紙のコピーよりずっとコンパクトで、暗号化もできます。
旅行先のジャカルタでお財布を落としたり、パリで自動車事故にあったり。知らない土地で、身分証明書もお金もクレジットカードも保険証もないとなったら本当にピンチですね。緊急に病院に行かなきゃいけないような事態になれば、どの程度スムーズに対応できるかが命に関わる可能性だってあります。でも、備えあれば憂いなしです。暗号化したUSBメモリに大事な文書や情報を入れて持ち歩くのはどうでしょう。以下、その作り方です。
どんなUSBメモリがいい?
まず、1GB程度入れられるUSBメモリなら十分です。ここでは例としてVerbatimのTough-n-Tinyをおすすめしておきます。というのは、これは a).見るからに頑丈で、b).小さくて、c).小さな穴が付いているので首から下げたりするのに便利だから、です。
USBメモリは、緊急時に必要な情報が入っていることをはっきりわかるようにしておきましょう。もしかしたら自分の意識がないときに、お医者さんや病院のスタッフや警察の人に開いてもらわなきゃいけないかもしれないからです。マニキュアで、国際的に意味が通じる赤十字マークを付けておくのがいいです。白い医療用テープを貼ってから赤十字を書けば、「緊急のときに見てね」という意図がもっと伝わりやすいはずです。
どんな情報を入れる?
まずUSBメモリをふたつのパートに分けます。公開のパートと、暗号化されたパートです。TrueCryptで暗号化します。ファイル形式は、ユニバーサルなプレーンテキストにしましょう。公開パートの「.txt」ファイルには以下の情報を入れます。
- ファイル名「EMERGENCY」(大文字で、このファイルを一番最初に開いてもらえるように。):自分の名前、住所、国籍を記しておきます。また、英語、スペイン語、中国語、旅行先の言語で「以下の人に連絡してください」として、家族や配偶者・パートナー、同僚など、緊急連絡先になる人の電話番号やメールアドレスも記入します。
- ファイル名「credit card contact info」:持ち歩くクレジットカードの詳細情報を書きます。お財布をなくしたり盗まれたりしたら、これを見てすぐにカードを止めます。ただ、ここにはカード番号やセキュリティコード(カードに書かれた3桁か4桁の数字)、有効期限を書いてはいけません。これらは暗号化されたパートに入れます。
- ファイル名「Medical」:飲んでいる薬の情報や、薬や食品、虫などに対するアレルギー、主治医の連絡先を記入します。このファイルの一番最初には念のため「I HAVE HEALTH INSURANCE」と書いておきましょう。場合によっては、保険に入っていない人を治療しないお医者さんもいるからです。旅行保険に入っている場合も、ここにその情報を記入しましょう。
- 保険証のデジタルコピー、裏表両面。
- Webブラウザ。ChromeやFirefoxなどのブラウザのポータブルバージョンは、USBメモリのドライブから直接立ち上げることができます。これは、どんなソフトウェアが入っているかわからないパブリックな端末のブラウザを使うより安全です。
次に、暗号化パートには以下のファイルを入れます。
- クレジットカードとデビットカードをスキャンしたもの、裏表両面。
- ファイル名「CCNs」:クレジットカード番号、有効期限、セキュリティコード、カード会社のフリーダイヤル番号と国際コレクトコール番号。
- 銀行の口座番号と、口座を持っている支店の電話番号。お金の振込や口座の凍結が必要になった場合に備えましょう。
- パスポート、運転免許証、他にも写真付き身分証明書があれば、それらをスキャンしたものか、デジカメで撮影したもの。
安全に持ち歩くには?
USBメモリを準備できたら、あとはこれを安全に持ち歩く方法です。すごく治安が悪いところに行くなら、ポケットに入れておくだけではスリにあう心配もあります。USBメモリに丈夫なチェーンを付けて、首から下げておくとか、ロック付きカラビナに付けてベルトから下げるとかが良いと思います。すごく大変な事態になったら、体のどこかの穴に隠すのもあり...でしょうか...?
USBメモリは、それほど高価でなくてもウォータープルーフでダメージにも強いので、多少荒っぽく取り扱ったって大丈夫です。大事なのは、困ったことになったときでも必要な情報がすぐに取り出せるってことです。
他にも何か入れておくべき情報があれば、コメントでお願いします!
Andrew Tarantola(原文/miho)