Xwt は .NET フレームワークをベースとする Mono と .NET 用の,クロスプラットフォームなオープンソースのUI ツールキットだ。同じコードベースから複数のプラットフォームで動作するようなデスクトップアプリケーションの構築を主な用途とする。Xwt を使って開発されたアプリケーションは,それぞれのプラットフォームにネイティブなルックアンドフィールを備えたものになる。
Xwt はアプリケーション全体を構築する独立したフレームワークとしても,既存のホストへの組み込みでも使用することができる。ネイティブコンポーネントを使用してアプリケーションのコア部分の開発が可能であると同時に,ダイアログボックスやメッセージボックスといった特定のモジュールの開発に使用することも可能だ。
最新リリースは以下のような機能を備えている。
- GTK, Cocoa (Mac) および WPF (Windows) をサポート
- 同じアプリケーションで複数のバックエンドを利用可能
- ウィジェットライブラリ
- 描画API
- 拡張可能
- 新たなバックエンドをプラグイン可能
- 既存のバックエンドを拡張可能
- ネイティブ UI 内部の組み込みユーザインターフェース
XWT ツールキットには Windows, MacOS X, Linux 各用に関連ライブラリが用意されている。必要なライブラリの構築には,Xwt.sln を Visual Studio 2012 または MonoDevelop でオープンした上で,ソリューションのビルドを実行すればよい。例えば Windows 上で WPF アプリケーションをビルドするためには,Xwt.dll と Xwt.WPF.dll が必要になる。
アプリケーションのコンテント開発には,ウィジェットの利用が必要だ。XWT には Xwt.Widget 抽象クラスを継承した多数のウィジェットも同梱されている。