出版社とプラットフォームの争いはますます増えそうです。
小規模出版社のマーケティングやセールスを担当するIndependent Publishers Group(IPG)がKindle Storeで販売していた電子ブックから「購入」のボタンが消えました。その原因は、AmazonとIPG間にある利益の問題。両者間での契約更新にあたり、Amazonの契約内容は今までよりも要求するマージンを高くするというものでした。Amazonの取り分をもっと増やしてくれ、と。IPGは、このままAmazon側の要求を飲み続けるわけにはいかないと契約更新を拒否。よってKindle StoreからIPGが販売を手がける書籍、約5000冊が消えることに。
IPGは、小規模な出版社約400社と契約があり、中にはベストセラー本もあります。IPGが顧客である出版社と話をしたところ、大多数はIPGの決断を後押しする賛成派でした。もちろんKindle Storeでの取り扱いがなくなっただけで、他のプラットフォームでは電子ブックの販売を続けています。
大きくなるAmazonの欲求に対して、現在のところIPGのような大きな決断をする出版社は他にいません。しかし、IPGに続くものが、いつでてきても不思議ではないでしょう。
大きなプラットフォームを持つAmazonはもちろん強い力を持っていますが、その根底にあるのは豊富で良質なコンテンツ。今後どのような展開になるのか気になるところですな。
そうこ(JAMIE CONDLIFFE 米版)