Officeソフトが入っていない環境に出くわしても、ネット上のオンラインサービスだけで、ある程度、オフィスファイルの閲覧は可能だ。GmailからWritely、Zoho Sheetなどを使った方法をまとめた。
オフィスファイルを開こうとしたらOfficeソフトが入っていないことに気が付いた──。誰もが一度はこんな経験をしたことがあるだろう。普段は仕事に使わない自宅のPC、友人宅のPCを借りて、インターネット喫茶でUSBメモリをつなげてと、さまざまなシーンでOfficeが入っていないPCに出会うことがある。そんなときも、ネットにつながってさえいればオフィスファイルを閲覧できる。
Biz.IDがオープン記念でプレゼントした「Gmailアカウント」。無事に受け取っていただけただろうか。Gmailは無料のWebメールサービスだが、添付ファイルをしっかり扱えるという特徴もある。
「あっ。Officeをインストールしていない!」と思ったら、まずGmailを使えないか考えてみよう。Gmailを開いて、自分宛にファイルを添付して送信する。そしてそのメールを見てみよう。「HTML形式で表示」というリンクが現れているはずだ。
これでほとんどのオフィスファイルを“見ることが”できるはず。Word内の表も表示可能だ。ちょっと中を見たいというニーズはこれでクリアできる。ただし問題はオフィスファイル内に含まれる画像部分だ。Excelでいえばグラフ、PowerPointやWordに張り込まれた画像。これらを閲覧するには、さらに工夫する必要がある。
ちなみにGmailで受信できる添付ファイル容量は合計10Mバイトまでだ。筆者の“お仕事系”ファイルを調べたところ、いわゆるオフィス系ファイルが1592個あるうち、1Mバイト以上のサイズのファイルは116個、5Mバイト以上は10個だった。10Mバイト以上は1つもなかった。10Mバイトあれば、オフィス系ファイルを扱うのに十分だ。
対応しているファイル形式は下記の通りだ。
拡張子 | 作成アプリケーション |
---|---|
.doc | Microsoft Word |
.xls | Microsoft Excel |
.ppt | Microsoft PowerPoint |
.rtf | リッチテキストファイル |
.sxw | OpenOffice Writer |
.sxc | OpenOffice Calc |
.sxi | OpenOffice Impress |
.sdw | StarWriter |
.sdc | StarCalc |
.sdd | StarImpress |
.wml | 携帯端末向けマークアップランゲージ |
Wordファイルを(画像も含めて)閲覧したり、編集もしたいというならWritelyがお勧めだ(利用法はこちら)。無料で利用できるオンライン上のワープロサービスで、Gmailでは表示できなかった、Wordに貼り付けられた画像ファイルも表示できる。
WordやOpenOffice Writerなどのファイルは500Kバイトまで、また画像ファイルは2Mバイトまでアップロードでき、EメールにWordファイルを添付して送ってもアップロード可能。ファイルはWebブラウザ内で編集が可能だ。
Writelyのドキュメントは基本的にはオンライン上に保存され、ほかのユーザーと共有、互いに編集することが可能。ドキュメントにはタグを付けることができるため、あとから柔軟に検索が可能だ。またWord形式やリッチテキストフォーマット、PDFなどに書き出すこともできる。
グラフなどを含んだExcelファイルを閲覧、編集したいなら「Zoho Sheet」を試してみるといい(利用法はこちら)。こちらも無償で利用できるオンライン上のスプレッドシートアプリケーションサービスで、数式や関数を使った計算、そして2D/3Dグラフの作成が可能だ。
1Mバイトを越える大きなExcelファイルでもアップロードでき、基本的な部分の編集が可能だ。グラフは縦棒/横棒/円/線の4種類をサポートし、それぞれ2D/3Dグラフを利用できる。Excelの面グラフやレーダーグラフは読み込めないが、基本4種類のグラフはほぼそのまま閲覧、編集が可能だ(複数のグラフを含むExcelファイルをインポートすると、最初全グラフが重なって表示されるので、うまく移動させよう)。Ajaxを使うことでさまざまな動作がアニメーションし、ウィンドウがポップアップする様はブラウザ上のアプリケーションとは思えないほど。
Webベースのサービスを完全にOfficeの代わりに使うことはできないが、確認やちょっとした修正には“ツカエル”ものになってきた。
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