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    • 紅音ほたる、エイズ問題「女の子も性に関心持って」

エイズ予防啓発する人気AV女優に独占インタビュー(後編)

 AV女優・紅音ほたるさんの独占インタビュー後編は、幼少・学生時代と、紅音さんが精力的に活動するエイズ予防の啓発活動について伺った。

──紅音さんの子ども時代を教えてください。

 両親が共働きで、幼稚園くらいから“鍵っ子”やったんですが、家に帰るとオヤジのエロ漫画が散乱してるんですよね。気に入ったページをちぎって、保存してたんです。それを、オヤジに見つかりは怒られ、見つかりは怒られの繰り返しで、「おい、また見つけたぞ」って怒られて。

──初恋はいつですか?

 一緒の幼稚園のナオヤ君っていう男の子でした。バレンタインデーの日に、オカンに頼んでチョコを買ってもらったんですけど、めっちゃ恥ずかしくって渡せなかったんです。それは自分で食べちゃいました。

──どんなバイトをされていたのですか?

 高校生のときは美容師見習いをしてましたが、それは本当に大変でしたね。めっちゃ働いてて、夏休みとか時給650円なのに月給15万もあったんです。チーフが猛烈に熱くて、朝8時から夜の8時くらいまで働くんですけど、そこから夜の11時までレッスンがあるんです。家帰ったら、めっちゃ眠たい、めっちゃ足臭いみたいな。クタクタになって帰ったのに、いつもオカンに「お前足臭いから早く風呂入れ!」って言われて。

 他にも、看護学校に行ってた関係で、精神病院の雑用のバイトをしたこともありました。

──看護学校に行かれてたんですね。

 私の両親は離婚してるんですが、離婚後オカンが看護学校で看護の資格を取ったんです。「手に職つけや」みたいなことはずっと言われてて。「結局自分で食えるようにしとかないと嫌な目遭うの自分やねんから」って。

 53歳の彼からも「それはオカンの言うとおりやで。行って損はないから行っとき」と言われて。

 当時の生活は、午前は精神病院、午後から学校、夜はキャバ(キャバクラ)のバイト、その後に宿題やって寝るみたいな感じでした。けど、学校の実習が始まってからは、一番学費を支えてたキャバができなくなって、学校を辞めなきゃいけなくなって。結局卒業はできませんでした。

──クラブ活動は?

 中2のころ、スコートがはきたくてテニス部に入ってました。当時野球部に好きな男の子がいて、わざとその人の前でブルマのパンチラしてて(笑)。めっちゃアピールしてたんですけど「あいつ変態や」って言われて、結局フラれました。

 中2以外は、バイトが忙しかったりで、ずっと帰宅部でした。

──紅音さんは、エイズ予防の啓発活動に積極的ですが。

 AVってあくまでも娯楽なんですけど、「性の教科書」として見ている人たちもいるんですね。例えば、レイプものや中出しもののビデオを見て、マネをしたり。それがエイズなどの性病感染の原因になりますし。イベントで呼びかけることで、性犯罪や性病の感染を防げればと思ったのがきっかけです。

 性教育にしても、みんな「行き過ぎてる」と批判してばかり。性を特別視するのはよくない。だって、お父さんやお母さんがセックスしなかったら子どもいてない訳じゃないですか。私は“普通のこと”として教えるべきだと思います。

──まず一番気をつけることは何ですか?

 「コンドームなしでのセックス」という考えをすぐに捨てることです。

 女の子に「コンドームちゃんと付けてる?」って聞くと、「嫌われるのが嫌で、付けてって言えない」って言うんですよね。場の空気に流されて、もしかしたらヒドイことになるかも知れへんってことを考えて欲しいですね。

 それに、女の子も意識を高めなきゃいけない。いつ、どこでどうなるかわからないんだから、女の子もコンドームを持ち歩くべきだし、セックスは男性がリードするんじゃなくて二人でしているという意識を持つことが大切。コンドームも一緒に付ける、女の子が付けてあげるとか。

一番気をつけることは「コンドームなしでのセックス」という考えをすぐに捨てること(撮影:吉川忠行)

──AVでの性病検査というのはどうなっているのですか?

 1回撮影が終わって、潜伏期間が終わってからすぐ検査をします。その繰り返し。もし性病になってしまったら、仕事ができなくなりますからね。

──ありがとうございました。

 ありがとうございました。

[あかね・ほたる] 大阪府出身。身長157cm、体重45kg。特技はクラシックバレエ。2004年、AVデビュー。週刊プレイボーイ「AVアカデミー賞新人賞」受賞。1日3万アクセス、月間100万アクセスを誇るブログ「ホタル☆生活」や、レビューサイト「おもちゃ☆生活」を展開中。