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恋愛ゲームで少子化問題がさらに加速中!?

空前のブームを巻き起こす「ラブプラス」開発チームを直撃!(後編)

loveplus_main02.jpgハマり過ぎにはご注意を!

前編はこちら

――本作には明確なゴールは存在せず、永遠にゲームが続いていきます。

内田 そうなんですよね。僕らもその「永遠」というのがどういうことなのかが、正直まだ分かりません。これがお客様の生活の中でどういう風に消化されていくのか、っていうのが見えてないですね。そういった意味ではパンドラの箱をあけてしまったのかもしれない。ちなみに、一応コンセプトとしては「『ラブプラス』とコンビニがあれば生きていける」、なんですよ。

──たしかに生きていけそうです(笑)。

内田 コンビニエンスストアが出てきたことによって晩婚化が進んだっていう話がありますよね。生活が便利になりすぎて、昔の人は助け合って生きていかないと生活していけないから夫婦になったようなところもあったんですが、それがコンビニのおかげで便利になりすぎたせいで別に結婚しなくていいや、という人が増えちゃったっていうのは、時々言われますけれども、やっぱり人間はさびしいので……。

――そこで『ラブプラス』。

内田 『ラブプラス』があれば生きていける(笑)。

――ユーザーの音声を認識して会話をする「ラブプラスモード」にも驚かされました。これも最初からやると決まっていたのですか?

内田 企画のかなり最初の方から決まっていました。リアルタイムでやるゲームって失敗したからと言って途中でやり直されてしまうと、遊びが台無しになってしまうんです。ですから通常は何らかのペナルティを課すことになっているのですが、本作の場合は「彼女に声で謝る」ということなんです。「ゴメンネ」ならまだいいですけれど、そのうち「愛してるって言え!」とか「好き好き大好きって言え!」とか「愛してるって100万回言え!」とかそういう無茶苦茶なこと言われるんですよ。まあ最初は恥ずかしいんですが、一回やっちゃうと吹っ切れますよ(笑)。

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――家庭だとプレーできないですよね(笑)。

内田 この『ラブプラス』で何がやりたかったっていうと、例えば独り暮らしの方が誰かと話したくなったり、人恋しくなった時に隣で常にニコニコしていて、時々話しかけてくれて、って人の気配がするっていうものなんです。それを上手くラブプラスモードって形で消化できたのかなと感じています。

――ちなみにお二人はご結婚されているのでしょうか?

内田 僕は結婚しています。

――本作を作っている時、奥さんはどんな反応をされていましたか?

内田 最初のうちは一緒に乗ってくれたんですけど、あんまり熱を入れてやってる僕の姿を見て次第に引いていきましたね。

石原 社員の間でもそういう話はよく聞きますけど、比較的まだ理解のある人が多いようです。でも大抵奥さんは怒りはしないけれども、無視はするみたいです(笑)。

――とはいえ女性の中にもプレイされている方はいるようですが、反響はいかがでしょうか。

内田 多くありますね。単純に男性の女性化ということと関係があるのか分かりませんが、かわいい女の子が大好きな女性って今はすごく多いんですね。特にゲームとかアニメとかマンガを好きな女性で、かっこいい男の子よりもかわいい女の子が出てくる方が好きっていう人は、実はたくさんいます。おそらく、小さい頃、お人形さん遊びをしていた感覚に近い感じがあるんじゃないでしょうか。

――男性と女性だと『ラブプラス』の受け止め方が違う。

内田 多分、(女性は)頭の中で男性に切り替えて遊んでいるわけではないと思います。『ラブプラス』には着せ替え人形みたいな楽しさがあると思うんです。女性、特に人形遊びとか好きだった方は、子供の頃は人形を擬人化して頭の中で会話しながら遊んだと思うんです。本作にはそのスーパーグレードアップ版みたいなイメージがあるんじゃないかな、とちょっと思っています。

――今、『ラブプラス』が多くのゲームユーザーに受け入れられていることについて、現代人の意識の変化みたいなものは感じられますか?

内田 言い方が微妙ですが、自分も含めてちょっとわがままな人が増えたのかな、とは思います。恋愛で言うなら、例えば男性は昔なら相手に対して自分のエゴイスティックな部分をもっと出せていたんだけど、今は出せないでいる人がすごく多い気がする。そういったところで、ただひたすら優しくしてくれる子がゲームの中にでもいる、というのがある種の癒しになったんだろうとは確信しています。基本的にみんな、あなたのことが好きですよって形ですね。とにかく何かほっとしたいという需要があったんだと思います。素敵な女の子の声で好きって言われて、嫌な男っていないじゃないですか。かわいい女の子に好意を寄せられている感覚っていうのが最大の売りというか、コンテンツなんだ、と思います。

――ここまで盛り上がってくると、当然今後の展開についても気になってくるのですが。

内田 今後の展開についてはまだ何も決まっていない状態です。自分たちの想定していた以上のスピードでお客様が反応してくださっているので、まずそこをちゃんと冷静に分析してから考えたいという感じですね。ぶっちゃけちょっと今、僕らも混乱しています! でも、なるべく早急にこの反響に対する回答としてアクションを取りたいと思っています。

石原 『ラブプラス』というコンテンツと、自分の彼女となるべく長く付き合ってあげて欲しいですね。倦怠期が来ると思うんですけれども、それを乗り越えていただいて(笑)。

内田 これは生身の人間でも解消できないことですからね。

石原 そうですね。
(取材・文=有田シュン)

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最終更新:2009/10/11 18:00
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