イシイジロウ氏が原作を手掛けるオリジナルアニメ『Under the Dog』、Kickstarterで目標達成間近!
※追記:目標額に無事到達。受付終了まで60時間を切ったが、金額も“backer(支援者)”もいまだ増え続けている
これまで『428~封鎖された渋谷で~』や『タイムトラベラーズ』など、多数の名作アドベンチャーを手掛けてきたゲームデザイナー、イシイジロウ氏。もし、氏が原作を手掛けるアニメが公開、放送されたとしたら皆さんは観たいだろうか? ファミ通.comの読者ならば、もちろん答えは「YES」だろう。その望みは夢や幻で終わらず、現実になろうとしている。2014年8月9日、アメリカで開催された東海岸最大の日本アニメ・マンガのコンベンション“OTAKON 2014”にて制作が発表された『Under the Dog』。本作は、イシイジロウ氏が原作、コザキユースケ氏がキャラクターデザイン、由良浩明氏がプロデューサー・音楽監督を務めるオリジナルアニメだ。アニメーション制作はキネマシトラス。CG制作はオレンジ。
※Kickstarter 『Under the Dog』のページ
PVを観てもらえばわかる通り、ポップな雰囲気が漂う、SFアクションのアニメだが、これは完成されたものではない。あくまでも“制作が発表された”だけであり、世の中に出るかどうかは、まだわからないのだ。なぜならば、本作はアメリカのクラウドファンディングサイト、Kickstarterで出資を募っているから。Kickstarterは、ファンが直接プロジェクトに資金的な応援が行えるクラウドファンディングサイトの大手である。『Under the Dog』の出資目標額は58万ドル(日本円で約6100万円)。制作発表からほぼ1ヵ月が経過した現在、支援者(backers)の数は7596人、支援金額は50万ドルを超えた(9月4日22:30現在)。だが、まだ目標額の約86%に過ぎず、クラウドファンディングサイトの応募締め切りは、日本時間の9月8日12:53。つまり、あと3日ほどしか猶予はない。Kickstarterでは、目標額に到達した場合にのみ課金される仕組みとなっており、到達しない場合にはpledge(支援)した金額は企画者へは支払われない。つまり9月8日までに残りの金額が集まらなければ、現在の支援金額も無に帰してしまう。
これは予想だが、おもな出資はアメリカからで、日本からの出資は少ないと思われる。理由は明確で、Kickstarterのサイトは日本語に対応していないからだ。どうしてもイシイ氏の原作アニメが観たいと願うファミ通.com編集部は、昨日、イシイ氏に連絡をとり、直接お会いすることに成功。日本からの出資を得るべく、『Under the Dog』に新たなスタッフが参加したことを教えていただくとともに、新イラスト(本記事中のイラスト)、さらには出資を呼びかけるためのメッセージを撮影させていただいた。新たに参加が判明したスタッフは、先日発表された脚本家の北島行徳氏に加え、白土晴一氏(リサーチャーとして参加予定)と深見真氏(脚本協力として参加予定)。おふたりのプロフィールは以下の通り。なお、深見氏からは特別にコメントもいただいた。
■プロフィール
白土晴一(しらと・せいいち)
設定考証・文献調査業。1971年生まれ、福島県出身。多数の小説、マンガ、映像作品に設定考証・リサーチャーなどで参加している。代表作はゲーム『428~封鎖された渋谷で~』、『タイムトラベラーズ』、『バイオハザード リベレーションズ』、『バイナリードメイン』。アニメ『LUPIN the Third ~峰不二子という女~』、『コードギアス 亡国のアキト』、『機動戦士ガンダムAGE』、マンガ『ヨルムンガンド』、『軍靴のバルツァー』、『ブラック・ラグーン』。小説『機動戦士ガンダムUC』など。
深見 真(ふかみ・まこと)
作家・脚本家。1977年生まれ、熊本県出身。アニメ『PSYCHO-PASS -サイコパス-』で虚淵玄氏と共同脚本。現在、ビッグコミックスピリッツにてコンピューターハッカーの世界を描いたマンガ『王様達のヴァイキング』にストーリー協力として参加中。ヤングエース連載『ちょっとかわいいアイアンメイデン』原作。一般文芸でも徳間文庫『ゴルゴタ』が増刷を繰り返し、ヒット中。
深見氏からのコメント
「『ストレンヂア』を劇場で観たときの興奮はいまでも忘れられません。
ディスクも購入して繰り返し鑑賞しました。 安藤監督の作品が大好きなので、
今回の話を聞いて居ても立ってもいられなくなりました。作品のPVを見る限り、
どうも自分の得意分野っぽいので何かやらせていただければ幸いです。
企画の応援、よろしくお願いいたします……!」
■イシイジロウ氏からのメッセージ動画
PVで気になるシーンがあった、イシイ氏からのメッセージに感じるものがあった、参加スタッフに興味が湧いた……。理由はなんだっていい。もし『Under the Dog』を完成したアニメとして観たいと思ったならば、5ドルだけでもいいので出資してみてほしい。その小さな協力が、大きな作品を生み出す原動力となるのだから。