『人間回復の砦――「コロニー」建設の軌跡』
小林 恒夫 19851120 日本放送出版会,231p.
■小林 恒夫 19851120 『人間回復の砦――「コロニー」建設の軌跡』,日本放送出版会,231p. ISBN-10:414008460X ISBN-13: 978-4140084601 \1700
[amazon]/
[kinokuniya] ※ i05 tb
■内容
(本書帯より)
苦しい呼吸のラッセルに喘ぎながら
未踏の深雪を開くラッセルに身を挺して挑み
彼らはラッセル車さながらに驀進した
障害者の自立と
すべての人々の自由と尊厳が守られる社会こそ最も人間的で幸福な社会であるという理念のもとに
激しい鼓動をたがいにひびかせながら修羅のごとく
そしてなおすがすがしく
彼らは闘ってきた
戦後まもなく結核療養所に発したコロニー建設運動は
ほぼ三十年を経て
いま
ようやく広範な人間的な方向へ進みつつある――
■目次
序
�T.人間よみがえる
思い返せばユートピア/外気小屋から生まれた夢/前史――患者同盟/熊本・水前寺/汽車の家と鶏小屋
�U.荒武者ひとり
アパッチ砦/分捕り作戦/豚と鶏と「新領土」/トップランナ去って法人認可
�V.地を這う群れ
「貧と再発に戦(おのの)く全快者組合」/大水で地固まる/まず九州で統一する/残飯戦争/呻きながらタフになる
�W.リーダーの条件
コロリンかコロニンか/これがおれたちのもの/ガーゼを当てた胸に天の声/硝煙の匂い/熊本・混沌/雪の吹き込む小屋で
�X.道を開く力
「全コロ月報」創刊号/厚生大臣殿/蜂がうなっている/法律は誰に適用されるのか
�Y.遅れたスタート
山形で初めての街頭デモ/青森は赤字の山/天下一品の出来事/われわれの任務は何か
�Z.矛盾と背反
沖縄・アメリカ世(ゆう)/コロニーという名の社会福祉法人/目標はまだ遠い
�[.風は変った
生き延びるための合併/「コロニー」は官庁用語である/京都はようやく立ち上がった/青森もついに舞い上がる
�\.施設に「ノン!」
理論闘争――「機は熟した」/渦のなかの悲劇/北海道――壮大なビジョンのあとに/結核回復者コロニーから身体障害者福祉工場へ/すべてグラウンドに出た/「全コロ」は「ゼンコロ」に変身する
�].昭和六十年現在
必然的ジレンマをどう意識するか/でっかい空の下・北海道/小さな賭けを……・青森/門も塀もない・山形/野菜も花瓶もつくる・長野/理事長が宿直・京都/デリケートな心が生きる・山口/ネクストを考える・福岡/養豚三〇年・佐賀/企業意識は浸透した・熊本/地域性を重視する・沖縄/イメージは一新した清瀬/富士をのぞむ・武蔵村山/時代を先取りする・東京/新綱領「連帯と行動」
跋
■引用
■書評・紹介
■言及
◆
『生の技法 ―家と施設を出て暮らす障害者の社会学― 増補・改訂版』
安積純子・尾中文哉・岡原正幸・
立岩真也,藤原書店,19950515,366p.,ISBN:489434016X 3045円
[kinokuniya]/
[amazon]/
[bk1] ※
◆
『生の技法』参考文献リスト
*作成:
岡田 清鷹