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Flash の今後

原文(投稿日:2010/02/10)へのリンク

Flash をサポートしない Apple iPad が先日リリースされたこと,そして Steve Jobs 氏の Abobe Flash に関するコメント。この2つが引き金となって,Flash 将来論争の新たなラウンドの幕が開いた。今回の議論には,リッチ・インタラクティブ・エクスペリエンスの分野におけるリーダーが数人加わっている。Grant Skinner 氏はその中のひとりだ。氏が寄稿した “Flash の将来に関する私論 (My Thought on the Future of Flasg)” は,読者の間で論議を呼んでいる。

Skinner 氏はまず,自分はFlash の将来について氏が何も心配していない,と読者に告げて,議論の口火を切った。

“私は Flash で仕事をするのが大好きですし,今後も長く続けられると思っています。仮にもし Flash が明日,VRML と同じ運命をたどることになったとしても,Flash での開発は他の技術では得ることが難しい,あるいは不可能な,リッチ・インタラクティブなコンテント開発の理解を与えてくれているのです。”

Skinner 氏は Adobe Flash の仕事で得たスキルセットが Windows の WPF や Mac/iPhone での Cocoa 開発,Silverlight,モバイル開発,そして新たな HTML 5 標準にも容易に適用できると信じている。氏は今後,リッチ・インタラクティブ・エクスペリエンスを提供する上で,HTML5 と Flash が共存していく方法の分析に取り組むつもりだ。

“より可能性のあるシナリオとして,HTML5 が適用に際して面している (Codec や IE などの)障害を少しずつ克服していって,多くの場面で Flash 代替手段を提供し始める,ということがあるかも知れません。その間は Flash の発展,最適化が続き,新しい機能が加えられます。今後も複数のプラットフォームに対して,さらに一貫したリッチ・エクスペリエンス環境を提供し続けることでしょう。”

Skinner 氏はまた,Flash エンジニアの味方でもある。

“最後に,Adobe のエンジニアに対するすべての憎悪や侮辱に対して言っておきたいと思います。確かに Flash プレイヤはクラッシュします。パフォーマンスに改善の余地があるのも事実です。そうではあっても,フラッシュプレイヤに関わるエンジニアたちは,最高に賢明で情熱的,献身的なプロフェッショナルであり,彼らと仕事をともにできることは,私にとって最上の喜びなのです。”

100人以上の読者がこの議論に参加し,Skinner 氏の姿勢に対して大きな賛意を表明した。

読者のひとりである Jase は,少し違う見方をしている。

“問題は,私たちがこれらの技術にあまりにも依存していて,それなしでは耐えられないような状況にあることなのです。… 今回の論争(フレーム)にある怒りや不満は,Flash の存続 (肥大化したバグの多いものであるにせよ,あるいは洗練された正常なバージョンになるにせよ) とほとんど関係がありません。ここで目にする憤怒や情熱は,Adobe と Apple の Flash に対する扱い方の低さと,両社によって Flash が巨大なエゴ闘争の道具にされたこと,この2つに端を発しているのです。”

Todd Pasternack 氏のコメントが今回の議論をうまく取りまとめている: “論争はもう止めにしましょう。あなたと顧客が必要とするものを選べばよいのです - そしていつも,エンドユーザのことを忘れないように。”

この種の論議は今後も続くだろう。新しい技術がさらに開発され,新たなリッチ・ユーザ・エクスペリエンスが生まれ続けている間はなおさらだ。 Flash 開発者のひとりである Jeremy Allaire 氏は,最近発表した Flash,HTML,モバイルアプリケーションに関する記事 の中で,すべてはリーチの問題だ,と説明している。

コンテントとアプリケーションを提供するサイド,平均的なランタイム(利用者)サイド。これらの双方にとって疑問の余地なく確実なのは,リーチこそが今もなお最も重要である,ということです。プラットフォームメーカの争いはなおも続きます。彼らのすべてが自らのオープンな,場合によってはプロプライエタリな標準のために,十分なリーチを獲得する方法を探しているからです。そうして得たディストリビューションを,主要な商業面でのゴールに利用したいと考えているのです。それと同じように,もしくはそれ以上に重要なのは,どの標準とモデルが配布されようとも,最も広範なリーチこそが Web 発行者,開発者,ISV たちの選択を最終的に決めるものだ,ということです。

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