スクウェア・エニックスグループが、ネット関連の新規事業を強化している。アバター仮想空間「ニコッとタウン」や、ユーザーが描いたイラストを3DCG化して動かせるコミュニティー「PARTYCASTLE」(パーティキャッスル)をスタート。iPhoneアプリも続々と投入している。
「ビジネスプラットフォームをいかにネット対応にしていくかが、会社としての最大のテーマだ」と、和田洋一スクウェア・エニックス・ホールディングス社長はその背景を話す。パッケージゲーム中心だったゲーム事業のエコシステムが今後、ネットに推移していくと展望。「変化を先取りして会社を立てていこうというのがテーマ」という。
「ニコッとタウン」「PARTYCASTLE」などで取り組んでいるネットコミュニティーのビジネス化は、そんなテーマへのチャレンジの1つだ。
ニコッとタウンは専業の100%子会社・スマイルラボが、PARTYCASTLEはスク・エニ本体だがMMORPGとは異なるチームで運営するなどそれぞれ別個に運営し、「同質化させないようにしている」という。
「ネットコミュニティーをビジネス化するには、細かいセグメントで丹念に育てるべきではという仮説を持っている」ため。1000万、2000万といったマスを狙うのではなく、セグメントごとのユーザーに合ったサービスに注力。今後も新サービスを「継続して出していきたい」という。
iPhoneアプリも続々とリリースしている。「今は、参入しておくのが重要」という考えからだが、まだもうかる段階ではなく、「数百億単位の投資というフェーズではない」という。
「1つ1つが売り上げの大きなタイトルというわけではなく、各タイトルを積み上げた結果が何十、何百億になるかどうかもまだ分からない。iPhoneアプリは2万もあり、自社のタイトルにどうたどりついてもらうか、まだ解法も見つかっていないのが現状。まだ試行錯誤のレベルだ」
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