コードギアスの「ゼロ」と「C.C.」(シーツー)が思い通りにしゃべります――NECビッグローブとコードギアス製作委員会は9月8日、入力したテキストを、「コードギアス 反逆のルルーシュ R2」のキャラが読み上げるアニメを作成できるサイトをオープンした。
今年3月まで限定公開していた「ローゼンメイデン」の真紅が話す実験サイト「Alice project」が好評だったため、キャラを変え、正式サービス「KoeLabo」として再出発。合成音声をダウンロードできる有料サービスも始める。
コードギアスの主人公ゼロとヒロインC.C.の声で、入力したテキストを読み上げる。せりふを入力すると1秒ほどで音声を合成。せりふに合わせてキャラが口を動かす。
ゼロの声優・福山潤さんとC.C.の声優・ゆかなさんの声を元に、NECの音声合成エンジンで合成する。ゼロ声にはエコーをかけることもできる。
合成した音声を聞いてみると発音は自然だが、文章によってはアクセントの位置がおかしいこともある。そんなときは音声編集ツールでアクセントやテンポ、ピッチなどを修正し、より自然に近づけることができる。
編集ツールはAlice projectで提供していたものを改良し、ピッチやテンポをより細かく修正できるようした。1文字ずつテンポを変えることもでき、強調させたい部分だけをゆっくりしゃべらせる――といったことが可能だ。編集画面を保存する機能も備えた。
Alice projectユーザーの要望に応え、ユーザー同士が交流できる機能を強化した。ほかのユーザーを友達登録したり、作品にコメントを付けたり、お気に入り登録できる。
ほかのユーザーが投稿した編集ツールの画面も見ることができるようになった。音声の調整がうまいユーザーの編集画面を見て参考にできる。
有料サービスを利用すれば、合成した音声をWAVかMP3形式でダウンロードしたり、作成したアニメをつなげてプレイリストを作成できる。せりふの文字数は15文字から50文字に増え、マイページに保存できる作品数が無制限になり、アニメを再生するブログパーツも作成できる。
価格は30日で350円か90日で950円。使用できるキャラはゼロとC.C.どちらか一方だけ。
Alice projectは、合成音声がどう修正されたかを調べ、エンジンの精度向上につなげる目的で、3カ月限定で開設していた。アニメは11万件投稿され、解析が終わらないほどのデータが集まったという。
公開中も、ユーザーからのフィードバックを受けてエンジンの改良を重ねた。改良が進むにつれ、ユーザーからは「修正する必要が減ってきた」といったコメントも届くようになり、手応えを感じたという。
同社はアニメのネット配信に力を入れており、KoeLaboからアニメ配信サイトに誘導していく作戦だ。第1弾として、本編を同社サイトで配信している“旬”のアニメ・コードギアスを選んだ
コードギアスのテレビ放送は9月に終了するが、サイトで放送終了後もファンとのつながりを保ち、DVD販売などにもつなげていきたい考えだ。
今後はコードギアス以外のアニメキャラで音声合成が楽しめるサイトを追加していく予定だ。
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