ドイツ情報機関職員、イスラム過激主義発言で逮捕
ドイツ・メディアによると、国内情報機関の「連邦憲法擁護庁(BfV)」の職員がイスラム過激主義的な発言をし、庁内情報をインターネットのチャットルームで話題にした疑いで、逮捕された。
独紙ベルトは、この職員がケルンにあるBfV本部に爆弾を仕掛けようとしていたと伝えたが、ロイター通信によると、BfVの報道官はその内容を追認せず、「具体的な危険があるという証拠は今のところない」と述べた。
報道官は、「この人物はインターネットで仮名を使用してイスラム過激主義的な発言をしたことと、組織の内部情報をインターネットのチャットルームで明らかにしたと疑われている」と説明した。
ベルト紙はさらに、BfVの情報提供者が攻撃の可能性について男とインターネットで会話した後、男を逮捕したと伝えている。
BfVは、逮捕された職員がどの部局で働いていたのかを明らかにしていない。しかし独誌シュピーゲルは、ドイツ国内のイスラム過激主義の状況を監視するために最近採用されたばかりだと伝えている。また同誌によると、男性がイスラム教に改宗したのは2014年のことだが、家族は知らされていなかったという。
BfVはドイツ国内の諜報活動を担当。対外情報活動は「連邦情報庁(BND)」が所管する。
BfVトップは今年11月にロイター通信に対して、ドイツには推定4万人のイスラム過激主義者がおり、その内9200人が超保守のサラフィー主義者だと話していた。