ショッピングサイトでお買い物を手伝ってもらったり、など。
IBMが開発した人工知能のワトソンは、米国のクイズ番組で人間のクイズ王に勝利しただけじゃなく、お医者さんのサポートしたりパティシエになったり、いろんな仕事をこなしてきました。そして今彼は、頼まれた仕事は誰からでも、どんな分野でも引き受けてしまおうとしています。IBMがワトソンをクラウドに載せて一般公開しようとしているんです。
IBMが、2014年にワトソンを一般のデベロッパーに公開することを発表しました。そこでは新しいオープンなAPIが使われ、デベロッパーがワトソンの自然言語処理能力を直接使うコードを書けるようになる予定です。デベロッパーからワトソン君に自然言語で質問の文字列を送ると、リアルタイムで回答を得られる仕組みができます。
IBMがワトソンをクラウドに置こうとしたのは、これが初めてではありません。でもデベロッパーからワトソンをほとんどフルにコントロールできたことは、今までありませんでした。2014年のクラウド公開後も、IBMとの契約は必要ですが、基本的にそれだけでOKなんです。
IBMによれば、API自体は非常に素直で使いやすいものになります。質問の文をワトソンに送れば、自然言語処理アルゴリズムで処理され、ワトソンがデータベースに持っている関連コンテンツへのリンクが付いた状態で返ってきます。
すでに3社がそのAPIを使うべくIBMと契約済みで、うち1社はアウトドア用品メーカーのNorth FaceのWebサイト上でワトソン君を使ったパーソナル・ショッピング機能を提供する予定です。つまりそこではワトソン君はお客さんからの「こんなウィンドブレーカーがほしいんだけど…」みたいな質問に答えて、他のところではまた違う種類の会話をするんですね。実利的なことからゲームとかのエンタテインメントまで、アイデア次第でいろんなことができそうです!
Jamie Condliffe(原文/miho)