人間のダークサイドが見えます...。
米Gizmodoの友人でNASAにいるマーク・ロバーさんが、すごく興味深い動画を作っていました。この動画ではある実験が行われているのですが、その結果「ドライバーのうち6パーセントの人は、サディスティックに動物を殺してしまう人だ」ということが読み取れるんです。
どんな実験かというと、
・ゴム製の動物(カメ、ヘビ、クモ)を道路の路肩に置いておく。
・その場所を通過する車1000台について、反応を記録。
・比較対象として、葉っぱを置いた場合の反応も記録。
その結果、94パーセントの人たちはそのまま走り続け、ゴム動物が傷つくことはありませんでした。ゴム動物は車道の外側にあって、ドライバーに対して危険を及ぼす心配はないはずなので、これが一般的な反応じゃないかと思われます。
でも、残り6パーセントの人はわざわざ車道からはみ出して、ゴム動物をひいたんです。つまり1000人のドライバーのうち、60人があえて(少なくともその人に対しては)無害な動物を殺そうとした、と言えます。しかも車道から外れる行為には、それなりの危険も伴います。つまり6パーセントの人たちは、動物を殺せる状況になったら、危険を冒してでも殺してしまいたい人たちだと言ってもいいかもしれません。動機は特になくて、強いて言えばサディスティックな快楽ということかもしれません。
マークさんはさらに詳しく説明しています。
この6パーセントという数字に関して、もしかしたら実験手法に問題があるんじゃ? と思う人がいるかと思いますが、それは今回ゴム動物のひとつにタランチュラを使ったせいかもしれません。...クモの分を差し引くと、残りは2.8パーセントになります。これは僕が見つけた他の「カメ vs. ヘビ」の研究で導かれた数字に近いものです。
まあたしかに、ヘビ・カメ・クモの中では、クモが一番轢かれやすそうです。とはいえ、2.8パーセントだってかなり大きめの数字じゃないでしょうか。たとえば2008年のサイコパス・チェックリストを使った研究では、米国民の1.2パーセントはサイコパスの可能性があると言われていました(ソースはこれ・英語です)。1.2と2.8じゃ、2倍以上の開きがあります。
今回の実験でゴム動物をひいた人がみんなサイコパスだと言いたいわけではありませんが、何らかの心の問題があるのかもしれませんよ。共感回路がうまく働いていないとか...。
もちろん、車道の真ん中に動物がいたら、自分とか同乗者の身を守るためにその上を走らざるを得ない場合もあると思います。でも、車道の外側にいる動物をわざわざレーンから出てひきつぶすというのは...そしてそれを選ぶ人が1000人中60人にしろ28人にしろ、それだけの割合で存在しているというのは、怖いことですね...。
Jesus Diaz(原文/miho)