(ほぼ)世界最速クラスだった中国版新幹線ですが、安全上の理由から、最高速度を大幅に引き下げる事が明らかになりました。
ワシントン・ポストによると、
先日新しい中国の鉄道省は、安全性を確保するため最高速度を350キロから300キロに引き下げる方針を発表。鉄道省はその理由を詳細には伝えなかったが、「安全をさらに保障するため」としている。
とのこと。
実際は安全性の問題だけではありません。前任の鉄道省の汚職にも起因しています。
今年3月、政府会計検査官から北京・上海間路線の建設において複数の問題が発覚しました。 多数の業者による資材の仕入書の偽装、さらに監督にも問題があり、専門のエンジニアを欠きながら建設を行っていた業者もあったようです。
この問題の発覚により、安全性の問題と下請業者からの収賄疑惑について疑問の声が上がっています。
線路建設には、コンクリートに高品質のフライアッシュが必要とされます。
中国メディアによると、いくつかの業者は他の物質と混ぜた低品質のフライアッシュを使用していたと伝えています。
前任者が進めた中国の高速鉄道の建設計画は大幅な赤字で、この汚職事件と手抜き工事が大きな問題となっています。
現在進んでいる大半の高速鉄道建設が縮小、もしくは中断されるようです。
「世界最速の新幹線」と大風呂敷を広げていたコトの顛末はこれか、という感じですね...。
[WaPo]
mayumine(Adrian Covert 米版)