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『吉田哲雄先生追悼文集』

東京大学精神科拡大医師会議臨時幹事会 編・発行(編集担当:三吉譲) 199405 55p.

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■東京大学精神科拡大医師会議臨時幹事会 編・発行(編集担当:三吉譲) 199405 『吉田哲雄先生追悼文集』,55p.

■目次

吉田の遣悼文集に寄せて  吉田美千代
吉田哲雄先生の日本糟神神経学会における役員歴
追悼文  笠原嘉
畏友吉田兄をしのぶ  岡田敬蔵
吉田哲雄君を悼む  浜田晋
吉田哲雄先生の死を悼む  鈴木良雄
吉田哲雄君に捧げる  森山公夫
吉田さんをいたむ  富田三樹生
吉田哲雄先生を追悼して  中島直
両棲人哲ちゃんの活躍  藤沢敏雄羽
保健所嘱託医だった頃  丸山ハツミ
吉田先生に教わったこと  木村朋子
先生の調べもの  粟飯原幸子
大の虫好きでいらした虫博士の先生  泉川雅子
吉田哲雄医師の死を遅れ知り悼む  渓さゆり
アナバチの仲間  吉田哲雄
竹筒の訪間者  吉田哲雄
あとがき
カット 十供のための魚の絵(一九九二) 吉田哲雄
表紙 scarabee sacre  吉田哲雄
(第九回精神医療セミナー記録集より)

■目次

◆追悼文       笠原嘉

 社団法人日本精神神経学会を代表して、故吉田哲雄先生の霊前に謹んで追悼の辞を申し述べます。先生は昨年六月、突然病床につかれ、本学会における先生の長い役員としてのご活躍のなかでは、はじめて、理事会を欠席なさいました。その折りには心配を致しましたものの、よもや先生と幽明を分けることになるとは想像もいたしませんでした。まことにまことに痛恨の痛みでございます。

 ふりかえりますと、先生は昭和四七年学会誌編集委員、翌四八年評議員、そして昭和五二年からは理事にご就任になり、その後今日まで実に十六年余にわたり、連続して理事会のメンバーとして学会を引っ張っておいでになりました。そして、その冷静にして誠実なお人柄と、綿密にして労をおしまぬ事務処理能力とが相俟って、いつとなく理事会内部でなくてはならぬ存在となられ、平成三年からは副理事長に推されました。そして、いつも不肖、私、理事長笠原の隣に席をお持ちくださり、折りに触れ何かと適切な助言をいただきますことを、私はどれほど心強く思いましたでしょうか。あらためてここであつくお礼を辛し上げるものです。<0010<
 さて、先生の二〇年に及ぶ学会活勤を総括するなら、それは文字通り「精神医療改革の良心」であったといえるのではないでしょうか。もちろん、いろいろと曲折もありましたが、先生が信じるところに従う清廉の士であったことを、私どもはよく知っております。そして、今日精神医療改革が多くの方々の努力を結集して、一定の成果をあげつつあることは万人の認めるところであり、ご同慶のいたりであります。
 ただ、残念なことは、精神医療の改革という一筋縄ではいかぬこの難題をさらに押し進めねばならぬ今、先生のような学会を代表する論客を失ったことであります。われわれは今後先生のご意思を汲み、かつ時代の要請を受入れつつ、さらには学会ならではの先見性を発揮しつつ、この問題に対処いたすべく、及ばずながら努力いたす所存でございます。どうかわれわれをお見守りください。

 以上、先生の学会理事会への功績を称えるにはあまりにも簡単に過ぎますが、これをもってお別れの言葉と致します。吉田哲雄先生、安らかにお眠りください。
  平成六年三月二日
        社団法人日本糟神学会理事長 笠原 嘉」(10-11)

■書評・紹介・言及

◆立岩 真也 2013/11/ 『精神医療造反の時』(仮),青土社 ※


UP: 20131019 REV:
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