『長寿社会を生きる――世代間交流の創造』
青井 和夫 19990120 有斐閣,230p.
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青井 和夫 19990120 『長寿社会を生きる――世代間交流の創造』,有斐閣,230p. ISBN-10: 4641076154 ISBN-13: 978-4641076150 \2310
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■内容
「BOOK」データベースより
わが国の平均寿命は男女とも世界一、百歳以上の長寿者も1万人を超えた。しかし、新しい社会像はまだ見えない。ここからの突破口を『世代間交流』に求め、ヒューマンな将来への展望を切り拓く。
「MARC」データベースより
わが国の平均寿命は男女とも世界一、百歳以上の長寿者も1万人を超えた。しかし、新しい社会像はまだ見えない。ここからの突破口を世代間交流に求め、ヒューマンな将来への展望を切り拓く。
■目次
まえがき
第1章 高齢化社会における世代の問題
第1節 3つの世代概念
1 生物学的世代
2 歴史的世代
3 社会学的世代
4 三つの世代概念の相互関係
第2節 家族社会学における世代論
1 ライフサイクル論から歴史的世代論へ
2 ライフサイクル論からライフコース論へ
3 ハレーヴンとエルダーの貢献
4 ライフサイクル論とライフコース論の対比
第3節 歴史的世代論
1 歴史形成世代の出現
2 世代の再定義と世代間関係
3 無意識過程の重大性
第4節 高齢化社会の問題点
1 高齢社会と高齢者社会
2 人口高齢化の将来予測
3 生活面への影響
4 高齢者扶養の問題
第5節 世代間抗争とその克服
1 全体社会的レベルの問題例
2 組織体レベルの問題例
3 家族レベルの問題例
4 ボランティア活動の重要性
第2章 ボランティア活動の意味
第1節 ボランティア活動がはやる
1 文部省の動き
2 厚生省も動く
第2節 ボランティア活動とは
1 通常の理解
2 イギリス・ボランティアの現状
3 情報理論的理解
第3節 最近のボランティア
1 縦型社会から横型社会へ
2 正しさ志向から楽しさ志向へ
3 だが自己満足・自己表現は目的にあらず
第4節 死と対峙して考える
1 ボランティア活動が変化する理由
2 ホスピス・ボランティア
3 禅における「自発性」
第5節 二重拘束理論を考え直す
1 文化は強制しないと身につかぬ
2 「恐怖にもとづく超自我」から「自発性にもとづく超自我」へ
3 「幼児期の超自我」から「成人期の超自我」へ
第6節 ボランティア活動は社会を健全化する酵母である
1 少子化の影響
2 「いじめ」問題を例にとれば
3 ボランティア精神のない社会は腐敗する
第3章 長寿社会の生涯学習
第1節 「長寿社会の生涯学習」のイメージ
1 「長寿社会」のイメージ
2 「生涯学習」のイメージ
3 生涯学習の社会的背景
第2節 わが国における初期の生涯学習
1 この一年間の生涯学習の実施状況
2 生涯学習の成果の活用状況
3 生涯学習をしていない理由
4 生涯学習に対する今後の意向
5 生涯学習をしてみようと思う理由
6 してみたいと思う生涯学習の内容
7 生涯学習の振興方策
8 学歴重視か実力重視か
第3節 スウェーデン・モデルに学ぶ
1 「教育大国」スウェーデン
2 「福祉大国」スウェーデン
3 「女性の生活環境大国」スウェーデン
第4節 スウェーデン・モデルの問題点
1 高福祉・高負担の限界か
2 超肥大の公共部門
3 企業や頭脳の流出とズル休み
4 中立かEC加入か
5 同棲・婚外子・離婚率
第5節 その後のスェーデン――補足
1 GNPのその後の動向
2 高負担の限界に突き当たる
3 高福祉と国際競争力の矛盾
4 公共部門の肥大と官僚主義
5 社会民主党の敗北(1991年)と1994年の復活
6 手痛い教訓
第4章 意味の深みへ
第1節 自然科学と社会科学――一重の意味付与と二重の意味付与
第2節 意味を求める下降の旅
1 客観的意味の次元へ
2 日常生活の脱構築
3 より深層の「有」の次元へ
4 「無意識」の次元から「空無」の次元へ
第3節 物質を追求する上昇の旅
1 極微の世界と極大の世界
2 「無」から「有」が生ずる
3 人間原理
第4節 まとめ――意味の円環
第5章 白秋・玄冬の社会学
第1節 白秋・玄冬の風景
第2節 私の老後観
第3節 ライフサイクル
第4節 冬の陽光
第5節 危機管理の発想
第6節 真の成熟とは
1 臨床体験の研究
2 臨床体験の事後効果
3 参禅における悟りの境地
第6章 家族の来し方行く末を考える
はじめに――社会学における家族概念
第1節 原始ヒト科の研究
1 ヒト化過程 (hominization) のミッシング・リンク
2 「最初の家族」
3 人類系統図をめぐる論争
第2節 霊長類の動物生態学的研究
1 サルの特質、ヒトの特質
2 家族への進化に必要な諸条件の充足表
3 チンパンジー型社会の主張
4 ゴリラ型社会の主張
第3節 狩猟採集民の人類学的研究
1 狩猟採集民の生活枠
2 狩猟採集民の集団構造
3 余裕のある単純再生産主義と互恵的利他主義
第4節 ヒト化過程における言語の問題
1 類人猿の言語能力に関する実験結果――持続性モデルによる
2 類人猿は言語機能を持っているのか――偶発性モデルによる
第5節 家族の未来像
1 四つの未来像
2 対象的なスウェーデンとアメリカ
3 ミブツの実験結果
第6節 家族の未来像を超えて
1 男女の平均寿命と人口問題
2 ライフスタイルとしての家族
3 最後の難問――遺伝子組換えと人間改造
「むすび」に代えて
あとがき
事項索引
人名索引
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:
三野 宏治