『先天異常の医学―遺伝病・胎児異常の理解のために』
木田 盈四郎(きだ・みつしろう) 19820225 中公新書,224p. 735
■木田 盈四郎(きだ・みつしろう) 19820225 『先天異常の医学―遺伝病・胎児異常の理解のために』,中公新書,224p. ISBN:4121006437 ISBN-13: 978-4121006431 735
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■目次
はしがき
第1章 遺伝と人間
第2章 細胞・染色体・DNAの基礎知識
第3章 染色体異常で起る病気
第4章 遺伝子の病気
第5章 胎児に起る病気
第6章 サリドマイド事件
第7章 四肢障害をもつ子どもたち
第8章 先天異常と人類の未来
おわりに
索引
■引用
「先天とは、『この世に生まれでる前に身につけていること』、異常とは『世のつねでないこと』を意味している。
つまり、先天異常とは、生まれる前から持っている世のつねでない特徴ということになる。
この定義のなかには、優れているとか、劣っているとかの意味は含まれていない。
また、これは、個人の部分的特徴をさすものではない。…ひとりのヒトには、個性と呼ばれるいろいろの特徴を持っている。
それは、身体の機能や、構造、知能などの各方面にわたり、そのひとの日常生活、社会生活は、そうした個性に支えられて営まれている。
個性には、各人各様で異なり、ある部分が優れている人も他の部分が劣っていることがよくあり、そのような、いろいろの能力をもつ人が、たくさん集まって社会を構成している。
だから、『世のつねでない』特徴といっても、それはあくまでも相対的なものでしかない。」(2-3p)