その他]
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安孝淑 2011/01/12
「日韓のALS患者と意思伝達装置の歴史と状況」
■拠点関連の催し物
◇障害者開発院、京畿道支援技術研究支援センターの視察(6/30、於ソウル)、“International Workshop: Art and Assistive Technology”の共同開催(7/2〜3、於ソウル、弘益大学、James Powderly教授)
(以下、開催報告)
去る2011年6月30日〜7月3日に韓国ソウル市を中心に、障害者の支援につながる重要な視察会とワークショップが開かれました。本学大学院先端総合学術研究科院生で「スイッチ研」メンバーである安孝淑さんのコーディネートで実現したこの企画には、本拠点事業推進担当者の松原洋子教授をはじめ総勢8名が参加しました。「スイッチ研」は本拠点の院生・PDからなり、連携するNPO「ある」のIT事業部として障害者支援機器を作成し、重度障害をもつ人々の支援をしながら研究活動を進めています。前半の6月30日は、ソウルの障害者開発院と京畿道支援技術研究支援センターを見学させていただき、障害者雇用、バリアフリー、障害者支援技術などに関する日韓の情報交換を行いました。両機関とは今後も研究交流を続けていきます。
また後半の7月2日〜3日はソウルの弘益大学にて、世界的なメディア・アーティストのジェイムズ・パウダリー教授と国際ワークショップ“Art and Assistive Technology”を開催しました。パウダリー教授は、ALSで活動ができなくなったグラフィティ・アーティストTEMPT Oneを支援するプロジェクトに参加し、建築物にレーザー光でグラフィティを描く視線入力装置EyeWriter1.0と2.0を開発した代表的メンバーとしても知られています。ワークショップではまず、「スイッチ研」の長谷川唯さんがALS患者に対する意思伝達装置のスイッチ支援の意義について、また同じく「スイッチ研」メンバーで韓国からの留学生である安孝淑さんが、韓国のALS患者の意思伝達装置利用状況の現状と課題について英語で報告しました。引き続き参加者全員で支援技術普及のための仕組みや課題について討議を行いました。また、スイッチ研試作のEyeWriter1.0についてPowderly教授にコメントを求め、さらにEyeWriter2.0作成にチャレンジしました。ここで試作されたEyewriter2.0は今年秋の光州デザインビエンナーレに出品される予定です。またスイッチ研・生存学研究センターとパウダリー教授は、Eyewriter2.0を重度障害者のコミュニケーション支援に実装するためのプロジェクトを立ち上げることになりました。なおパウダリー教授のインタヴューの模様は、次号『生存学』5号に掲載予定です。ご期待ください。
今回の企画には安さんの母でALS患者である申道信さんが車椅子で同行され、研究交流の架け橋となってくださいました。申さんをはじめ関係者の皆様にお礼申し上げます。
(加藤有希子・「生存学」創成拠点PD)
障害者開発院、京畿道支援技術研究支援センターの視察
・日時:2011年6月30日
・場所:韓国ソウル市・京畿道
・主催:立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点
“International Workshop: Art and Assistive Technology”の共同開催
・日時:2011年7月2日、3日
・場所:弘益大学(韓国ソウル市)
・主催:立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点
・共催:弘益大学(Prof. James Powderly)
*本企画は「生存学」創成拠点のほか、科学研究費補助金「サイボーグ医療倫理の科学技術史的基盤に関する研究」(研究代表者・松原洋子)の支援をうけました。
作成:
堀 智久