この本を出版したいと考え始めてからも、いろいろなことがありましたが、私はこの文章を書くことによって、自分と家族の生活を綴ってみました。
このごろ、新聞やテレビなどで、幼い子供を母親が無惨にも死に追いやっているのを見ると、「みえ子」の家族達は障害をもつ子供を明るく育てるにはどんなに苦労したことだろうと思います。しかし、これが人間としての当たり前の話です。
皆さんがこの本を読まれた後、一度だけ自分たちの周囲に目を向けてみてください。特に障害児を持つ家族の皆さんに、この中に出て来る「みえ子」という障害児の育ち方を見て、自分の子供はもっと立派に育てたい、わが子には強く生きて欲しいと感じていただけることを信じたいと思います。